カナダの建築(Architecture in Canada)
カナダの歴史的な建物は、連邦政府が国定史跡や歴史的な駅などに指定して守っています。オタワの国会議事堂やリドー・ホール、ノバスコシア州ルーネンバーグの木造の町並みなど、見学できる建物を中心にまとめます。
カナダの歴史的な建物を見るときは、連邦政府による「指定」のしくみを知っておくと、どこに価値があるのかがわかりやすくなります。美術館や博物館の建物は「主な美術館と博物館」で扱います。
歴史的な建物を守るしくみ
パークス・カナダ(Parks Canada)の指定のページ(新しいタブで開く)によると、連邦政府は、カナダの歴史に大きな影響を与えた場所を国定史跡(National Historic Site)に指定しています。指定については、1919年からある「カナダ史跡記念物委員会(Historic Sites and Monuments Board of Canada)」が政府に助言します。委員には、各州・準州の人が入っています。
国定史跡のほかに、歴史的な灯台や駅を守る制度もあります。
- 歴史的な鉄道の駅(Heritage railway stations):1990年に施行された法律にもとづき、大きな町にも小さな町にも、150以上の駅が指定されています。指定された駅は、連邦政府の承認がなければ改築・取り壊し・売却ができません(2026年10月時点)。
オタワの国会議事堂
カナダ公共サービス・調達省(Public Services and Procurement Canada)の歴史のページ(新しいタブで開く)によると、国会議事堂の建物は次のような歴史をたどりました。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1859年 | 12月20日に着工 |
| 1876年 | 国会図書館(Library of Parliament)と庭園が完成 |
| 1916年 | 2月3日、議会の開会中に中央棟(Centre Block)で火災。7人が亡くなる |
| 1920年 | 2月6日、建て直した中央棟が、完成前ながら使われ始める |
| 1927年 | 7月1日、平和の塔(Peace Tower)が献納される |
| 2002年 | 議事堂一帯の大がかりな改修が始まる |
当初の建物は、イギリス帝国で最も優れたゴシック・リバイバル(Gothic Revival)建築のひとつとされました。1916年の火災では、国会図書館は鉄の防火扉のおかげで焼けずに残りました。建て直した中央棟には、火に強い鉄骨や石、大理石が使われています。国会のしくみは「連邦議会」で扱います。
リドー・ホールとオタワの儀式の道
首都委員会(National Capital Commission、NCC)のリドー・ホールのページ(新しいタブで開く)によると、リドー・ホール(Rideau Hall)は1838年に実業家が建てた家族の住まいが始まりです。1867年からは、歴代の総督の公邸と仕事場になっています。
- 最初は11室の建物でしたが、今は約175室、延べ8,825㎡の大きさになりました。
- 32ヘクタールの敷地に、歴史的な建物が27棟あります。
- 首都圏で最も大きな公邸で、一般に公開されている唯一の公邸です。
国会議事堂やリドー・ホールは、オタワ川をはさんでオタワとガティノーの中心部を結ぶ全長7.5kmの「コンフェデレーション大通り(Confederation Boulevard)」でつながっています。NCCは、この道を首都の儀式と発見のための道と説明しています。
木造の町並み:ルーネンバーグ
ノバスコシア州のルーネンバーグ旧市街は、1753年に計画どおりにつくられた町で、世界遺産に登録されています。パークス・カナダのページ(新しいタブで開く)によると、旧市街には主な建物がおよそ400棟あり、その70%が18世紀と19世紀のものです。ほとんどが木造で、色あざやかに塗られた建物も多くあります。くわしくは「ルーネンバーグ旧市街」にまとめています。
ここに注意してね!
- カナダでは、歴史的な建物を国定史跡や歴史的な駅などとして連邦政府が指定し、守るしくみがあります。ノバスコシア州のルーネンバーグのように、州の法律にもとづいて町が歴史的な町並みを守る条例を定めている例もあります。
- 国会議事堂一帯では、2002年から大がかりな改修が進められています。見学できる建物や時期は変わることがあるので、出かける前に公式サイトで確かめてください。
- 歴史的な建物の多くは、今も役所や住まい、店として使われています。見学のときは、公開されている場所かどうかに気をつけてください。
この記事をシェアする