カナダの交通ルールの基本(Rules of the road)
カナダは右側通行で、速度はkm/hで表示されます。交通ルールは州・準州ごとに決まっていますが、赤信号での右折、4方向一時停止、緊急車両に道を譲るルールなど、日本と違う点は多くの州で共通しています。この記事はオンタリオ州とBCの公式の手引きをもとに、基本をまとめます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
交通ルールは州・準州ごとに決まる
カナダの交通ルールは、州・準州の法律で決まっています。多くのルールは似ていますが、細かい点は州で違います。各州は運転者向けの手引きを出しています。オンタリオ州は「Official MTO Driver’s Handbook(新しいタブで開く)」、BCはICBCの「Learn to Drive Smart」です。
この記事は、この2つの手引きをもとに、日本から来た人がとまどいやすい点をまとめます。ほかの州で運転するときは、その州の手引きでも確かめます。
右側通行とkm/h
カナダは右側通行です。運転席は左側にあり、交差点での曲がり方も日本と左右が逆になります。オンタリオ州の手引きは、左折や追い越しをするとき以外は、道路の右側、片側2車線以上の道路では右の車線を走るとしています。BCの手引きも、追い越し車線のある幹線道路では、追い越すとき以外は右に寄るよう書いています。
速度はメートル法のkm/hで表示されます。
制限速度
オンタリオ州では、制限速度の標識がない場所の最高速度は、市・町・村の中で50km/h、それ以外で80km/hです。
BCも同じ数字です。BCの自動車法(Motor Vehicle Act)第146条は、市町村(municipality)の中の道路では50km/h、市町村の外の道路では80km/hを超えて走ってはいけないとしています。州は、標識を立ててこの速度を上げ下げできます。
BCの手引きには、学校の区域(school zone)と公園・遊び場の区域(playground zone)の標識が載っています。
- 学校の区域:標識の下の板に書かれた速度(例:30km/h)が、学校のある日の8時から17時まで適用されます。時間が書かれていなければ、同じく学校のある日の8時から17時までです。
- 遊び場の区域:30km/hの制限が、毎日、夜明けから日暮れまで適用されます。
信号
信号の意味は、日本とおおむね同じですが、違う点もあります。
| 信号 | オンタリオ州 | BC |
|---|---|---|
| 赤 | 止まる。標識がなければ、完全に止まってから右折できる | 止まる。完全に止まってから右折か、一方通行の道へ左折できる |
| 黄(アンバー) | 安全に止まれるなら止まる | 止まれないとき以外は、交差点の手前で止まる |
| 赤の点滅 | 完全に止まり、安全なときに進む | 止まってから、安全なときに進む |
| 青の点滅 | 左折・直進・右折ができる | 歩行者が操作する信号。交差点が空いていれば進む |
赤信号での右折は赤信号での右折で詳しく説明しています。ケベック州のモントリオール島では禁止です。
交差点と優先
BCの手引きによると、標識も信号もない交差点では、先に着いた車が優先です。同時に着いたときは、左の車が右の車に譲ります。
4つの角すべてに一時停止の標識がある交差点(4-way stop)では、BCの手引きは次の順番を示しています。
- 先に着いて完全に止まった車から進む。
- 同時に着いたら、右の車が先に進む。
- 向かい合って同時に着いたら、左折する車が直進する車に譲る。
日本にはあまりない交差点なので、4方向一時停止で詳しく扱います。
緊急車両とスクールバス
近づいてくる緊急車両
サイレンを鳴らし、ライトを点滅させた緊急車両(警察・救急・消防)が近づいてきたら、道を譲ります。
- オンタリオ州の手引きは、できるだけ道路の右端に寄って、すぐに止まるとしています。急ブレーキや急なハンドル操作は避けます。
- BCの手引きは、両方向の車が止まるとしています。中央分離帯のある道路で、緊急車両が反対側を走っていて自分の側に来られない場合は、止まらなくてよいことがあります。交差点の中では止まりません。
路肩に止まっている車の横を通るとき
ライトを点滅させて止まっている車の横を通るときのルールもあります。
- オンタリオ州:緊急車両やレッカー車が止まっていたら、速度を落とし、片側2車線以上なら、安全であれば離れた車線に移ります。1回目の違反で罰金と違反点数3点です。
- BC:黄・赤・白・青のライトを点滅させて止まっている車(警察・消防・救急・レッカー・道路工事・ごみ収集など)の横は、制限速度が80km/h以上の道路では70km/h以下、80km/h未満の道路では40km/h以下で通ります。いちばん近い車線にいるときは、安全なら車線を変えます。
スクールバス
赤いライトを点滅させて止まっているスクールバスがあれば、後ろの車も対向車も止まります。詳しくはスクールバスが止まったらにまとめています。
シートベルトとチャイルドシート
オンタリオ州の手引きによると、シートベルトのある車では、毎回シートベルトを締めます。締めない運転者は罰金と違反点数2点の対象です。16歳未満の同乗者にシートベルトやチャイルドシートを正しく使わせなかった場合も、運転者が罰金と違反点数の対象になります。
子どもの座席について、オンタリオ州の手引きは次のように定めています。
| 子ども | 使う座席 |
|---|---|
| 体重9kg未満の乳児 | 後ろ向きのチャイルドシート |
| 体重9〜18kgの幼児 | チャイルドシート(テザーストラップをつける) |
| 前向きのチャイルドシートが合わなくなった、8歳未満で18kg以上36kg未満の子ども | ブースターシート |
| 8歳以上、36kg以上、身長145cm以上のどれか1つに当たる子ども | 大人用のシートベルト |
ほかの州の基準は、それぞれの州の手引きで決まっています。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 左右が逆になる:右側通行なので、左折は対向車線を横切る大回り、右折は小回りになります。曲がったあとに左側の車線に入らないよう気をつけます。
- 赤信号で右折できる州が多い:止まってから曲がるのが前提です。モントリオール島では禁止です。
- 青の点滅の意味が州で違う:オンタリオ州とBCで意味が違います。州をまたいで運転するときは気をつけます。
- 緊急車両やスクールバスでは対向車も止まる:日本より止まる場面が多くなります。
- 運転中の携帯電話と飲酒:罰則が重く、州で決まっています。運転中の携帯電話の禁止と飲酒・大麻運転の罰則で説明します。
- 違反したとき:違反点数の仕組みは違反切符と違反点数にまとめます。冬の運転の注意は冬道の運転を参考にしてください。
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