学資貯蓄RESP(Registered Education Savings Plan)とCanada Learning Bond
RESP は、子どもの高校卒業後の教育費をためるための登録制の貯蓄プランです。積み立てると国の補助金(CESG、1人あたり生涯C$7,200まで)が上乗せされ、所得が低い家庭の子どもには積み立てなしで Canada Learning Bond(生涯C$2,000まで)が入ります。子どもの社会保険番号(SIN)が必要です。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
RESP の仕組み
登録教育貯蓄プラン(Registered Education Savings Plan、RESP)は、子どもが高校を卒業したあとの教育費をためるための、長期の貯蓄プランです。雇用・社会開発省(ESDC)のRESP のページ(新しいタブで開く)によると、大学・カレッジなどの授業料だけでなく、家賃、本、道具、交通費なども使い道になります。大人が自分のために開くこともできます。
RESP には3つの立場があります。
| 立場 | 英語 | 説明 |
|---|---|---|
| 契約者 | Subscriber | RESP を開いて積み立てる人(親など) |
| 受益者 | Beneficiary | お金を受け取って教育費にあてる人(ふつうは子ども) |
| 取扱機関 | Promoter | RESP を開く金融機関。積み立てたお金を管理する |
RESP には、国の補助として次の2つが入ることがあります。BC とケベック州には、州の上乗せの制度もあります(BC Training and Education Savings Grant、ケベック州の Québec Education Savings Incentive)。
- カナダ教育貯蓄補助金(Canada Education Savings Grant、CESG):積み立てた額に応じて入る。子ども1人あたり生涯C$7,200まで。
- Canada Learning Bond(CLB):所得の低い家庭の子どもに、積み立てなしで入る。子ども1人あたり生涯C$2,000まで。
積み立ての決まりと税金
カナダ歳入庁(CRA)の積み立てのページ(新しいタブで開く)によると、2026年10月時点の決まりは次のとおりです。
- 1人の受益者のためにすべての RESP に積み立てられる額は、生涯でC$50,000まで。
- 積み立てた額は、所得から控除できない(RRSP とは違う)。
- 上限を超えて積み立てると、超えた分に月1%の税金がかかる。
- 積み立てるには、その前に受益者の社会保険番号(SIN)を取扱機関に伝え、受益者がカナダの居住者であることが必要(ほかの RESP からの移し替えを除く)。
お金を引き出すときの税金は、RESP からの支払いのページ(新しいタブで開く)で説明されています。
- 教育補助金の支払い(Educational Assistance Payments、EAP):運用益と補助金から学生に払われる分。学生の所得として、受け取った年の確定申告に入れる。取扱機関が T4A を出す。
- 積み立てた元本の払い戻し:税金はかからない。
- 累積所得の支払い(Accumulated Income Payments、AIP):運用益を、教育費としてではなく契約者が受け取るもの。ふつうの所得税に加えて20%(ケベック州は12%)の税金がかかる。RRSP などに移せば、生涯C$50,000まで税金を減らせる。
カナダ教育貯蓄補助金(CESG)
補助金の額の案内(新しいタブで開く)によると、2026年10月時点の CESG は次のとおりです。
- 基本の補助:毎年の積み立てのうち最初のC$2,500に20%(年C$500)。
- 使っていない枠がある場合:1年にC$1,000まで受け取れる。
- 所得に応じた上乗せ(Additional CESG):2026年の基準で、家族の所得がC$58,523未満なら20%(C$100)、C$58,523〜C$117,045なら10%(C$50)。それを超えると上乗せはない。
- 生涯の上限:C$7,200。
- 子どもが17歳になる年の年末まで受け取れる。16歳・17歳の年に受け取るには、それより前に合計C$2,000以上を積み立てている(引き出していない)か、それより前の4年以上の年にそれぞれC$100以上を積み立てている(引き出していない)ことが必要。
Canada Learning Bond(CLB)
CLB は、所得の低い家庭の子どもの教育費を支える制度です。家族が積み立てなくても受け取れます。
- 対象:2004年1月1日以降に生まれ、家族の所得が基準以下の子ども。
- 額:最初の対象の年にC$500、その後は対象になる年ごとにC$100(15歳まで)。生涯でC$2,000まで。
- 所得の基準(2026年7月〜2027年6月):子ども1〜3人の家族はC$58,523以下、4人はC$66,036未満、5人はC$73,577未満。
- 申し込みの期限:本人が21歳になる前日まで。
2028年からの自動での口座開設
CLB の自動登録のページ(新しいタブで開く)によると、2028年4月から、連邦政府が次の条件に合う子どもの RESP を自動で開き、CLB を入れる予定です。
- 2024年以降に生まれ、有効な SIN がある。
- 4歳までに RESP の受益者になっていない。
- 家族(または主な養育者)の所得が基準以下。
- 主な養育者が確定申告をしていて、カナダ児童手当(CCB)を受け取れる。
対象の家族には政府から通知が届きます。自分で金融機関に RESP を開いて、そこに CLB を入れてもらうこともできます。CLB は、何口座開いていても子ども1人につき1つの RESP にだけ入ります。自動登録をやめる申し出は2027年から受け付ける予定です。2024年より前に生まれた対象の子どもも、2028年から政府に RESP を開くよう求められるようになる予定で、詳細は後で発表されます。
手順
ESDC の開設の案内(新しいタブで開く)にそった流れです。
- 子ども(受益者)の SIN を取る。自分に SIN がなければ自分も取る(「SIN の取得」)。
- RESP の取扱機関を選ぶ。銀行、信用組合、ファイナンシャルプランナー、グループプランの販売会社などがある。
- 取扱機関で RESP を開き、子どもを受益者にする。
- 開くときに、取扱機関を通じて CLB、CESG、州の制度に同時に申し込む。
- CESG を受け取るには積み立てる。CLB は積み立てなくても入る。
- 補助金が入金されたかを確かめる(CESG はふつう6〜8週間ほど)。
取扱機関によっては、手数料がかかったり、積み立ての回数に制限があったりします。プランの種類や手数料は、契約の前に書面で確かめます。
費用
取扱機関の手数料は、機関とプランによって違います。補助金の額と上限(2026年10月時点)は上の節のとおりです。
日本とのちがいと注意点だよ!
- RESP の補助は、子どもの SIN と、受益者がカナダの居住者であることが前提です。カナダを離れる予定がある家族は、離れたあとの扱い(積み立てや補助金の受け取り、引き出し)を取扱機関に確かめます。
- 運用益を教育費として使わずに契約者が受け取ると(AIP)、ふつうの所得税に加えて追加の税金がかかります。子どもが進学しない場合の補助金の扱いは、取扱機関に確かめます。
- 2028年からの CLB の自動登録は、主な養育者が確定申告をしていて、カナダ児童手当(CCB)を受け取れることが条件です(「カナダ児童手当(CCB)」)。
- RESP の税金は、カナダの税法での扱いです。日本の税金がどうなるかは、日本の税務署か税理士に相談します。
- どのプランを選ぶか、いくら積み立てるかは家族の状況によります。金融機関や登録された専門家に相談します。
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