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法律相談と法律扶助(Legal Aid)

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ひとことで言うと

カナダの法律扶助(Legal Aid)は州ごとの制度で、収入の少ない人などのために、弁護士の費用の負担や無料の法律相談を行っています。BCはLegal Aid BC、オンタリオ州はLegal Aid Ontario(LAO)、ケベック州は法律扶助委員会(Commission des services juridiques、CSJ)が窓口です。扱う分野と収入の条件は州ごとに違います。

目次
  1. 法律扶助は州ごとの制度
  2. 州・準州ごとの違い
  3. 費用
  4. 手順
  5. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

法律扶助は州ごとの制度

カナダの法律扶助(Legal Aid)は、州・準州ごとの機関が運営しています。収入の少ない人などのために、弁護士の費用を負担したり、無料で法律の情報や助言を提供したりします。

どの分野を扱うか、どのくらいの収入なら対象になるかは、州ごとに違います。たとえばBCとオンタリオ州では、刑事事件、家族の問題(離婚、子どもの養育など)、移民・難民の手続きが中心です。

州・準州ごとの違い

日本人の多い3州の窓口です(2026年10月時点)。

州窓口主な分野連絡先
BCLegal Aid BC刑事、家族、子どもの保護、移民・難民、精神保健、刑務所604-408-2172(バンクーバー周辺)、1-866-577-2525(BCのほかの地域)
オンタリオ州Legal Aid Ontario(LAO)刑事、家族、移民・難民、精神保健。住まいや生活保護は地域の法律クリニック1-800-668-8258(月曜〜金曜9:00〜17:00)
ケベック州法律扶助委員会(Commission des services juridiques、CSJ)州内の法律扶助の事務所の網で対応地域の法律扶助の事務所

ほかの州・準州にも、それぞれの法律扶助の機関があります。

BC:Legal Aid BC

Legal Aid BCの法律扶助のページ(新しいタブで開く)によると、刑事、家族、子どもの保護、移民・難民、精神保健、刑務所に関する問題で、弁護士による代理、助言、情報を提供しています。収入の少ない人を優先しますが、多くのサービスはBCの誰でも使えるとしています。

主なサービスは次のとおりです。

  • 当番弁護士(Duty counsel):裁判所で、家族、子どもの保護、移民、刑事の問題について無料で助言する。
  • Family LawLINE:家族の法律問題について電話で助言する。
  • 家族の問題の助言弁護士(Family advice lawyers):対面で相談に乗る。

申し込みは、法律扶助の事務所、電話(Call Centre)、ネットの申込書のいずれかでできます。申し込みのページ(新しいタブで開く)によると、収入の証明(給与明細、税金の申告書、銀行の記録など)、資産の証明、裁判や刑事の起訴の書類が必要です。

Call Centreの受付時間は、月・火・木・金曜が9:00〜15:30、水曜が9:00〜14:30(太平洋時間)です。電話では最初に応対した職員に話す言語を伝えると、電話通訳につないでもらえます。通訳は100以上の言語に対応しているとしています(2026年10月時点)。

オンタリオ州:Legal Aid Ontario

Legal Aid Ontarioのサービスのページ(新しいタブで開く)によると、刑事、家族、移民・難民、精神保健の問題を扱います。住まいや生活保護の問題は、地域の法律クリニック(Community legal clinics)が扱います。300以上の言語で通訳を使えるとしています。裁判所には当番弁護士(Duty counsel)もいます。

収入などの条件を満たし、扱う分野の問題であれば、LAOは「法律扶助証明書(Legal aid certificate)」を出します。これは、法律扶助の仕事を引き受ける弁護士の費用を、決まった時間数までLAOが負担することを示すものです。

費用

オンタリオ州の収入の基準

LAOの証明書の条件のページ(新しいタブで開く)による、家族の年間の収入の上限です(2026年10月時点)。

家族の人数家族・移民・難民の問題刑事の問題
1人C$18,795未満C$45,440未満
2人C$32,131未満C$45,440未満
3人C$39,352未満C$45,440未満
4人C$45,289未満C$45,440未満
5人C$50,803未満C$50,803未満

収入の基準を満たしても、費用の一部を払うよう求められることがあります。銀行の預金などの資産も確かめられます。

ケベック州の無料と一部負担

ケベック州のCSJの対象の条件のページ(新しいタブで開く)によると、法律扶助には、無料のもの(volet gratuit)と、本人が一部を負担するもの(volet contributif)があります。一部負担の場合、負担額は状況に応じてC$100からC$800です(2026年10月時点)。負担額は分割で払えます。

収入の基準は、州の法律扶助の規則(Règlement sur l’aide juridique)で決まっています。2026年5月31日から使われている年収の上限は次のとおりです(2026年10月時点。LégisQuébecの規則(新しいタブで開く)第18条・第20条)。

世帯無料になる年収一部負担で使える年収
1人C$30,212以下C$42,205以下
大人1人と子ども1人C$36,968以下C$51,624以下
大人1人と子ども2人以上C$39,464以下C$55,110以下
子どものいない夫婦・カップルC$42,049以下C$58,732以下
夫婦・カップルと子ども1人C$47,048以下C$65,711以下
夫婦・カップルと子ども2人以上C$49,546以下C$69,202以下

無料になるには、収入のほかに資産の条件もあります。現金・預金などを除く資産が、持ち家がなければC$47,500以下、持ち家があればC$90,000以下で、現金・預金などが1人ならC$2,500以下、家族ならC$5,000以下であることです(第18条)。一部負担の額は、収入に応じてC$100からC$800の8段階で決まります(第21条)。収入の基準は、州の最低賃金が上がると見直されます。

BCの収入の基準

Legal Aid BCの代理の条件のページ(新しいタブで開く)によると、弁護士に代理してもらうには、問題が法律扶助の対象であることと、世帯の月の手取り収入(net monthly household income)と資産が基準以下であることが必要です。世帯の月の手取り収入の上限は次のとおりです(2026年10月時点)。

世帯の人数刑事・移民(標準)家族(標準)子どもの保護、刑事の早期解決、家族の限定的な代理
1人C$2,320C$2,670C$3,320
2人C$3,280C$3,780C$4,280
3人C$4,020C$4,630C$5,020
4人C$4,640C$5,340C$5,640
5人C$5,180C$5,970C$6,180
6人C$5,680C$6,540C$6,680
7人以上C$6,130C$7,070C$7,130

資産も確かめられます。資産は、家族の住まい、それ以外の不動産、車、事業の資産、身の回りの財産、RRSP(登録退職貯蓄プラン)の区分ごとに上限が違います。土地を持っている場合は、BC Assessment の評価の書類と住宅ローンの明細が必要です。Legal Aid BC は、この表は完全なものではなく、対象になるかを決められるのは受付の担当者だけだとしています。代理の条件を満たさなくても、助言や法律の情報のサービスは使えることがあります。

手順

  1. 自分の問題が、住んでいる州の法律扶助の扱う分野かを確かめる。
  2. 収入の証明、資産の証明、裁判や起訴の書類などを用意する。
  3. 法律扶助の機関に、電話、事務所、ネットなどで申し込む。英語に不安があれば、最初に通訳を頼む。
  4. 裁判所に行く日が迫っているときは、その裁判所の当番弁護士にも相談する。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 法律扶助は州ごとの制度です。扱う分野、収入の基準、申し込み方は州によって違います。
  • BCとオンタリオ州の法律扶助が主に扱うのは、刑事、家族、移民・難民などの問題です。少額のお金のトラブルは「少額訴訟」、買い物や契約のトラブルは「消費者保護の相談先」で扱います。
  • BCとオンタリオ州の法律扶助は、電話での通訳を用意しています。通訳の仕組みは「通訳サービスと日本語での相談」で扱います。
  • 逮捕されたときの権利などは「警察の仕組み」で扱います。
  • 自分が対象になるかどうかは、法律扶助の機関が判断します。

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