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州の薬代補助(Fair PharmaCare・OHIP+・RAMQの薬の保険など)

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ひとことで言うと

薬局の処方薬は州の医療保険とは別で、州ごとの薬代補助があります。BCは所得に応じたFair PharmaCare、アルバータ州は65歳以上の高齢者向けの保険と保険料を払って入るNon-Group Coverage、オンタリオ州は65歳以上のODB・24歳以下のOHIP+・高額な人向けのTrillium、ケベック州は薬の保険への加入が義務です。仕組みと負担額を州ごとにまとめます(2026年10月時点)。

目次
  1. 処方薬の代金は州の補助で軽くなる
  2. 州・準州ごとの違い
  3. 手順
  4. 費用
  5. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

処方薬の代金は州の補助で軽くなる

薬局で受け取る処方薬は、多くの場合、州の医療保険(BCのMSP、オンタリオ州のOHIPなど)の対象外です(「処方薬の受け取り方と薬局」)。その代わりに、州ごとに薬代の補助の仕組みがあります。

補助の対象になる人、自分で払う額、申し込みが必要かどうかは、州によって大きく違います。勤め先の保険や民間の保険(Extended health)と組み合わせて使うこともあります。

州・準州ごとの違い

公式ページで確かめた4州の仕組みです(2026年10月時点)。ほかの州・準州は各州の窓口へ。

州主な制度対象申し込み
BCFair PharmaCareMSPに入っている住民。所得に応じて負担が決まる必要
アルバータ州高齢者向けの保険(Coverage for Seniors)アルバータ州の医療保険(AHCIP)に入っている65歳以上原則不要(65歳になると自動で加わる)
アルバータ州Non-Group Coverage(Alberta Blue Crossの州のプラン)AHCIPに入っている65歳未満の住民と家族必要(保険料を払う)
オンタリオ州オンタリオ州薬剤給付(ODB)65歳以上、生活保護を受けている人など65歳になると対象になりうる
オンタリオ州OHIP+24歳以下でOHIPがあり、民間の保険がない人不要
オンタリオ州トリリアム薬剤プログラム(Trillium Drug Program)薬代が世帯の手取り所得に比べて高い人必要
ケベック州公的な薬の保険(Régime public d’assurance médicaments)民間の保険に入れない住民必要

BC:Fair PharmaCare

BC州政府のページ(新しいタブで開く)によると、BCの住民は、次の2つを満たせばFair PharmaCareの対象になります。

  • 医療保険(MSP)に入っている
  • 州が所得をカナダ歳入庁(CRA)に確かめることに同意する

補助の大きさは、2年前の確定申告の家族の純所得(Net income)で決まります。所得が低いほど補助が大きくなります。

仕組みは3段階です(2026年10月時点)。

  1. 年間の控除額(Deductible)に達するまでは、自分で全額払う
  2. 控除額に達すると、州が対象の薬代の70%を払う(家族に1940年より前に生まれた人がいれば75%)
  3. 家族の上限額(Family maximum)に達すると、州が100%を払う

所得ごとの控除額と上限額の表(新しいタブで開く)では、家族の純所得がC$1,875以下なら控除額・上限額ともC$0です。いちばん高い所得の区分では、控除額・上限額ともC$10,000です。

登録しないと補助がほぼない点に気をつけます。登録しない人や、所得を確かめられない人は、控除額がC$10,000として扱われます。

アルバータ州:Coverage for SeniorsとNon-Group Coverage

アルバータ州には、州政府が出すAlberta Blue Crossの補足の保険があります。どちらも、アルバータ州の医療保険(Alberta Health Care Insurance Plan、AHCIP)に入っていることが前提です。

高齢者向けの保険のページ(新しいタブで開く)によると、Coverage for Seniorsは保険料なしで処方薬などを補助します。年齢の確認が済んでいれば、65歳の誕生日の翌月1日(誕生日が1日ならその日)に、AHCIPの登録に自動で加わります。

Non-Group Coverageのページ(新しいタブで開く)によると、Non-Group Coverageは、AHCIPに入っている65歳未満の住民とその家族が入れる保険です。持病があっても入れて、健康の審査はありません。

項目金額(2026年10月時点)
月の保険料(通常)単身C$63.50、家族C$118.00
月の保険料(減額)単身C$44.45、家族C$82.60
処方薬の自己負担(2つのプラン共通)薬代の30%、1回の処方につき最大C$35(2026年4月1日から)

保険料の減額は、課税所得の合計が、単身でC$20,970未満、子どものいない家族でC$33,240未満、子どものいる家族でC$39,250未満の人が対象です。

Non-Group Coverageは、原則として申し込みがAHCIPの窓口に届いてから4か月目の1日に始まります。ただし、カナダ国外から来た新しい住民が3か月以内に申し込めば3か月目の1日から、ほかの州から来た人が4か月以内に申し込めばAHCIPと同時に始まるなどの例外があります。処方薬のほか、糖尿病の用品、救急車、心理士の診療(家族で年C$300まで)なども対象です。

オンタリオ州:ODB・OHIP+・Trillium

オンタリオ州政府のページ(新しいタブで開く)によると、オンタリオ州薬剤給付(Ontario Drug Benefit、ODB)の負担は次のとおりです(2026年10月時点)。

  • 65歳以上:毎年度の最初のC$100を自分で払い、そのあとは1回の処方につき最大C$6.11。初年度の控除額は、加入した月に応じてC$8.33〜C$100に減ります。
  • 長期療養施設の入居者や生活保護を受けている人など:控除額はなく、1回の処方につき最大C$2。

OHIP+のページ(新しいタブで開く)によると、OHIP+は次の人が対象です。

  • 24歳以下
  • OHIPに入っている
  • 民間の保険(勤め先や親の保険など)に入っていない

申し込みは要りません。処方箋とヘルスカードの番号を薬局に持って行けば、対象の薬が無料で出ます。対象の薬は5,900種類を超えます。25歳の誕生日か、民間の保険に入った時点で対象外になります。

トリリアム薬剤プログラムのページ(新しいタブで開く)によると、薬代が世帯の税引き後所得のおよそ4%以上になる人が対象です。

  • 控除額は世帯の税引き後所得のおよそ4%で、年4回に分けて払う
  • 控除額を払ったあとは、1回の処方につき最大C$2
  • 年度は8月1日〜翌年7月31日
  • 薬代を100%払う保険に入っている人や、ODBの対象の人は使えない

OHIP+の対象外でも、民間の保険で自己負担が大きい人は、Trilliumの対象になることがあります。

ケベック州:薬の保険への加入が義務

ケベック州健康保険公社(Régie de l’assurance maladie du Québec、RAMQ)のページ(新しいタブで開く)によると、ケベック州に住む人は、薬の保険に入ることが義務です。

  • 勤め先・配偶者・親を通じて民間の保険に入れる65歳未満の人は、その保険に入らなければならない(配偶者と子どもも含める)
  • 民間の保険に入れない人は、RAMQの公的な薬の保険に入る
  • 公的な保険は8,000種類を超える薬を対象にしている

RAMQの料金のページ(新しいタブで開く)によると、2026年7月1日〜2027年6月30日の負担は次のとおりです。料金は毎年7月1日に見直されます。

項目金額
年間の保険料(確定申告でケベック州歳入庁に払う)家族の純所得に応じて1人C$0〜C$789
月の控除額(その月の最初の購入で払う額)C$21.25
控除額のあとの自己負担薬代の30%
自己負担の上限月C$105.25、年C$1,263

65歳以上で、保証所得補足(Guaranteed Income Supplement、GIS)を満額の94%未満受け取っている人は、上限が月C$58.08、年C$697です。満額の94%以上を受け取っている人は無料です。

公的な保険に入っている親の子どもで、18歳未満で民間の保険がない子どもも、原則として無料です。18〜25歳でも、フルタイムの学生で配偶者がなく親と同居しているなどの条件を満たせば無料です。

ケベック州の医療保険そのものについては「ケベック州の医療保険(RAMQ)」にまとめています。

手順

  1. 住んでいる州の医療保険に入る(多くの州の薬代補助は、州の医療保険に入っていることが前提)。
  2. 勤め先や家族の保険で薬代が払われるかを確かめる。
  3. 州の補助に申し込みが必要なら申し込む。BCのFair PharmaCareはオンラインか電話(1-800-663-7100)で登録し、届いた同意書を30日以内に返す。アルバータ州のNon-Group CoverageはAlberta Blue Crossの申込書で申し込む。
  4. 薬局で処方箋を出すときに、ヘルスカードと保険のカードを見せる。
  5. 薬局で、州の補助と保険が使われたあとの残りを払う。

費用

主な自己負担は次のとおりです(2026年10月時点)。

  • BC:所得に応じた控除額まで全額、そのあと30%(条件により25%)、家族の上限額に達したら0
  • アルバータ州:Coverage for SeniorsとNon-Group Coverageは薬代の30%(1回最大C$35)。Non-Group Coverageは月の保険料(単身C$63.50、家族C$118.00。減額あり)
  • オンタリオ州:ODBの65歳以上は年C$100の控除額+1回最大C$6.11、OHIP+は0、Trilliumは世帯の手取り所得の約4%+1回最大C$2
  • ケベック州(公的な保険):年間保険料C$0〜C$789、月C$21.25の控除額、30%の自己負担、年C$1,263が上限

ここに注意してね!

  • 薬代は医療保険とは別:カナダでは、診察は州の医療保険で払われても、薬局の薬代は別の仕組みです。州の補助、勤め先の保険、民間の保険のどれが使えるかを確かめておきます。
  • 登録しないと使えない制度がある:BCのFair PharmaCareのように、登録しないと補助がほとんど受けられない制度があります。BCに引っ越したら、MSPと一緒に登録を考えます。
  • 2年前の所得で決まる:BCでは2年前の確定申告の所得を使います。カナダに来たばかりでカナダの確定申告の記録がない場合の扱いは、PharmaCareの窓口に問い合わせてください。
  • ケベック州は加入が義務:ケベック州では、民間の保険に入れる人は、その保険に入る義務があります。仕事を始めたら、勤め先の保険の扱いを確かめます。
  • 国の薬代補助(Pharmacare)については「国の薬代補助(Pharmacare)の対象」にまとめます。自分がどの制度の対象になるかは、州の窓口に問い合わせてください。

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