インターネット回線の契約(Home Internet service)
ひとことで言うと
自宅のインターネット回線(光・ケーブル・DSL・固定無線・衛星)の契約は、大手の会社ではCRTCの「インターネット・コード(Internet Code)」で守られています。契約書と2ページ以内の要約を受け取れること、15日以上のお試し期間、解約金のルール、データ量の通知などをまとめます。
インターネット・コードとは
カナダ・ラジオテレビ通信委員会(Canadian Radio-television and Telecommunications Commission、CRTC)は、自宅などで使う固定のインターネット回線の契約について「インターネット・コード(Internet Code)」という決まりを作っています。契約する人が、自分の権利と責任を分かりやすく知れるようにするためのものです。
CRTCのインターネット・コードのページ(新しいタブで開く)によると、対象は次のとおりです。
- 対象のサービス:光(fibre)、ケーブル、DSL、固定無線(fixed wireless)、衛星などの固定のインターネット回線。スマートフォンやモバイルWi-Fiルーターなどのモバイルのデータ通信は、携帯電話の決まりであるワイヤレス・コード(Wireless Code)の対象です(携帯電話会社の選び方の記事)。
- 対象の会社:自前の設備を持つ大手の会社。2026年10月時点のページでは Bell Canada、Cogeco Connexion、Eastlink、Northwestel、Rogers、SaskTel、TELUS、Videotron、Xplore が挙がっています(アルファベット順)。すべての州・準州で、単独の契約でもセット契約でも、店頭・ネット・電話のどこで契約しても対象です。
対象でない会社と契約するときは、契約の条件をそれぞれ確かめる必要があります。
契約のときに受け取るもの
- 契約書:紙か電子か、自分で選んだ形式で、無料で受け取れます。店頭で契約したらその場で、電話やネットで契約したら、紙なら15日以内、電子なら1営業日以内に送られます。
- 重要事項の要約(Critical Information Summary):契約の大事な点を2ページ以内にまとめた書類です。
- 契約書には、月の最低料金、キャンペーン価格が終わる日とその後の料金、契約期間と終わる日、工事費、機器のレンタル料、解約金とその減り方、お試し期間、障害(outage)のときの返金の方針、保証金の条件などを書くことになっています。
- 料金が税込みかどうかも示すことになっています。
契約書が期限までに届かない、または届いた契約書の内容が同意した内容と違うときは、契約の開始から45日以内なら、解約金などなしで解約できます。
契約後に守られること
| 内容 | 決まり |
|---|---|
| お試し期間 | 解約金がかかる契約では、サービス開始から少なくとも15日。月の利用の上限の半分未満しか使っておらず、機器をほぼ新品の状態で返せば、費用なしで解約できる |
| 契約の変更 | 契約期間中は、契約者の同意なしに大事な条件を変えられない(料金が下がる、同じ料金で速度や容量が増える場合を除く) |
| データ量の通知 | 上限のあるプランでは、月の上限の75%と90%に達したときに少なくとも1回ずつ、100%に達したときにも通知が来る |
| 無制限プラン | 無制限として買ったサービスに超過料金はかからない |
| 頼んでいないサービス | 注文していない機器やサービスの料金は請求できない |
| 工事・修理の訪問 | 来る時間帯、かかる料金、予約の取り消しや変更の方法を事前に知らせる |
障がいのある人は、お試し期間が少なくとも30日になり、使える量も2倍以上になります。
解約と解約金
- いつでも会社に知らせれば解約でき、会社は頼んだ日に解約しなければなりません。
- 前払いしている月の料金は、解約後の残りの日数分が日割りで返されます。
- 契約期間の途中で解約するとき、会社は解約金のほかに手数料や違約金を取れません。
- 端末などの値引きがある契約では、解約金は値引きの額を超えられず、毎月同じ額ずつ減って、長くても24か月で0になります。
- 値引きがなく期間の決まった契約では、解約金を取れるのは長くても24か月です。期間の決まっていない(毎月更新の)契約では、解約金を取れません。
2027年4月13日からは、期間の決まった契約が終わる90日前までに、自動で延長されるかどうかなどを知らせる決まりが加わる予定です。3か月を超える期間限定の割引が契約の途中で終わる場合も、終わる90日前に知らせることになっています。
保証金と停止
- 会社が保証金(security deposit)を求めるときは、理由を伝え、返す条件を契約書に書き、少なくとも年に1回見直します。契約が終わったときなどは、30日以内に利息を付けて返します。
- 払っていないことを理由にサービスを止められるのは、C$50を超える額が2か月を超えて未払いのときなどに限られます。止める前には、少なくとも14日前に知らせることになっています。
手順
- 住む建物や地域で使える回線の種類と会社を調べる。会社の比べ方はプロバイダーの記事で扱います。
- 月の料金、キャンペーン価格が終わったあとの料金、工事費、機器の料金、契約期間、解約金、データの上限を比べる。
- 契約したら、契約書とCritical Information Summary を受け取り、お試し期間の終わりの日を確かめる。
- 工事の日時と料金、取り消しの方法を確かめる。
- 困ったときは、まず会社に相談する。解決しなければ、通信サービスの苦情を扱う独立機関のCCTS(Commission for Complaints for Telecom-television Services、1-888-221-1687)に相談できる。
費用
インターネット・コードで決まっている主な数字です(2026年10月時点)。
| 内容 | 決まり |
|---|---|
| 未払いで止められる目安 | C$50を超える額が2か月を超えて未払い |
| 保証金の利息 | カナダ銀行の翌日物金利に、少なくとも1%を足した利率 |
月の料金や工事費は会社が決めるもので、CRTCは決めていません。
日本とのちがいと注意点だよ!
- キャンペーン価格が終わると料金が上がる契約があります。契約書には、割引が終わる日とその後の月の料金が書かれているので、先に確かめましょう。
- 契約が終わったあと、同じ条件で毎月自動で延長されることがあります。
- 帰国や引っ越しの予定がある人は、契約期間、解約金、機器の返し方を契約の前に確かめておくと安心です。
- インターネット・コードの対象は大手の会社です。それ以外の会社と契約するときは、お試し期間や解約金の条件を会社ごとに確かめる必要があります。
- 動画配信や日本のテレビを見る方法は動画配信の記事で扱います。
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