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先住民のアート(トーテムポール・イヌイットの彫刻、Indigenous art)

ひとことで言うと

太平洋側の北西海岸のファースト・ネーションズが作るトーテムポールや、イヌイットの石の彫刻・版画は、カナダを代表する先住民のアートです。博物館や公共の場所で見られる作品と、作品の背景を、公的な機関の説明をもとにまとめます。

目次
  1. カナダの先住民のアート
  2. トーテムポール
  3. 博物館の北西海岸のアート
  4. イヌイットのアート
  5. 日本との違い・注意点

カナダの先住民のアート

カナダの先住民のアートは、地域とネーションごとに、使う材料も形もさまざまです。この記事では、旅行や博物館で目にすることの多い、北西海岸のトーテムポールと、イヌイットの彫刻・版画を中心に紹介します。3つの先住民の違いは「先住民の基本」にまとめています。

トーテムポール

トーテムポール(totem pole)は、太平洋側の北西海岸に暮らすファースト・ネーションズが作る、大きな木の柱の彫刻です。英語では「monumental pole」とも呼ばれます。

カナダ国立公園局(Parks Canada)のレガシー・ポールのページ(新しいタブで開く)は、ハイダ(Haida)の伝統では、彫られ、踊りとともに立てられた柱は、物語と歴史を伝える、コミュニティの生きた一員になると説明しています。

見られる場所の例

場所内容
カナダ歴史博物館(ケベック州ガティノー)のグランド・ホール歴史的な大きな柱のコレクションと、北西海岸の6つの文化の家の正面(house fronts)
オタワのサセックス・ドライブ(リドー滝公園の近く)クワクワカワクゥ(Kwakwaka’wakw)の彫刻家マンゴ・マーティン(Mungo Martin)の柱。1946年に当時の総督に贈られた
グワイ・ハアナス(BC のハイダ・グワイ)2013年8月15日に立てられたレガシー・ポール。高さ42フィート(約13メートル)

カナダ文化遺産省(Canadian Heritage)のオタワのトーテムポールのページ(新しいタブで開く)によると、マンゴ・マーティンの柱のいちばん上には、雷を起こすとされるサンダーバード(thunderbird)が彫られています。

レガシー・ポールは、ハイダ・ネーションとカナダ政府が共同でグワイ・ハアナスを管理する協定の20周年を記念して立てられました。この地域で大きな柱が立てられたのは、130年以上ぶりでした。

博物館の北西海岸のアート

ケベック州ガティノーのカナダ歴史博物館(Canadian Museum of History)のグランド・ホールのページ(新しいタブで開く)によると、ホールは外洋を行くカヌーの形に作られ、柱は立てたパドルの形をしています。6つの家の正面は、それぞれ別の北西海岸の文化の職人が作りました。展示は、先住民の研究者や職人と協力して作られています。

ホールには、ビル・リード(Bill Reid)、ロバート・デイヴィッドソン(Robert Davidson)、ボー・ディック(Beau Dick)、アレックス・ジャンヴィエ(Alex Janvier)などの先住民の芸術家の作品もあります。ビル・リードの「ハイダ・グワイの魂(The Spirit of Haida Gwaii)」は、人、動物、超自然の存在を乗せたカヌーの彫刻です。

アージライトの彫刻

ハイダ・グワイの石、アージライト(argillite)の彫刻もよく知られています。カナダ歴史博物館のアージライトの解説(新しいタブで開く)によると、アージライトはさまざまな形に彫ることができ、19世紀から今まで、ハイダ・グワイを訪れる人に求められてきました。小さなトーテムポールの形の作品もあります。

イヌイットのアート

ヌナブト準州政府のアートのページ(新しいタブで開く)は、ヌナブトの手作りの作品として、次のようなものを挙げています。

  • 石、牙(ivory)、骨、角の彫刻
  • 版画、素描、絵画
  • 陶芸、織物のタペストリー、かご
  • 現代のファッションと伝統的な衣服
  • 宝飾品と金属のアート

これらはまとめて、イヌクティトゥット語で「サナウガイト(sanaugait、手で作られたもの)」と呼ばれます。準州政府によると、ヌナブトでは約4,000人、準州の7人に1人が「活動している芸術家」だと答えています。

先住民関係・北方問題省(CIRNAC)のイヌイットのアートの経済のページ(新しいタブで開く)によると、2015年のイヌイットのアートの経済規模は8,720万カナダドルで、視覚芸術と工芸の作り手は約13,650人でした。現代のイヌイットのアートの始まりは、1940年代後半にさかのぼるとされています。

ここに注意してね!

  • ハイダの伝統では、トーテムポールは物語と歴史を伝えるコミュニティの一員とされています。見学するときは、案内や表示に従います。
  • イヌイットの作品には、「イグルー・タグ(Igloo Tag)」やヌナブト準州政府の「オーセンティック・ヌナブト(Authentic Nunavut)」など、本物であることを示すマークがあります。買うときの注意は「先住民のアートを買うとき」で扱います。
  • ヌナブト準州政府は、ウェブサイトの作品の写真には著作権があり、使うには芸術家などの許可が必要だとしています。作品の写真を SNS などで使うときも、権利に気をつけます。
  • 作品を見られる施設は「先住民の文化施設と博物館」にまとめています。

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