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多文化主義(Multiculturalism)とカナダ多文化主義法

ひとことで言うと

カナダは、多文化主義を国の基本的な特徴の一つとして法律に定めています。1988年のカナダ多文化主義法と、権利と自由の憲章第27条の中身、2021年の国勢調査から見た移民と出身地の多様さをまとめます。

目次
  1. 多文化主義を定める法律
  2. 多文化主義法が掲げる方針
  3. 数字で見る多様さ(2021年国勢調査)
  4. Discover Canada の説明
  5. 日本との違い・注意点

多文化主義を定める法律

カナダの多文化主義は、法律と憲法の両方に書かれています。

きまり内容
カナダ多文化主義法(Canadian Multiculturalism Act)(新しいタブで開く)1988年7月21日に成立。連邦政府の多文化主義の方針を定める
権利と自由の憲章(Canadian Charter of Rights and Freedoms)第27条憲章は、カナダの人々の多文化の伝統を守り、高めることと調和するように解釈する、と定める

多文化主義法が掲げる方針

多文化主義法の第3条第1項は、連邦政府の方針として、次のようなことを挙げています(要点をまとめたもの)。

  • 多文化主義は、カナダ社会の文化と人種の多様性を表すものであると認め、その理解を広める
  • 多文化主義は、カナダの伝統とアイデンティティの基本的な特徴であると認め、その理解を広める
  • あらゆる出身の人と集団が、社会のあらゆる場面に十分かつ公平に参加できるようにする
  • 共通の出身をもつ人々の集団があることを認める
  • すべての人が法のもとで平等に扱われ、平等に守られるようにする
  • 公用語の地位と使用を強めながら、英語とフランス語以外の言語の使用を守り、高める
  • 公用語(英語とフランス語)についての国の取り組みと調和させながら、多文化主義を進める

担当の大臣は、この法律の運用について、毎年、議会に報告書を出すことになっています(第8条)。公用語については公用語(英語とフランス語)にまとめています。

数字で見る多様さ(2021年国勢調査)

カナダ統計局(Statistics Canada)の発表(新しいタブで開く)から、主な数字を挙げます。

項目2021年
移民(永住者になった人を含む)の割合人口の23.0%(約4人に1人)、830万人超
2016〜2021年に新しく永住した人130万人余り。国勢調査で過去最多
最近の移民の出生国(上位3つ)インド18.6%、フィリピン11.4%、中国8.9%
最近の移民のうちアジア(中東を含む)生まれ62.0%(1971年はヨーロッパ生まれが61.6%)
最近の移民のうち英語かフランス語で会話できる人92.7%
15歳未満の子どものうち、親の少なくとも1人が外国生まれ31.5%

人口全体の数字はカナダの人口にまとめています。

Discover Canada の説明

市民権の学習用ガイド「Discover Canada(新しいタブで開く)」は、カナダを「移民の国」と呼ばれることが多いと紹介し、1970年代からは移民の多くがアジアの国々から来ていると説明しています。また、さまざまな集団が共通のカナダ人としてのアイデンティティを分かち合い、いまの多文化社会をつくっているとしています。

ここに注意してね!

  • カナダでは、多文化主義が法律と憲法に書かれた国の方針です。学校や職場、行政の窓口でも、さまざまな出身の人と接することが多くなります。
  • 多文化主義法は、英語とフランス語の2つの公用語の取り組みと調和させることも定めています。多文化主義があるからといって、公用語の位置づけが変わるわけではありません。
  • 出身や文化について話すときは、相手の背景を決めつけない配慮が大切です。先住民についての呼び方は呼び方と用語の注意で扱います。

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