ホエールウォッチング(Whale watching)とクジラに近づく距離の決まり
ひとことで言うと
カナダでは、クジラ・イルカに近づいてよい距離が法律で決まっています。全国では原則100m以上、休んでいる群れや子連れには200m以上、BC 南部の南部定住型シャチには1,000m以上です。セントローレンス川河口など地域ごとの決まりと、見に行く前に知っておくことをまとめます。
クジラに近づいてよい距離
カナダでは、海の哺乳類(marine mammal)を邪魔することが法律で禁じられています。カナダ水産海洋省(Fisheries and Oceans Canada、DFO)のページ(新しいタブで開く)によると、近づいてよい距離は、2026年10月時点で次のとおりです。
| 場所 | 対象 | 離れる距離 |
|---|---|---|
| カナダの海(全般) | クジラ・イルカ・ネズミイルカ | 100m以上 |
| カナダの海(全般) | 休んでいる、または子どもを連れているもの | 200m以上 |
| BC 南部の沿岸(キャンベル・リバーからユクルーレットの少し北まで) | 南部定住型シャチ(Southern Resident killer whales) | 1,000m以上 |
| BC と太平洋 | そのほかのシャチ | 200m以上 |
| セントローレンス川河口(ケベック州) | 絶滅危惧種(endangered)か危急種(threatened)に指定されたもの | 400m以上 |
| セントローレンス川河口の一部 | 指定されていないもの | 200m以上 |
| サグネ=セントローレンス海洋公園(ケベック州) | 絶滅危惧種(endangered)か危急種(threatened)に指定されたもの | 400m以上 |
| チャーチル川とシール川の河口(マニトバ州)の狭い場所 | クジラ・イルカ・ネズミイルカ | 50m以上(ほかの場所は100m以上) |
南部定住型シャチの1,000mは、規則の改正を待つ間の暫定命令(interim order)による措置です。
してはいけないこと
DFO のページでは、次のことが禁止されています。
- えさをやる、一緒に泳ぐ、触れ合う
- 動かす、動くように誘う
- 群れから引き離す、親と子の間に入る
- 船と岸の間、または船と船の間に閉じ込める
- 標識やしるしを付ける
近づきすぎると、漁業法(Fisheries Act)で罪に問われ、最高C$100,000の罰金が科されることがあります(2026年10月時点)。
クジラのほうから近づいてきたときは、安全に気をつけながら離れるか、エンジンをニュートラルのアイドリングにします。
航空機は、海の哺乳類から半径0.5海里以内では、高度304.8m(1,000フィート)より低く飛んで旋回などをしてはいけません。ドローンで海の哺乳類を見ることは、許可がない限り控えるよう案内されています。
見られる場所の例
- BC の太平洋岸:南部定住型シャチなどのシャチが暮らす海です。行き方や島の情報は「バンクーバー島」「パシフィック・リム国立公園保護区」にまとめます。
- ケベック州のサグネ=セントローレンス海洋公園:Parks Canada のページ(新しいタブで開く)は、世界でも有数のホエールウォッチングの場所と紹介しています。サグネ・フィヨルドの河口は、ベルーガ(シロイルカ)の大切なすみかです。ナチュラリストのいる解説センターで、岸から海の哺乳類や海鳥を見ることもできます。
- マニトバ州チャーチル:チャーチル川とシール川の河口には、上の表のとおり独自の距離の決まりがあります。旅行の情報は「チャーチル」でまとめます。
この記事では、ツアーの会社は紹介しません。サグネ=セントローレンス海洋公園のページでは、自分で行くか、認証を受けた会社(certified company)のツアーを使うよう案内されています。
ここに注意してね!
- カナダでは、クジラとの距離が法律で決められています。ツアーに参加するときも、自分で船を出すときも、同じ決まりがあることを知っておきます。
- 距離は、場所と種類によって50mから1,000mまで違います。同じBCでも、南部定住型シャチとそのほかのシャチで距離が違います。
- 海の上は陸より寒く、風が強いことがあります。夏でも上着を用意します。冷たい海に落ちたときの危険は「冷たい水の危険」にまとめています。
- 野生動物にえさをやらない決まりは、陸の動物にもあります(「野生動物に餌をやらない」)。
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