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カナダを離れるときの手続き(Leaving Canada)

ひとことで言うと

日本への帰国などでカナダを離れるときは、税金(CRA)、銀行、給付、州の医療保険、年金、住所、日本の在留届などの手続きがあります。非居住者になると児童手当(CCB)などは受け取れず、銀行などには非居住者になったことを伝える必要があります。州の医療保険は、BCは出た月の末日まで、ケベック州は出国の日に終わります。

目次
  1. カナダを離れるときにすること
  2. 税金と銀行
  3. 給付
  4. 州の医療保険
  5. 年金(CPP・OAS)
  6. 永住者の居住義務
  7. 手順
  8. 日本との違い・注意点
YVR
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

カナダを離れるときにすること

ワーキングホリデーや留学の終わり、日本への本帰国など、カナダを離れる理由はさまざまです。カナダに住んでいた期間や在留資格によって必要な手続きは変わりますが、多くの人に関わるのは次のものです。

手続き相手おもな内容
税金カナダ歳入庁(CRA)出国日を伝える。出国した年の確定申告
銀行・支払い元銀行、勤め先など非居住者になったことを伝える
給付CRA児童手当(CCB)などが止まる
医療保険州・準州の保健省国外へ移ることを届ける
年金Service Canada国外でも受け取れるかを確かめる
在留資格IRCC永住者は居住義務に注意
住所・郵便Canada Post など転送や住所変更
日本側在外公館(外務省)在留届の「帰国・転出届」

カナダ政府の「国外へ引っ越すときのチェックリスト」(新しいタブで開く)も、税金、銀行口座、医療、年金、郵便の住所変更などを挙げています。

税金と銀行

CRAの出国者向けのページ(新しいタブで開く)によると、税務上の非居住者になる日は、ふつう次のうち最も遅い日です。

  • 自分がカナダを出た日
  • 配偶者・事実婚のパートナーや扶養している家族がカナダを出た日
  • 移った先の国の居住者になった日

カナダに銀行口座を残す人や、カナダから支払いを受け続ける人は、銀行や支払い元に非居住者になったことを伝える必要があります。確定申告が要らない人も、出国日をできるだけ早くCRAに知らせるよう案内されています。

出国した年の申告や、株式などを出国時に売ったとみなす「出国税(Departure tax)」は、「カナダを離れるときの税金」で扱います。

給付

CRAのページによると、非居住者は、カナダ児童手当(Canada child benefit、CCB)や食料品・生活必需品給付(Canada Groceries and Essentials Benefit)を受け取れません。出国後に振り込まれたときは、CRAに連絡します。

州の医療保険

州の医療保険は、州に住んでいる人のための制度です。国外へ移ると、保険は終わります。

国外へ移るときの扱いは、州によって違います(2026年10月時点)。

州保険が終わる日届け出
BC出た月の末日オンラインの「MSP Permanent Move Outside of B.C.」か、Health Insurance BC(1-800-663-7100)
アルバータ州AHCIP に確かめる登録代理店(Registry agent)の窓口で取り消すか、AHCIP に連絡する
オンタリオ州主な住まいがオンタリオ州でなくなったときServiceOntario に確かめる
ケベック州出国の日RAMQ に連絡し、保険証を返す

ほかの州・準州は各州の窓口へ。

BC

BC州政府のページ(新しいタブで開く)によると、BCから国外へ移る場合、BCの医療保険(MSP)は出た月の末日までです。届け出は、オンラインの「MSP Permanent Move Outside of B.C.」か、Health Insurance BC(1-800-663-7100)への電話でできます。BCの薬代補助(PharmaCare)も使えなくなります。

アルバータ州

アルバータ州政府のページ(新しいタブで開く)によると、アルバータ州を永久に離れるときは、アルバータ州健康保険(Alberta Health Care Insurance Plan、AHCIP)を取り消す必要があります。登録代理店の窓口で取り消すか、氏名、個人の健康保険番号、転送先の住所を AHCIP に伝えます。

オンタリオ州

オンタリオ州の健康保険法の規則(Regulation 552(新しいタブで開く))第1.2条では、主な住まい(primary place of residence)がオンタリオ州でなくなった人は、居住者でなくなるとしています。居住者でなくなると、オンタリオ州健康保険(OHIP)の対象から外れます。カナダのほかの州へ移る場合だけ、例外として2か月目の末日まで続きます(「州をまたぐ引っ越し」)。

ケベック州

ケベック州健康保険公社(Régie de l’assurance maladie du Québec、RAMQ)のページ(新しいタブで開く)によると、カナダの外に住むためにケベック州を離れるときは、RAMQ に出国を伝え、保険証(Health Insurance Card)を返します。ケベック州の健康保険は出国の日に終わります。公的な処方薬保険(Public Prescription Drug Insurance Plan)も、出国の日から対象外です。

RAMQ のページでは、ケベック州が健康保険を含む社会保障協定を結んでいる国として、ベルギー、フランスなど11か国をあげています。日本はこの一覧に入っていません。

カナダ政府のチェックリストは、州・準州の保険は国外に6か月いると切れることがあると注意しています。出国後や帰国の移動中の医療は、旅行保険などで備えます(「州外・国外での医療と保険の扱い」)。

年金(CPP・OAS)

Service Canadaのページ(新しいタブで開く)によると、カナダ年金制度(CPP)の老齢年金は、CPPに1回でも有効な保険料の納付があれば、カナダの外でも受け取れます。

老齢保障年金(Old Age Security、OAS)は、カナダの外に住む人が受け取るには、18歳以降にカナダに20年以上住んでいたことが必要です。足りない場合も、社会保障協定によって受け取れることがあります。受け取れるかどうかは、Service Canadaに問い合わせてください。

日本とカナダの間には社会保障協定があり、年金を受け取るのに必要な期間が足りないときは、両国の加入期間を合わせて数えます。ケベック州の年金制度(QPP)は対象外です。詳しくは「日加社会保障協定」で扱います。

永住者の居住義務

永住者(Permanent Resident)は、カナダを離れても自動的に永住権を失うわけではありません。ただしIRCCのページ(新しいタブで開く)によると、永住権を保つには、直近5年のうち730日以上カナダにいる必要があります(続けている必要はありません)。

PRカードの期限が切れた状態で、飛行機などでカナダに戻るときは、乗る前に永住者渡航文書(Permanent Resident Travel Document、PRTD)が必要です。永住権の扱いの判断は、IRCCかRCIC(登録移民コンサルタント)に相談してください。

手順

  1. 出国日を決め、税務上の非居住者になる日を整理する。
  2. 銀行、勤め先、年金などの支払い元に、非居住者になることを伝える。口座を残すか閉じるかを決める。
  3. 州の医療保険に、国外へ移ることを届ける。出国後の医療に備えて保険を用意する。
  4. 携帯電話、インターネット、電気・ガス、賃貸の解約の時期を決める。
  5. 郵便の転送を申し込み、CRAなどに出国後の連絡先を届ける(「住所変更の手続き一覧」)。
  6. 在留届を出していた人は、日本の「帰国・転出届」を出す。
  7. 翌年の期限までに、出国した年の確定申告をする。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 日本から海外に3か月以上住む人は、旅券法にもとづいて在留届を出す決まりがあります。外務省のオンライン在留届(ORRネット)(新しいタブで開く)では、帰国が決まった人や帰国した人が「帰国・転出届」を出せます。
  • カナダには、日本の転出届のように役所に一度届ければ済む仕組みはありません。CRA、銀行、州の医療保険など、相手ごとに知らせます。
  • カナダの口座や年金、RRSP・TFSAを出国後も持ち続けると、カナダと日本の両方の税金が関わることがあります。手続きを決める前に、CRAや両国の税に詳しい税理士に相談してください。
  • ペットを連れて帰る場合の準備は、「ペットを日本に連れて帰る」で扱います。

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仕事・税金カナダを離れるときの税金(Departure tax・非居住者になったとき)カナダの税務上の居住者でなくなると、その年は出国日までの居住期間について申告します。株式など一部の資産は、出国時に時価で売ったとみなされ(いわゆる出国税、Departure tax)、利益が出れば申告が必要です。出国後のカナダの収入には、ふつう25%の源泉税がかかります。生活住所変更の手続き一覧(Change of address)カナダで引っ越したときは、郵便、連邦政府(CRA・IRCC)、州(運転免許・医療保険)などに、それぞれ住所変更を届けます。CRA は新しい住所をほかの政府機関に伝えないため、機関ごとに手続きが必要です。運転免許の住所変更の期限は、オンタリオ州は6日以内、BCは10日以内、アルバータ州は14日以内、ケベック州は30日以内です。医療・保険州外・国外での医療と保険の扱い(Coverage outside your province)州の医療保険は、カナダ国内のほかの州でも医師の診察や公立病院の医療に使えるのが基本ですが、ケベック州ではその場で払うよう求められることがあります。国外での医療は、州の保険が払う額がごく一部(入院はBCで1日C$75、アルバータ州・ケベック州で1日C$100まで)にかぎられます。日本への一時帰国も含め、出国前に旅行保険に入ることが勧められています。日本との関係日加社会保障協定(Agreement on Social Security between Canada and Japan)日本とカナダの社会保障協定は2008年3月1日に発効しました。日本の会社からカナダに5年以内の予定で派遣される人は日本の年金制度だけに入る、という形で保険料の二重払いを防ぎます。また、年金を受け取るのに必要な期間が足りないときは、両国の加入期間を合わせて数えます。ケベック州の年金制度(QPP)は対象外です。生活ペットを日本に連れて帰る(動物検疫所の輸入手続き)カナダは日本の狂犬病の「指定地域」ではないため、犬・猫を日本へ連れて帰るには、マイクロチップ、2回以上の狂犬病の予防注射、抗体価検査、採血日から180日間以上の待機、40日前までの届出が必要です。出国前にはカナダ食品検査庁(CFIA)の獣医官による証明書の裏書きも要ります。帰国の半年以上前から準備を始めます。生活家具の買い方と中古の取引(Second-hand furniture and online marketplaces)カナダでは、新品の家具店のほか、中古品店やオンラインの個人売買で家具をそろえる人が多くいます。中古品を売る・譲る人には、無料で渡す場合でも安全を確かめる責任があると、カナダ保健省は説明しています。トコジラミや詐欺に気をつけ、いらなくなった家具は市のルールに沿って処分します。