日本人のためのカナダ情報
ビザ・移住 / 永住権

永住者の居住義務(Residency obligation、5年で730日)

在住
ひとことで言うと

カナダの永住者は、5年ごとの期間のうち730日(2年)以上カナダにいる居住義務があります。日数は連続していなくてよく、カナダ市民の配偶者に同行して国外にいた期間など、一部の国外の期間も数えられます。義務を満たさなくても、正式な判断が出るまでは永住者のままです。

目次
  1. 居住義務の基本
  2. どの5年間で数えるか
  3. 国外にいても数えられる期間
  4. 義務を満たさなかったとき
  5. 手順
  6. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

居住義務の基本

カナダの永住者は、永住者の資格を保つために「居住義務(residency obligation)」を守る必要があります。移民・難民保護法(Immigration and Refugee Protection Act)第28条(新しいタブで開く)とIRCCの永住者の資格のページ(新しいタブで開く)によると、内容は次のとおりです。

  • 5年ごとの期間のうち、730日以上カナダにいる
  • 730日は連続していなくてよい
  • 一部の国外の期間も、730日に数えられる

730日はおよそ2年です。5年のうち3年近くは国外にいても、義務を満たせる計算になります。

どの5年間で数えるか

移民・難民保護法第28条では、審査のときに数える5年間が次のように決まっています。

永住者になってからの期間数え方
5年未満永住者になってから最初の5年間で、730日を満たせること
5年以上審査の日からさかのぼった直近の5年間で、730日を満たしていること

5年未満の人は、まだ5年がたっていなくても、残りの期間で730日に届くかどうかで判断されます。

国外にいても数えられる期間

IRCCのヘルプセンター(新しいタブで開く)と移民・難民保護法第28条によると、次の期間は国外にいても730日に数えられます。

区分内容
配偶者などへの同行カナダ市民の配偶者・コモンロー・パートナーに同行して国外にいた
親への同行(子ども)カナダ市民の親に同行して国外にいた
カナダの雇用主での勤務カナダの企業・団体、連邦・州・準州の政府にフルタイムで雇われ、国外で働いた
勤務する永住者への同行上の条件で国外で働く永住者の配偶者・パートナー・親に同行した

表の勤務の区分は、カナダの企業・団体・政府に雇われていることが前提です。日本の会社に雇われて日本で働いた期間は、この区分には書かれていません。細かい条件は規則(Immigration and Refugee Protection Regulations)でも定められているので、当てはまるかの判断はIRCCかRCICに確かめます。

義務を満たさなかったとき

IRCCの永住者の資格のページによると、居住義務を満たしていなくても、正式な判断が出るまでは永住者のままです。IRCCが自動で資格を変えることはなく、変わるときは必ず知らされます。

永住者の資格を失うのは、主に次のときです。

  • 調査(inquiry)や、PRTDが却下されたあとの不服申し立て(appeal)を経て、職員が永住者ではないと判断したとき
  • 自分で永住者の資格を放棄したとき
  • 退去強制命令が効力を持ったとき
  • カナダ市民になったとき

移民・難民保護法第28条では、居住義務に違反していても、人道的な理由(humanitarian and compassionate considerations)、とくに関係する子どもの最善の利益を考えて、資格を保つことが正当だと職員が判断する場合があると定められています。

審査される場面

居住義務を満たしているかは、主に次の場面で確かめられます。

IRCCの永住者の資格のページでは、義務を満たしているか分からない人がカナダに戻るときは、戻る前にPRTDを申請できると案内されています。

手順

  1. 永住者になった日(または審査の日からさかのぼった5年間)を確かめる。
  2. カナダを出入りした日付を一覧にし、カナダにいた日数を数える。
  3. 国外の期間のうち、配偶者への同行やカナダの雇用主での勤務など、数えられる期間があるかを確かめ、それを示す書類を用意する。
  4. 730日に足りない、または判断に迷うときは、日本へ長く戻る前や、PRカード・PRTDを申請する前にIRCCかRCICに相談する。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 永住者の居住義務(5年で730日)と、市民権の申請に必要な滞在日数は別の決まりです。市民権の日数の数え方は「市民権の滞在日数(Physical presence)の数え方」にまとめています。
  • 日本の家族の介護や仕事などで長く日本に戻ると、730日に届かなくなることがあります。日本に滞在した日付を、パスポートの記録などで残しておきます。
  • 居住義務を満たしていなくても、すぐに資格がなくなるわけではありませんが、PRTDやPRカードの申請のときに判断されます。
  • 自分が義務を満たしているか、人道的な理由が考慮されるかの判断は、IRCCの窓口かRCIC(登録移民コンサルタント)、弁護士に相談してください(「移民コンサルタント(RCIC)と弁護士の選び方」)。

この記事をシェアする

次に読むならこれ

関連する記事

ビザ・移住永住者カード(PRカード、Permanent Resident card)と更新永住者カード(PRカード)は、カナダの永住者であることを示すカードで、海外旅行からカナダに戻るときに必要です。最初のカードは、永住者になってから180日以内に住所と写真を出せば自動で届きます。有効期間は多くの場合5年で、期限まで9か月を切ったら更新を申請できます。ビザ・移住永住者渡航文書(PRTD, Permanent Resident Travel Document)永住者渡航文書(PRTD)は、カナダ国外にいて有効なPRカードがない永住者が、飛行機・船・列車・バスでカナダに戻るための書類です。カナダの外から申請し、多くは1回の入国だけに使えます。申請料は2026年10月時点でC$50です。申請のときに居住義務(5年で730日)が確かめられます。ビザ・移住永住権(Permanent residence)の取り方カナダの永住権(PR)は、市民権をもたずにカナダに住み、働き、学べる資格です。主な取り方は、Express Entry、州推薦(PNP)、ケベック州の選抜、家族のスポンサーなどです。永住者は5年のうち730日以上カナダにいる必要があります。ビザ・移住市民権の滞在日数(Physical presence)の数え方カナダ市民権の申請では、申請書に署名する日の前の5年間に、カナダに1,095日以上いたことが必要です。永住者になる前に一時滞在者として過ごした日は0.5日として数え、上限は365日分です。計算はIRCCの計算ツールで行います。ビザ・移住アルバータ州の州推薦(AAIP、Alberta Advantage Immigration Program)AAIPは、アルバータ州で永住するための州推薦の制度です。労働者向け4つと起業家向け4つのストリームがあります。労働者向けは関心表明(WEOI)を出して招待を待つ仕組みで、2026年10月時点でWEOIはC$135、申請はC$1,500です。ビザ・移住ブリティッシュコロンビア州の州推薦(BC PNP、BC Provincial Nominee Program)BC PNPは、ブリティッシュコロンビア州(BC)が労働市場と経済に必要な人を推薦し、永住権への道を開く制度です。熟練労働者向けのSkills Immigrationと、起業家向けのEntrepreneur Immigrationの2本立てです。2026年10月時点で、Skills Immigrationの申請料はC$1,750です。