中古車の確認(Vehicle history・リーエン)
中古車を買う前は、車の履歴(事故・修理・状態)、担保(リーエン、lien)の有無、整備士による点検を確かめます。販売店には、事故の修理などを書面で知らせる義務があります(BC は C$2,000、オンタリオ州は C$3,000 を超える修理)。個人の売買には、こうした販売店向けのルールは当てはまりません。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
買う前に確かめる3つのこと
中古車は、見た目だけではわからない問題を抱えていることがあります。BC で車の販売店を監督する Vehicle Sales Authority of BC(VSA)は、中古車を買うときの案内(新しいタブで開く)で、買う前に次のことを確かめるよう勧めています。
| 確かめること | 内容 |
|---|---|
| 車の履歴の報告書(vehicle history report) | 事故や損害の記録、車の状態の区分などを調べる |
| 担保(リーエン、lien)の検索 | 車にローンなどの担保がついていないか、売り手に売る権利があるかを確かめる |
| 整備士による点検(mechanical inspection) | 車の状態や問題を専門家に見てもらう |
販売店の選び方、税金、リコールの調べ方は「新車と中古車の選び方」で扱います。この記事は、中古車の履歴と担保の確かめ方を中心にまとめます。
担保(リーエン)とは
リーエン(lien)は、車を担保にしたローンなどの借金が残っているとき、貸した側が車に対して持つ権利です。担保が残った車を買うと、売り手の借金のために車が差し押さえられるおそれがあります。
- BC:VSA は、BC の登録機関(BC Registries)の動産担保の登録簿(Personal Property Registry)で担保を検索し、売り手に車の所有権があり、借金がないことを確かめるよう勧めています。州の手数料のページ(新しいタブで開く)によると、検索の手数料は、自分でオンラインで検索すると C$7(電子の取引には別に C$1.50 の手数料と GST がかかることがある)、州の職員に頼むと C$10 です(2026年10月時点)。
- オンタリオ州:個人が中古車を売るとき、売り手は中古車情報パッケージ(Used Vehicle Information Package、UVIP)を買い手に渡す義務があります(高速道路交通法、Highway Traffic Act)。オンタリオ州の中古車の売買のページ(新しいタブで開く)によると、UVIP には担保・借金の情報、車の履歴、卸売の評価額が載っています。担保がある場合の問い合わせ先は、州の動産担保の担当(Personal Property Security Branch、1-800-267-8847)です。動産担保法(Personal Property Security Act、PPSA)の登録簿の検索は、州の Access Now のページ(新しいタブで開く)によると、1件 C$8 です(2026年10月時点)。
車の履歴を調べる
BC:ICBC の報告書と状態の検索
BC の公的な自動車保険会社 ICBC の車の履歴の報告書のページ(新しいタブで開く)によると、車台番号(VIN)で次のものを調べられます。
- ICBC の事故請求の履歴の報告書(Vehicle Claims History Report):C$20+GST(2026年10月時点)。BC の請求の情報だけが対象です。ICBC に請求された損害、損害の日付と金額(わかる場合)、主な損傷の場所、車の状態の区分、BC に持ち込まれた車か、盗難の届けの可能性などが載ります。
- 車の状態の検索(status search):無料。車の状態の区分(normal、rebuilt、salvage など)を調べられます。
- 民間の報告書:ICBC のページは、民間の会社の報告書も案内しています。料金は C$97.95+GST(2026年10月時点)で、カナダの民間保険会社の事故請求、アメリカでの履歴、カナダの担保の検索、走行距離の記録、輸入車の登録機関(Registrar of Imported Vehicles)の記録などを含むとしています。
電話での注文は、ローワーメインランドが 604-661-2233、ほかの BC の地域は 1-800-464-5050 です(月〜金、8:00〜17:00)。
オンタリオ州:車の記録
オンタリオ州の車の記録のページ(新しいタブで開く)によると、VIN かナンバーで、車の登録の記録を取り寄せられます。車の説明、今と過去のナンバー、登録されていた期間、車の状態の区分が載ります。料金は、認証のない記録(uncertified record)が C$12、認証つきの記録が C$18 です(2026年10月時点)。
ただし、この記録には、今の走行距離、事故の情報、持ち主の名前や住所は載りません。事故の履歴は UVIP や民間の報告書などで確かめます。
販売店が知らせなければならないこと
販売店から買う場合、州の決まりで、販売店は車の重要な情報を書面で知らせる義務があります。
BC
VSA の中古車の購入のページ(新しいタブで開く)によると、販売店は次のことを書面で示す必要があります。
- 州の外から売るために持ち込んだ車か、ほかにどこで登録されていたか
- 警察車両、タクシー、救急などの緊急車両、リース、レンタカーとして使われていたか
- 走行距離計(odometer)が正しい距離を示しているか
- 修理に C$2,000 を超える損害を受けたことがあるか
このほか、salvage(損傷車)や rebuilt(再生車)と判定された車か、盗難から戻った車か、C$2,000 を超える損害の実際の金額なども、買う判断に重要なこととして知らせる必要があるとしています。
オンタリオ州
オンタリオ州の販売店を監督する OMVIC の事故修理の開示の資料(新しいタブで開く)によると、自動車販売法(Motor Vehicle Dealers Act、MVDA)は、C$3,000 を超える事故の修理を契約書に書いて知らせることを求めています。修理の費用がわかっていれば、その金額も知らせます。C$3,000 以下の修理でも、買う判断や公正な値段に影響する「重要な事実(material fact)」なら、知らせる必要があることがあります。
州・準州ごとの違い
| 項目 | BC | オンタリオ州 |
|---|---|---|
| 販売店の監督 | VSA | OMVIC |
| 販売店が書面で知らせる損害 | 修理に C$2,000 を超える損害 | C$3,000 を超える事故の修理 |
| 個人売買 | VSA の保護は使えない。VSA は履歴・担保・点検を自分で確かめるよう勧める | 売り手が UVIP を渡す義務がある |
| 履歴の調べ方の例 | ICBC の報告書、無料の状態の検索 | UVIP、州の車の記録 |
ほかの州・準州にも販売店の規制や担保の登録の仕組みがあります。住んでいる州の消費者保護の窓口で確かめます(「消費者保護の相談先」)。
個人から買うときの注意
- VSA は、個人の売買では VSA の消費者保護が使えないとしています。販売店に当てはまる書面での説明の義務も、個人の売り手にはありません。
- VSA は、免許を持たずに車の販売を繰り返す業者(curber)に注意を促しています。
- 売り手が本当の持ち主か、登録の書類の VIN と車の VIN が同じかを確かめます。
- オンタリオ州では、買い手は買ってから6日以内に、新しい持ち主として名前を登録する必要があります。
手順
- 気になる車の VIN を売り手から聞く。
- 車の履歴を調べる(BC は ICBC の報告書・状態の検索、オンタリオ州は UVIP や州の車の記録など)。
- 担保(リーエン)がないかを確かめる。
- リコールがあるかを調べる(「新車と中古車の選び方」)。
- 自分で選んだ整備士に点検してもらう。
- 販売店から買う場合は、事故の修理などの説明が契約書に書かれているかを確かめる。
- 保証は書面で受け取る。VSA は、保証は契約書の一部とし、販売員だけでなく販売店が署名するよう勧めています。
- 買ったら、州の窓口で登録する(「車の登録とナンバープレート」)。
費用
2026年10月時点で、公式のページで確かめられた料金です。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| ICBC の事故請求の履歴の報告書(BC) | C$20+GST |
| ICBC の車の状態の検索(BC) | 無料 |
| 民間の車の履歴の報告書(ICBC のページの案内) | C$97.95+GST |
| BC の Personal Property Registry の検索(自分でオンライン) | C$7(別に電子取引の手数料 C$1.50+GST がかかることがある) |
| BC の Personal Property Registry の検索(州の職員に依頼) | C$10 |
| オンタリオ州の PPSA の検索 | C$8 |
| オンタリオ州の車の記録(認証なし) | C$12 |
| オンタリオ州の車の記録(認証つき) | C$18 |
このほか、整備士の点検の費用がかかります。
ここに注意してね!
- カナダでは、ローンの担保が残った車が売られることがあります。買う前に担保の有無を確かめることが勧められています。
- 販売店が知らせなければならない損害の金額は、BC(C$2,000)とオンタリオ州(C$3,000)で違います。
- 個人から買う場合、販売店から買うときの保護や説明の義務は当てはまりません。
- 詐欺の手口は「よくある詐欺の手口」でも扱います。
- 買ったあとのトラブルや契約の判断は、州の規制機関や消費者保護の窓口、弁護士に相談します。
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