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凍傷と低体温症(Frostbite and hypothermia)

ひとことで言うと

凍傷は手足・鼻・耳など体の端が凍る傷で、低体温症は体の中心の温度が下がる状態です。重い凍傷と、震えが強い・止まった低体温症はすぐに医療が必要です。症状の見分け方、待つ間の手当て、してはいけないことをまとめます。

目次
  1. 凍傷と低体温症の違い
  2. 凍傷の症状
  3. 低体温症の症状
  4. 手順:低体温症が疑われるとき
  5. 手順:凍傷が疑われるとき
  6. 予防
  7. 日本との違い・注意点
911 Police · Fire Ambulance

凍傷と低体温症の違い

保健省(Health Canada)の説明によると、気温が0°Cを下回ると、体は中心の温度を守るために皮膚に近い血管を縮めます。寒さに長くさらされると手足や鼻、耳への血の流れが大きく減り、凍傷が起きます。

低体温症(Hypothermia)は、体の中心の温度が下がる状態です。平熱は約37°Cで、そこから1〜2°C下がると症状が出始めます。

凍傷(Frostbite)低体温症(Hypothermia)
起きる場所手、足、鼻、耳など心臓から遠い部分全身(体の中心の温度)
主な原因寒さと風に肌が長くさらされる寒さ、ぬれた服、風、飲酒など
命の危険重いと組織が死に、指などを失うことがある重いと命に関わる

凍傷になるまでの時間は、体感温度(Wind chill)が低いほど短くなります。環境・気候変動省(ECCC)の目安では、体感温度−28〜−39で10〜30分、−40〜−47で5〜10分、−55以下では2分未満です。

凍傷の症状

保健省は、軽いものと重いものを次のように説明しています。

  • 軽い凍傷(Frostnip):皮膚が黄色っぽいか白くなるが、触るとまだ柔らかい。温めると赤くなることがあり、温まれば元の色に戻る。
  • 重い凍傷:神経が傷つき、皮膚の色が変わって黒くなる。感覚がなくなり、水ぶくれができる。皮膚が破れて感染すると壊疽(えそ)になり、手足を失うこともある。

ブリティッシュコロンビア州の健康情報サービス(HealthLink BC)は、凍傷の皮膚は青白いか青く、冷たく、しびれて、こわばったりゴムのような手ざわりになると説明しています。程度が進むと、透明や乳白色の液、または血のような液の水ぶくれができます。

低体温症の症状

保健省は3つの段階に分けています。

段階体温の下がり方主な症状
11〜2°C震え、鳥肌、手のしびれ。呼吸が速く浅くなる。疲れや吐き気。体が温かく感じたら段階2に入りつつある
22〜4°C強い震え。動きがぎこちなく遅い。軽い混乱。顔色が悪く、唇・耳・指が青くなる
332°Cを下回る震えが止まる。話す・考える・歩くのが難しい。30°Cを下回ると脈と呼吸が弱まり、命に関わる

保健省は、段階2を見分ける方法として、親指と小指の先をつけられるかを試すことを挙げています。つけられなければ、筋肉がうまく働いていません。

手順:低体温症が疑われるとき

保健省は、段階2と3はすぐに医療が必要だとしています。

  1. 震えが強い、震えが止まった、意識がはっきりしない、歩けないなどのときは、すぐに911に電話する。
  2. 風や寒さ、水を避けられる場所に移る。
  3. ぬれた服を脱がせ、乾いた服や毛布で包む。体は少しずつ温める。
  4. 意識があれば、温かく甘い飲み物を飲ませる。酒やカフェインの入った飲み物は避ける。
  5. 震えは体が熱を作る働きなので、止めようとしない。
  6. 意識がない人は寝かせ、揺すったり乱暴に動かしたりしない。心臓のリズムが乱れているおそれがあります。
  7. 呼吸が止まったら心肺蘇生(CPR)をする。

手順:凍傷が疑われるとき

  1. 暖かい場所に移る。しびれを放っておかない。
  2. ぬれた服を脱ぎ、きつい服をゆるめる。
  3. 凍った部分をこすったり、もんだり、雪を当てたりしない。皮膚をさらに傷めます。
  4. 体全体を温める(受け身の加温)。暖かい部屋に移り、毛布にくるまるか、ほかの人と肌を合わせて温める。
  5. あわせて、凍った部分を直接温める(積極的な加温)。やけどをしないようにしながら、できるだけ早くとかす。とかすときは強い痛みがあるため、体温より少しだけ高い温度の湯に、凍った部分をつける。
  6. 皮膚が黒い、水ぶくれがある、硬く木のようになっているなど、重い凍傷が疑われるときは、すぐに医療機関へ。助けを待つ間も、上の2つの方法で温め始める。HealthLink BCは、温め始めて1時間たっても皮膚が硬いままのときは911に電話するよう案内しています。

この温め方は、保健省のページ(新しいタブで開く)の説明に沿っています。迷うときは911や、州の電話健康相談(BC州の811など)に相談してください。

予防

  • 化学繊維やウールの服を重ね着し、いちばん外に風を通さない上着を着る。綿は避ける。
  • 帽子、手袋、暖かい靴下、マフラーで肌を出さない。
  • ぬれたらすぐに着替える。汗をかく前に1枚脱ぐ。
  • 出かける前に酒を飲まない。温かく感じても熱は逃げています。
  • 手足を動かして血の流れを保つ。
  • 雪の中で動けなくなったら、建物や車など風を防げる場所に入り、その中でも体を動かす。

1歳未満の乳児、65歳以上の人、屋外で働く人、冬のスポーツをする人、住まいの断熱や暖房が不十分な人、糖尿病や血管の病気がある人、ベータ遮断薬などを飲んでいる人は、特に危険が高いとされています。

ここに注意してね!

  • カナダの多くの地域では、街中を歩くだけでも、体感温度によっては数分から数十分で凍傷になります。予報の体感温度を見て服装を決めることが大切です。
  • 救急車は911です。通報したら、オペレーターの指示に従います。
  • 州の電話健康相談(811など)では、看護師に症状を相談できます。
  • 持病や飲んでいる薬で寒さの影響を受けやすいかどうかは、医師に相談してください。

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