火の使用禁止(Fire ban・Fire restriction)
山火事の危険が高まると、州や国立公園、市が、たき火などの火の使用を禁止・制限します。禁止の範囲は場所と時期で変わり、違反すると高額の罰金を科されることがあります。BC州とアルバータ州のしくみ、禁止中でも使えるもの、たき火の基本、調べ方をまとめます。
火の使用禁止とは
山火事の危険が高い時期には、州の山火事の担当機関や国立公園、市などが、屋外で火を使うことを禁止したり制限したりします。英語では「Fire ban」「Fire prohibition」「Fire restriction」などと呼ばれます。
- 出す機関、対象になる場所、禁止される火の種類は、州や地域によって違います。
- 同じ州の中でも、地域ごとに禁止の内容が違うことがあります。
- 禁止は、天気や山火事の状況に合わせて、出されたり解除されたりします。
キャンプやバーベキューの前には、その日の禁止の状況を確かめる必要があります。山火事そのものへの備えは「山火事の季節と備え」で扱います。
州・準州ごとの違い
この記事では、案内を読んだブリティッシュコロンビア州(BC)とアルバータ州のしくみをまとめます。
| BC州 | アルバータ州 | |
|---|---|---|
| 担当 | BC山火事サービス(BC Wildfire Service、BCWS) | 州政府(森林保護区域、Forest Protection Area) |
| 段階・種類 | 火の種類(カテゴリー1〜3)ごとに禁止 | 注意(Advisory)・制限(Restriction)・禁止(Ban)の3段階 |
| 適用される場所 | ふつうは市の外の公有地と私有地。BC州立公園にも適用 | 森林保護区域。区域内の市も独自に禁止を出すことがある |
| 調べ方 | 山火事の状況の地図、地域の山火事センターのページ、市のサイト | albertafirebans.ca |
国立公園は、公園ごとに禁止を出します。たとえばバンフ国立公園のキャンプの案内(新しいタブで開く)では、火災の危険が高いときに、たき火が全面禁止になることがあるとしています。
BC州のしくみ
BC州の火の使用禁止の案内(新しいタブで開く)では、屋外の火を3つのカテゴリーに分けています。
- カテゴリー1: たき火(Campfire)。高さ0.5m、幅0.5m以下のもの。
- カテゴリー2: 野焼きなどの屋外の火。
- カテゴリー3: 土地の開墾で出た枝を積んで燃やすものなど、さらに大きな火。
火の使用禁止の命令は、これらのうち一部またはすべてを禁じます。ほかに、特定の機械や活動の禁止、消火活動中の地域への立ち入りの制限が出ることもあります。
BCWSの禁止は、命令で決めた地域の公有地と私有地に適用され、その地域はふつう市の外です。ふつうは市の中には適用されませんが、例外があります。BC州立公園には適用されます。市の中では、市が独自の決まりを出していることがあります。
たき火の禁止中でも使えることが多いもの
BC州の案内では、たき火の禁止命令が出ていても、多くの場合、次のものは使えます。
- CSAまたはULCの認証を受けた調理用のこんろ
- 炭(ブリケット)、液体燃料、ガス燃料を使う持ち運びできるたき火器具で、炎の高さが15cm未満のもの
使えるかどうかは命令ごとに違うため、その地域の命令の中身を確かめます。
アルバータ州のしくみ
アルバータ州政府の案内(新しいタブで開く)では、森林保護区域の中で、危険の高さに応じて3つの段階があります。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 火災注意(Fire advisory) | 火災の危険度が上がったことを知らせる。火の使用許可が制限されることがある |
| 火の使用制限(Fire restriction) | 公有地での薪のたき火を禁止。州のキャンプ場の中と私有地では、薪のたき火ができる |
| 火の使用禁止(Fire ban) | 公有地、キャンプ場、私有地(裏庭のファイヤーピットを含む)での薪のたき火を禁止 |
制限と禁止のどちらでも、花火と、撃つと爆発する標的(Exploding targets)は使えません。禁止のときは、オン・オフのスイッチやバルブのない炭や薪を燃やす器具も使えません。
制限と禁止のどちらでも、次のものは使えます。
- オン・オフのスイッチやバルブがある、プロパン、天然ガス、電気の器具
- 屋内の薪の火
- 炎の出るオイルランプなどの器具
アルバータ州で山火事を見つけたときは、310-FIRE(3473)に通報します。
費用
BC州では、2026年10月時点で、火の使用禁止に違反すると次のようになることがあります。
- C$1,150の違反切符
- C$10,000の行政罰
- 裁判で有罪になると、最大C$100,000の罰金と1年以下の懲役のどちらかまたは両方
その火が山火事の原因になったときは、最大C$100万の罰金と3年以下の懲役のどちらかまたは両方が科されることがあり、消火にかかった費用もすべて負担することになります。
たき火の基本
火の使用が禁止されていないときも、BC州のたき火の案内(新しいタブで開く)では次のことを求めています。
- たき火のまわりに、燃えるものを取り除いた帯(燃料の切れ目)をつくる。
- 消火用の手道具を1つ以上、または8リットル以上の水を持った人が、いつも火を見ている。
- 少しの時間でも、たき火から目を離さない。
- 消すときは、水をたっぷりかけ、灰をかき混ぜ、さらに水をかける。灰が手でさわって冷たくなるまで続ける。
日本との違い・注意点
- カナダの夏は、山火事の危険が高まる時期と重なります。キャンプ場でたき火ができると思って出かけても、その日に禁止が出ていることがあります。
- 禁止の内容は、州、国立公園、市で別々に決まります。BC州では、州の禁止はふつう市の中には適用されず、市が独自の決まりを持っていることがあります。
- 違反したときの罰金は高額で、山火事の原因になれば、消火の費用まで負担することがあります。
- 花火は、アルバータ州では火の使用制限や禁止が出ている間は使えません。
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