申請が却下されたとき(Refusal)
訪問者ビザ・eTA・学習許可・就労許可などの一時滞在の申請には、正式な不服申し立て(appeal)の制度がありません。却下されたら、理由を確かめたうえで、状況が変わっていれば申請し直すか、連邦裁判所に司法審査を求めるかを考えます。司法審査には短い期限があります。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
一時滞在の申請に不服申し立ての制度はない
移民・難民・市民権省(IRCC)のヘルプセンター(新しいタブで開く)によると、訪問者ビザ、学習許可、就労許可などの一時滞在(temporary residence)の申請が却下されても、正式な不服申し立て(appeal)の制度はありません。考えられる道は、次の2つです。
- 申請し直す:状況が大きく変わったか、前回の却下の理由に答える新しい情報がある場合
- 司法審査を求める:判断が不合理だった、法律や手続きの公正さに誤りがあったと考える場合に、カナダ連邦裁判所(Federal Court of Canada)に申し立てる
eTAが却下された場合も、連邦裁判所に司法審査を求めることができ、そのためには弁護士が申し立てる必要があるとされています。
この記事は、一時滞在の申請についてまとめています。永住権や市民権の申請、難民の申請は、手続きが違います。
まず却下の理由を確かめる
却下の手紙(refusal letter)には、却下の理由が書かれています。
IRCCは、多くの申請で、却下の手紙と一緒に審査官の判断メモ(Officer decision notes)を送っています。IRCCのページ(新しいタブで開く)によると、対象と開始日は次のとおりです。
| 区分 | 開始日 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 一時滞在 | 2025年7月29日 | 訪問者ビザ(スーパービザ、トランジットビザを含む)、Visitor record、学習許可と延長、就労許可と延長 |
| 永住 | 2026年5月26日 | 永住権の申請(国内・国外とも) |
eTA、一時滞在許可(TRP)、人道的配慮(H&C)による申請は対象外です。メモの一部は、安全や個人情報を守るために消されていることがあります。
申請し直すとき
IRCCは、訪問者ビザが却下された人について、同じ情報で申請し直しても、結果は変わらない可能性が高い(新しいタブで開く)としています。移民コンサルタントなどの代理人を使っても同じです。
状況が変わった例として、IRCCは次のようなものを挙げています。
- 経済状況や仕事の状況がよくなった
- 訪問の目的が変わった
- 犯罪歴についてリハビリテーションが承認された
- 健康上の理由で入国できないとされた問題が解決した
状況が変わっても、承認される保証はありません。
司法審査を求めるとき
司法審査は、判断そのものをやり直す「不服申し立て」ではなく、判断の過程に誤りがなかったかを裁判所が確かめる手続きです。まず裁判所の許可(leave)を求める申し立てをします。
移民・難民保護法(IRPA)第72条(新しいタブで開く)では、申し立ての期限は、決定を知った日の翌日から次のとおりです。
| 決定が出た場所 | 期限 |
|---|---|
| カナダ国内での決定 | 15日以内 |
| カナダ国外での決定 | 60日以内 |
期限が短いため、司法審査を考えるときは、すぐに弁護士に相談する必要があります。IRCCは、司法審査を申し立てるときは、判断メモを受け取っていても「却下の理由を受け取っていない」と申立書に書くよう案内しています。そうすると、裁判所が完全な理由を求め、消された部分がないかを確かめられるとされています。
カナダ国内にいる人の延長が却下されたとき
- 延長の申請が却下された場合、IRCCの申請の手引き(Guide 5551)(新しいタブで開く)によると、カナダにいられるのは今の資格の期限までです。
- すでに期限が過ぎていた場合は、条件を満たせば資格の回復を申請できることがあります(在留資格の回復)。
- 資格の回復の申請が却下された場合は、カナダを出なければならないとされています。
手順
- 却下の手紙と判断メモを読み、却下の理由を書き出す。
- 期限を確かめる。カナダ国内にいる人は今の資格の期限、司法審査を考える人は15日・60日の期限。
- 理由に答える新しい情報や書類があるかを考える。
- 申請し直すか、司法審査を求めるか、カナダを出る準備をするかを決める。判断に迷うときは、登録移民コンサルタント(RCIC)や弁護士に相談する。
- 申請し直すときは、却下の理由に答える書類をそろえ、新しい申請として出す。
費用
却下されても、申請料の多くは返金されません。IRCCの返金のページ(新しいタブで開く)では、審査が始まったあとに却下された場合は、一部の料金だけが返金されるとしています。申請し直すときは、もう一度申請料がかかります。料金は申請料とバイオメトリクス料金の調べ方にまとめています(2026年10月時点の料金表による)。
ここに注意してね!
- カナダの一時滞在の申請では、却下に対する不服申し立ての制度がなく、選べるのは再申請か司法審査です。
- 同じ内容で何度も申請し直しても、結果は変わりにくいとIRCCは案内しています。
- 申請で事実と違うことを書いたり、必要な情報を隠したりすると、それ自体が入国できない理由(虚偽の申告)になります(入国できない理由)。
- 司法審査は弁護士が扱う手続きです。代理人を選ぶときの注意は移民コンサルタント(RCIC)と弁護士の選び方にまとめています。
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