植物・食品の持ち込み(Bringing food and plants into Canada)
カナダに入国するときは、食品・植物・動物製品をすべて申告します。日本などアメリカ以外の国から来る場合、生・乾燥・塩漬けの肉(ハムやソーセージなど)と卵は持ち込めません。カナダ食品検査庁(CFIA)の個人用の持ち込み量の上限と、植物・種・土・木製品の注意をまとめます。
まず「すべて申告」
カナダ国境サービス庁(Canada Border Services Agency、CBSA)は、到着したときに食品・植物・動物製品をすべて申告するよう求めています。カナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency、CFIA)も、持ち込む食品はすべて申告しなければならないとしています。
申告しなかった場合、CBSAの職員が品物を没収することがあり、最大C$1,300の罰金を科されることがあります(2026年10月時点)。申告そのものの流れは「税関申告」にまとめています。
申告した品物は、空港や国境でCBSAの検査を受けることがあります。
決まりの考え方
CFIAによると、旅行者は、自分で使うための食品を、決められた量の範囲内で持ち込めます。条件は次の2つです。
- 商売のためではなく、自分で使うためだけのものであること
- CFIAが定める個人用の上限量を超えないこと
ただし、家畜の病気や植物の害虫を防ぐ法律(Health of Animals Act、Plant Protection Act)などで制限されている品物は、量にかかわらず持ち込めません。決まりは、品物の種類、生産国、持ち込む先の州によって変わります。
CFIAは、食品には人の健康を害するものが、植物には外来の害虫が、動物製品には人や動物の病気が含まれていることがあると説明しています。
アメリカ以外の国から来る場合の主な品目
日本など、アメリカ以外の国から来る場合の主な決まりは次のとおりです(CFIAの表から抜粋。1人あたり、2026年10月時点)。
| 品目 | 決まり | 上限 |
|---|---|---|
| 肉製品(肉・鶏肉) | 生・乾燥・塩漬けの肉(ハム、ソーセージなど)は不可。加熱済みで常温保存でき、密封容器(びん、缶、レトルトパウチなど)で売られている市販品のみ可。本人が持参する場合だけ(郵便・宅配は不可)。牛肉を含むものは、BSE(牛海綿状脳症)のリスクが無視できるとされる国のものだけ | 20kg |
| 卵・卵製品 | 不可 | — |
| 乳製品 | アイスクリーム、ヨーグルト、カシュク、低温殺菌したチーズのみ可。殺菌していないチーズは、特定の動物の病気がない国のものだけ | 20kgまたは20L |
| 魚介類 | フグとチュウゴクモクズガニは不可。決まった量を超える丸ごとの魚・頭付きの甲殻類・貝類は許可が必要 | 40kg(干物10kg、魚卵1kg) |
| 生の果物・野菜 | 生産国によって制限・禁止がある(AIRSで確認) | 果物20kg、野菜20kg |
| 加工した果物・野菜(乾燥・冷凍・缶詰など) | 特になし | 20kgまたは20L |
| パン・菓子・焼き菓子 | 肉を含まないこと | 20kg |
| 調味料・ドレッシング | 特になし | 20kgまたは20L |
| 香辛料・お茶・コーヒー | 特になし | 20kg |
| ナッツ・穀物・種子 | 生産国によって制限・禁止がある(AIRSで確認) | 20kg |
| 乳児用ミルク | 市販品で密封され、常温保存できるもののみ。開封前に「要冷蔵」「要冷凍」と書かれたものは不可 | 20kgまたは20L |
お酒の量の決まりは、別に定められています。上限を超えた分には、関税や税金がかかることがあります。
アメリカから来る場合は、表示のある市販の卵(5ダースまで)など、決まりが一部違います。
自動輸入参照システム(AIRS)
生の果物・野菜、ナッツ、種子、乾物などは、生産国によって決まりが違います。CFIAは、品物と生産国を入れて調べられる「自動輸入参照システム(Automated Import Reference System、AIRS)」を案内しています。許可証などの書類が必要な品物は、書類がなければ持ち込めません。
植物・種・土・木製品
CFIAは、植物、土、木製品、種を、国境で必ず申告するよう求めています。これらは目に見えない害虫や病気を運ぶことがあるためです。
- 種:インターネットで買えても、カナダで安全とは限らず、持ち込めるとも限りません。CFIAは、規制対象の害虫・植物の一覧で確かめるよう案内しています。
- 木や竹のおみやげ:CFIAは、木製・竹製のおみやげについて別の案内を設けています。
- 薪:国内でも、薪を家から別荘やキャンプ場へ運ぶと害虫を広げるおそれがあります。CFIAは、使う場所の近くで買うよう勧めています。詳しくは「薪の移動の制限」で扱います。
手順:荷造りから入国まで
- 荷造りの前に、CFIAの個人用の持ち込みのページ(新しいタブで開く)で品目ごとの決まりを確かめる。
- 生の果物・野菜、ナッツ、種などはAIRSで生産国ごとの決まりを調べる。
- 肉を含む食品は、原材料と包装(加熱済み・常温保存・密封か)を確かめる。
- 入国の申告で、食品・植物・動物製品を持っていることを申告する。
- 検査を求められたら、品物を見せる。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本から持って行く食品でも、生・乾燥・塩漬けの肉(ハム、ソーセージ、ジャーキーなど)は持ち込めません。加熱済みで密封された市販品だけが対象になり、牛肉を含むものには生産国の条件もあります。
- 卵と卵製品は、アメリカ以外の国からは持ち込めません。
- 申告は「持ち込めるかどうか分からないもの」も含めてすべてです。申告しないと、没収や罰金の対象になります。
- 決まりは家畜の病気や害虫の発生状況で変わることがあります。出発の直前にCFIAのページを見直すと安心です。
- カナダから日本に食品を持ち帰るときは、日本側の検疫の決まりが別にあります。農林水産省動物検疫所のページ(新しいタブで開く)によると、ハム・ソーセージ・ジャーキーなどの肉製品は、おみやげや自分で食べるためのものでも、輸出国の政府機関が発行した検査証明書がなければ日本に持ち込めません。
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