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ヌナブト準州の成り立ち(Creation of Nunavut)

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ひとことで言うと

ヌナブト準州は、1993年に結ばれたヌナブト土地権利協定にもとづいて、1999年4月1日にノースウエスト準州から分かれてできた、カナダでいちばん新しい準州です。協定の中身と準州ができるまでの流れをまとめます。

目次
  1. カナダでいちばん新しい準州
  2. ヌナブト土地権利協定
  3. 準州ができるまで
  4. 準州の政府
  5. 準州のシンボル
  6. 日本との違い・注意点

カナダでいちばん新しい準州

ヌナブト準州(Nunavut)は、1999年4月1日にできた、カナダの3つめの準州です。カナダ文化遺産省(Canadian Heritage)のヌナブト準州のシンボルのページ(新しいタブで開く)によると、1999年にノースウエスト準州から正式に分かれました。「ヌナブト」は、イヌクティトゥット語で「私たちの土地(our land)」という意味です。準州の中心の都市はイカルイト(Iqaluit)です。

ヌナブトは、イヌイットの伝統的な土地「イヌイット・ヌナンガット(Inuit Nunangat)」の4つの地域のひとつです。4つの地域については「先住民の基本」にまとめています。

ヌナブト土地権利協定

ヌナブト準州のもとになったのは、ヌナブト土地権利協定(Nunavut Land Claims Agreement)です。1975年以降に結ばれている「現代の条約」のひとつで、現代の条約のしくみは「条約と土地の権利」で扱います。

連邦政府の2015年の説明資料(新しいタブで開く)によると、1993年5月25日、ヌナブト協定地域のイヌイット、ノースウエスト準州政府(のちにヌナブト準州政府が引き継ぎ)、カナダ政府の3者が協定に署名しました。カナダで最大の土地の権利の協定です。協定のためにイヌイットを代表する組織は、ヌナブト・トゥンガヴィク(Nunavut Tunngavik Incorporated)です。

先住民関係・北方問題省(CIRNAC)の協定の実施に関する報告書(新しいタブで開く)は、協定の主な中身を次のようにまとめています。

項目内容
範囲カナダの国土の5分の1。オンタリオ州の2倍の広さ
イヌイットが所有する土地352,240平方キロメートル
地下資源の権利38,000平方キロメートルを超える土地
お金の支払い14年間で11億4,800万カナダドル(capital transfer payments)
準州の設置第4条で、カナダが準州を設ける法律を議会に提案することを約束

準州ができるまで

年月日できごと
1993年5月25日イカルイトで協定に署名
1993年7月9日連邦議会が「ヌナブト土地権利協定法(Nunavut Land Claims Agreement Act)」と「ヌナブト法(Nunavut Act)」を可決
1999年4月1日ヌナブト法が施行され、ヌナブト準州ができる

毎年7月9日は「ヌナブト・デー(Nunavut Day)」で、1993年に2つの法律が可決された日にあたります(CIRNACの2024年の声明(新しいタブで開く))。

準州の政府

協定は、準州全体のための「公の政府(public government)」を設けることを定めました。イヌイットだけの政府ではなく、イヌイットもイヌイットでない人も、選挙で投票し、立候補する権利があります。

2024年の声明では、ヌナブト準州政府、ヌナブト・トゥンガヴィク、カナダ政府の3者による、土地と資源の管理を準州に移す協定(Nunavut Lands and Resources Devolution Agreement)にもふれ、2027年に完全に実施されると、土地や淡水、再生できない資源の管理がヌナブトの人々に移るとしています。準州の暮らしや地理は「ヌナブト準州」で扱います。

準州のシンボル

カナダ文化遺産省によると、ヌナブト準州の旗と紋章には、イヌクシュク(inuksuk)と北極星(Niqirtsituk)が描かれています。北極星は昔から道しるべとされてきた星で、地域の長老の変わらない導きも表しています。紋章のクッリク(qulliq)はイヌイットの石のランプで、家族と地域の光とぬくもりを表しています。

シンボル名前
花ムラサキユキノシタ(purple saxifrage)
鳥ライチョウ(rock ptarmigan)
動物カナディアン・イヌイット・ドッグ(Canadian Inuit dog)

ここに注意してね!

  • ヌナブト準州は、先住民との土地の権利の協定をきっかけに、新しい準州ができた例です。準州の政府はイヌイットだけでなく、住むすべての人のための政府です。
  • イヌイットが所有する土地と、準州の政府が関わる土地は同じではありません。土地の権利は協定で定められています。
  • 言語については「先住民の言語」と「イヌクティトゥット語と音節文字」で扱います。

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