州の医療保険でカバーされるもの・されないもの(Insured health services)
州の医療保険は、医学的に必要な医師の診療と病院のサービスを原則として窓口負担なしでカバーします。一方で、薬局の処方薬、歯科医院での治療、眼鏡、大人のふだんの目の検査、美容目的の手術などは、多くの州で対象外です。BC・オンタリオ州・アルバータ州の例でまとめます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
基本は「医学的に必要な医師と病院のサービス」
カナダの公的医療は、州・準州がそれぞれ運営する医療保険です。連邦のカナダ保健法(Canada Health Act)は、州の保険が医学的に必要な病院と医師のサービスをカバーすることを求めています(カナダ保健省のページ(新しいタブで開く))。
そのため、どの州でも次のものは、州の保険に入っていれば原則として窓口負担なしで受けられます。
- 医師の診察・治療(医学的に必要なもの)
- 入院中の医師・看護師のサービス、入院中の薬、病室と食事
- 医学的に必要な検査(血液検査などの検査、X線など)
- 病院で行う必要がある歯科・口腔の手術
反対に、医師と病院以外のサービス(歯科医院、眼鏡、薬局の薬、理学療法など)は、カナダ保健法の対象の外です。州が独自に上乗せするかどうかを決めるため、州によって扱いが違います。
多くの州で対象外になるもの
BC・オンタリオ州・アルバータ州の公式ページでは、共通して次のものが対象外とされています(2026年10月時点)。
- 薬局で受け取る処方薬:病院の外で出される処方薬は対象外。州の薬代補助(BCのPharmaCare、オンタリオ州のOHIP+など)や、勤め先・民間の保険で払うことになります。
- 歯科医院での治療:クリーニング、虫歯の治療、親知らずの抜歯などのふだんの歯科診療。
- 眼鏡・コンタクトレンズ:BCは補聴器などの器具も対象外としています。
- 美容目的の手術:医学的に必要でない手術。
BCはさらに、カウンセラーや心理士のサービス、ふだんの年1回の健康診断、運転・就職・保険・学校・移民手続きのための診察や診断書も対象外と明記しています。
州・準州ごとの違い
州によって差が大きいのは、目の検査、医師以外の専門職、救急車です。公式ページで確かめられた3州をまとめます(2026年10月時点)。
| 項目 | BC(MSP) | オンタリオ州(OHIP) | アルバータ州(AHCIP) |
|---|---|---|---|
| ふだんの目の検査 | 19〜64歳は対象外。医学的に必要な検査は対象 | 19歳以下は12か月に1回、65歳以上は18か月に1回。20〜64歳は特定の病気がある人だけ | 18歳以下と65歳以上は対象。19〜64歳のふだんの検査は対象外 |
| 理学療法・カイロプラクティックなど | 原則対象外。条件を満たす人だけ一部(補助給付) | 対象として書かれていない | カイロプラクティックなど医師以外の施術は対象外。理学療法は州内の公的サービスの一部としてある |
| 足の治療(ポディアトリー) | 手術以外は原則対象外 | 1回C$7〜16、年C$135まで | ― |
| 救急車 | MSPとは別に、州が保健当局を通じて運営 | 状況により一部または全額を負担 | 施設間の搬送を除き対象外 |
BCの補助給付
MSPのページ(新しいタブで開く)は、鍼、カイロプラクティック、マッサージ療法、自然療法、理学療法、手術以外のポディアトリーを、補助給付(Supplementary benefits)として挙げています。対象外のページ(新しいタブで開く)では、これらは条件を満たす人だけが対象とされています。一般の加入者は自己負担になると考えておきます。
オンタリオ州の目の検査
オンタリオ州のページ(新しいタブで開く)によると、OHIPは19歳以下の大きな目の検査を12か月に1回、65歳以上は18か月に1回カバーします。20〜64歳は、糖尿病など特定の病気がある人だけが12か月に1回対象です。
アルバータ州の目の検査と歯科
アルバータ州のページ(新しいタブで開く)は、18歳以下と65歳以上の目の検査を対象とし、19〜64歳のふだんの目の検査を対象外としています。歯科は、一部の歯・口・顎の手術だけが対象です。
ここにない州・準州(ケベック州を含む)の範囲は、それぞれの州の記事や保健省のページで確かめてください。
対象外のものに備える方法
- 勤め先の保険(Group benefits):薬、歯科、眼鏡、理学療法などを補う福利厚生がある会社があります。
- 民間の医療保険(Extended health):個人で入る上乗せの保険です。
- 州や国の補助:薬代補助や、カナダ歯科医療プラン(Canadian Dental Care Plan)など、所得や年齢で対象が決まる制度があります。
ここに注意してね!
- カナダの州の医療保険は、対象の医師・病院のサービスなら窓口負担が原則ありません。その代わり、薬局の処方薬と歯科医院の治療は、多くの州で全額自己負担になります。
- 大人のふだんの目の検査、眼鏡、理学療法なども、自己負担になることが多いです。
- 対象の範囲は州ごとに違います。ほかの州に引っ越すと、同じサービスでも扱いが変わることがあります。
- 何が対象になるかの最終的な判断は、州の医療保険の窓口に問い合わせてください。
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