高校卒業資格と州の卒業要件(High school graduation requirements)
カナダの高校卒業資格は州・準州ごとに決まっていて、名前も要件も違います。BC は80単位と州の3つの評価、オンタリオ州は30単位と40時間の地域活動など、アルバータ州は100単位と30レベルの科目の州の試験(Diploma examination)が特徴です。途中で編入するときは、どの単位が認められるかを早めに学校に確かめます。
卒業資格は州ごと
カナダには全国共通の高校卒業資格はなく、州・準州の教育省が卒業資格と要件を決めています。必修科目、単位の数、州の試験や評価の扱いが州で違います。
この記事では、2026年10月時点で確かめた BC・オンタリオ州・アルバータ州の要件を比べます。州ごとの学校制度は「BC州の学校制度」「オンタリオ州の学校制度」「アルバータ州の学校制度」で扱います。ケベック州の中等教育は5年で、修了すると中等教育卒業証書(Secondary School Diploma、SSD)を受け取ります(「ケベック州の学校制度」)。
州・準州ごとの違い
州・準州によってちがうから、住んでいる州・準州を確認してね。
| 項目 | BC州 | オンタリオ州 | アルバータ州 |
|---|---|---|---|
| 卒業資格の名前 | B.C. Certificate of Graduation(Dogwood Diploma) | Ontario Secondary School Diploma(OSSD) | Alberta High School Diploma |
| 必要な単位 | 80単位以上(必修52、選択28以上) | 30単位(必修17か18、選択12か13) | 100単位以上 |
| 学年の上の段階の科目 | Grade 12 の科目で16単位以上 | ― | 英語・社会の30レベルの科目など |
| 州の試験・評価 | Grade 10 の数的能力、Grade 10 と Grade 12 の読み書きの3つの評価 | 読み書きの要件(ふつうは州の読み書きテスト OSSLT) | 試験のある30レベルの科目は、学校の評価70%と州の試験30%で最終の成績を出す |
| ほかの要件 | 先住民に焦点を当てた科目(4単位) | 40時間以上の地域活動、オンライン学習の単位2以上 | 体育10、キャリアと生活(CALM)など |
BC州
BC州の卒業要件のページ(新しいタブで開く)によると、80単位以上が必要で、そのうち16単位以上は Language Arts 12 を含む Grade 12 の科目です。必修科目には、Language Arts、数学、理科、社会、体育・保健10、キャリア教育、芸術または応用デザイン・技術の科目、先住民に焦点を当てた科目(4単位)が入ります。
18歳以上の人は、中等教育と中等後教育の単位を合わせて、BC の成人向けの卒業証書(B.C. Adult Graduation Diploma)を目指すことができます。フランス語イマージョンやフランス語系の学校の生徒は、追加の要件を満たすと、フランス語の卒業証書もあわせて受け取れます。
オンタリオ州
オンタリオ州の卒業要件のページ(新しいタブで開く)では、Grade 9 を始めた年で要件が分かれています。
| 項目 | 2023年以前に Grade 9 を始めた生徒 | 2024年以降に Grade 9 を始めた生徒 |
|---|---|---|
| 必修単位 | 18 | 17 |
| 選択単位 | 12 | 13 |
| 地域活動 | 40時間以上 | 40時間以上 |
| 読み書きの要件 | 必要 | 必要 |
| オンライン学習の単位 | 2以上 | 2以上 |
| 金融リテラシー | なし | Grade 10 のキャリア学習の科目のモジュールで70%以上 |
2024年以降に Grade 9 を始めた生徒は、Grade 9 か Grade 10 の技術教育の単位も1つ必要です。
アルバータ州
アルバータ州の卒業要件(新しいタブで開く)では、100単位以上が必要です。主な必修は次のとおりです。
- 英語(English Language Arts 30-1 か 30-2)
- 社会(Social Studies 30-1 か 30-2)
- 数学の20レベルの科目(Mathematics 20-1・20-2・20-3 のどれか)
- 理科の20レベルの科目(Science 20、Science 24、Biology 20、Chemistry 20、Physics 20 のどれか)
- 体育(Physical Education 10、3単位)
- キャリアと生活(Career and Life Management、3単位)
- 職業・芸術・言語などの科目から10単位
- 英語・社会以外の30レベルの科目から10単位
州の試験(Diploma examination)がある30レベルの科目は、学校がつけた成績70%と州の試験の成績30%を合わせて最終の成績を出します。
州の外で取った単位の認め方
日本など州の外の学校で学んだ分の扱いは、州ごとに決まっています。ここでは BC とオンタリオ州の例を挙げます。
- BC:州のEquivalency のページ(新しいタブで開く)によると、BC の外で受けた科目は、BC の Grade 10〜12 の科目と内容が近ければ、同等の単位(equivalency credit)として認められることがあります。条件は、その分野で次に進めるだけの内容を学んでいることと、科目の到達基準を満たしたことを示す書類を出すことです。カナダのほかの州・準州で取った科目は、原則として単位が認められるとしています。
- オンタリオ州:州のK-12 の方針(第7章)(新しいタブで開く)とPPM 129(新しいタブで開く)によると、オンタリオ州の外の学校などから編入する生徒には、受け入れる学校の校長が、それまでの学びを評価して同等の単位(equivalency credits)を認めます。この単位は、どの学年に入るかを決めるためのものです。校長は、卒業までにあと何単位(必修・選択)が必要かも決めます。校長の判断に納得できないときは、成人の生徒か親が、教育委員会の担当者(supervisory officer)に見直しを求められます。
アルバータ州など、ほかの州・準州の扱いは、学校か学区に確かめます。
手順
- 住んでいる州の教育省のページで、卒業資格の名前と要件を確かめる。
- 日本や別の州から編入するときは、これまでの成績証明書(英文)を用意し、どの単位が認められるかを学校か学区に相談する。
- 学年ごとに、必修科目、州の試験・評価、地域活動などの進み具合を、学校のカウンセラーと確かめる。
- 大学やカレッジへの進学を考えるときは、卒業要件とは別に、志望先が求める科目と成績を確かめる(「大学・カレッジへの出願」)。
日本とのちがいと注意点だよ!
- カナダの高校は、州ごとに卒業資格の名前と要件が違います。州をまたいで引っ越すと、必要な科目が変わることがあります。
- オンタリオ州の地域活動、BC の先住民に焦点を当てた科目、アルバータ州の州の試験など、州ごとに特有の要件があります。
- 文部科学省のページ(新しいタブで開く)では、日本の大学入学資格のうち「外国において学校教育における12年の課程を修了した者」は、外国の正規の学校教育の12年目の課程を修了した者という意味だと説明しています。修了した課程が正規の学校教育か、何年目の課程かは、その国の大使館などに問い合わせるよう案内しています。
- 日本の大学を受けるときの出願資格は、大学ごとにも確かめます。
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