永住者の居住義務(Residency obligation、5年で730日)
カナダの永住者は、5年ごとの期間のうち730日(2年)以上カナダにいる居住義務があります。日数は連続していなくてよく、カナダ市民の配偶者に同行して国外にいた期間など、一部の国外の期間も数えられます。義務を満たさなくても、正式な判断が出るまでは永住者のままです。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
居住義務の基本
カナダの永住者は、永住者の資格を保つために「居住義務(residency obligation)」を守る必要があります。移民・難民保護法(Immigration and Refugee Protection Act)第28条(新しいタブで開く)とIRCCの永住者の資格のページ(新しいタブで開く)によると、内容は次のとおりです。
- 5年ごとの期間のうち、730日以上カナダにいる
- 730日は連続していなくてよい
- 一部の国外の期間も、730日に数えられる
730日はおよそ2年です。5年のうち3年近くは国外にいても、義務を満たせる計算になります。
どの5年間で数えるか
移民・難民保護法第28条では、審査のときに数える5年間が次のように決まっています。
| 永住者になってからの期間 | 数え方 |
|---|---|
| 5年未満 | 永住者になってから最初の5年間で、730日を満たせること |
| 5年以上 | 審査の日からさかのぼった直近の5年間で、730日を満たしていること |
5年未満の人は、まだ5年がたっていなくても、残りの期間で730日に届くかどうかで判断されます。
国外にいても数えられる期間
IRCCのヘルプセンター(新しいタブで開く)と移民・難民保護法第28条によると、次の期間は国外にいても730日に数えられます。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 配偶者などへの同行 | カナダ市民の配偶者・コモンロー・パートナーに同行して国外にいた |
| 親への同行(子ども) | カナダ市民の親に同行して国外にいた |
| カナダの雇用主での勤務 | カナダの企業・団体、連邦・州・準州の政府にフルタイムで雇われ、国外で働いた |
| 勤務する永住者への同行 | 上の条件で国外で働く永住者の配偶者・パートナー・親に同行した |
表の勤務の区分は、カナダの企業・団体・政府に雇われていることが前提です。日本の会社に雇われて日本で働いた期間は、この区分には書かれていません。細かい条件は規則(Immigration and Refugee Protection Regulations)でも定められているので、当てはまるかの判断はIRCCかRCICに確かめます。
義務を満たさなかったとき
IRCCの永住者の資格のページによると、居住義務を満たしていなくても、正式な判断が出るまでは永住者のままです。IRCCが自動で資格を変えることはなく、変わるときは必ず知らされます。
永住者の資格を失うのは、主に次のときです。
- 調査(inquiry)や、PRTDが却下されたあとの不服申し立て(appeal)を経て、職員が永住者ではないと判断したとき
- 自分で永住者の資格を放棄したとき
- 退去強制命令が効力を持ったとき
- カナダ市民になったとき
移民・難民保護法第28条では、居住義務に違反していても、人道的な理由(humanitarian and compassionate considerations)、とくに関係する子どもの最善の利益を考えて、資格を保つことが正当だと職員が判断する場合があると定められています。
審査される場面
居住義務を満たしているかは、主に次の場面で確かめられます。
- 国外から永住者渡航文書(PRTD)を申請するとき(「永住者渡航文書(PRTD)」)
- PRカードを申請するとき。IRCCの対象者のページ(新しいタブで開く)では、居住義務を満たさずに資格を失った人は申請できないとされています(「永住者カード(PR card)と更新」)
IRCCの永住者の資格のページでは、義務を満たしているか分からない人がカナダに戻るときは、戻る前にPRTDを申請できると案内されています。
手順
- 永住者になった日(または審査の日からさかのぼった5年間)を確かめる。
- カナダを出入りした日付を一覧にし、カナダにいた日数を数える。
- 国外の期間のうち、配偶者への同行やカナダの雇用主での勤務など、数えられる期間があるかを確かめ、それを示す書類を用意する。
- 730日に足りない、または判断に迷うときは、日本へ長く戻る前や、PRカード・PRTDを申請する前にIRCCかRCICに相談する。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 永住者の居住義務(5年で730日)と、市民権の申請に必要な滞在日数は別の決まりです。市民権の日数の数え方は「市民権の滞在日数(Physical presence)の数え方」にまとめています。
- 日本の家族の介護や仕事などで長く日本に戻ると、730日に届かなくなることがあります。日本に滞在した日付を、パスポートの記録などで残しておきます。
- 居住義務を満たしていなくても、すぐに資格がなくなるわけではありませんが、PRTDやPRカードの申請のときに判断されます。
- 自分が義務を満たしているか、人道的な理由が考慮されるかの判断は、IRCCの窓口かRCIC(登録移民コンサルタント)、弁護士に相談してください(「移民コンサルタント(RCIC)と弁護士の選び方」)。
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