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基礎知識 / 英語とフランス語

公用語(英語とフランス語、Official languages)

ひとことで言うと

カナダの公用語は英語とフランス語の2つで、憲法と公用語法(Official Languages Act)が定めています。連邦政府の機関は、本部や需要の多い窓口で両方の言語のサービスを用意する義務があります。2021年の国勢調査では、両方を話せる人は人口の18.0%でした。

目次
  1. 憲法が定める2つの公用語
  2. 公用語法(Official Languages Act)
  3. 連邦政府の窓口で使える言語
  4. 数字で見る英語とフランス語
  5. 日本との違い・注意点
Hello Bonjour

憲法が定める2つの公用語

カナダの公用語は英語とフランス語です。1982年憲法(Constitution Act, 1982)の「権利と自由の憲章」第16条は、英語とフランス語をカナダの公用語とし、連邦議会と連邦政府のすべての機関で、両方の言語が同じ地位と権利を持つと定めています(憲法の条文(新しいタブで開く))。

公用語は国全体で決まっているのではなく、「連邦の議会と政府で使う言語」として定められている点が大切です。州の中で使う言語は、州ごとに扱いが違います。

公用語法(Official Languages Act)

連邦の公用語法は、市民権の学習用ガイド「Discover Canada」によると1969年に作られ、連邦政府のサービスを全国で英語とフランス語で受けられるようにしました。いまの法律(R.S.C., 1985, c. 31 (4th Supp.))は2023年にも改正されています。

公用語法の第2条(新しいタブで開く)は、法律の目的として次の点を挙げています。

  1. 英語とフランス語をカナダの公用語として尊重すること
  2. 各地で少数派になっている英語・フランス語の共同体の発展を支えること
  3. 2つの言語の地位と使用の平等を進めること
  4. フランス語の将来が確かなものとなる、フランス語が多数派の社会がケベック州にあるよう進めること
  5. 連邦の機関の権限と義務を定めること

連邦議会では、議員は討論でどちらの言語を使ってもよく、同時通訳が用意されます(第4条)。

連邦政府の窓口で使える言語

公用語法の第22条により、連邦の機関は本部(head or central office)で、英語とフランス語のどちらでも連絡とサービスができるようにする義務があります。そのほかの事務所は、首都圏(National Capital Region)にあるか、その言語の需要が多い(significant demand)場合に、同じ義務があります。

逆に言えば、首都圏の外で需要が多くない事務所には、この義務がかかりません。

連邦の機関で公用語の権利が守られなかったと感じたときは、公用語コミッショナー事務所(Office of the Commissioner of Official Languages)に苦情を出せます。案内はカナダ文化遺産省(Canadian Heritage)の公用語のページ(新しいタブで開く)にまとまっています。

数字で見る英語とフランス語

カナダ文化遺産省が公用語の統計(新しいタブで開く)にまとめた2021年の国勢調査の数字です。

項目人数・割合(2021年)
最初に話す公用語が英語27,881,228人(76.1%)
最初に話す公用語がフランス語8,066,633人(22.0%)
英語とフランス語の両方を話せる人6,581,680人(18.0%)
母語が英語56.6%
母語がフランス語20.2%

両方を話せる人の割合は州によって大きく違い、ケベック州では46.4%、ニューブランズウィック州では34.0%です。

フランス語を話す人はケベック州の外にもいます。大西洋側の州のアカディア人(Acadians)は、1604年からいまの沿海州に入植したフランス人の子孫です(Discover Canada)。詳しくはケベック州の外のフランス語圏で扱います。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 「公用語が2つ」でも、カナダの誰もが両方を話すわけではありません。2021年の国勢調査で両方を話せる人は18.0%です。日常生活では、住む地域によって英語かフランス語のどちらかが中心になります。
  • ケベック州では、州の法律でフランス語が州の公用語です。州の役所や職場、学校の言語のルールは、連邦の公用語法とは別に決まっています。
  • 連邦政府の手続き(IRCC、CRA、Service Canada など)は、英語とフランス語のどちらでも進められます。日本語の書類を出すときの翻訳の要否などは、手続きごとの案内に従ってください。

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