食物アレルギーの伝え方(Food allergies)
カナダ保健省は、卵・牛乳・ピーナッツ・ごま・マスタード・亜硫酸塩など11の「優先アレルゲン」を定め、包装された食品では原材料表示か「Contains」欄で示すよう義務づけています。レストランの料理は表示の対象外なので、注文のときに自分で伝える必要があります。表示の読み方と、店で伝えるときの英語・フランス語をまとめます。
カナダの「優先アレルゲン」
カナダ保健省(Health Canada)は、重いアレルギー反応を起こしやすい食品を「優先アレルゲン(priority food allergens)」として定めています。保健省の食物アレルゲンのページ(新しいタブで開く)に載っているのは、次の11項目です。
| 英語 | フランス語 | 日本語 |
|---|---|---|
| Eggs | Œufs | 卵 |
| Milk | Lait | 牛乳 |
| Mustard | Moutarde | マスタード(からし) |
| Peanuts | Arachides | ピーナッツ(落花生) |
| Crustaceans and molluscs | Crustacés et mollusques | 甲殻類(えび・かになど)と貝類・いかなど |
| Fish | Poisson | 魚 |
| Sesame seeds | Graines de sésame | ごま |
| Soy | Soja | 大豆 |
| Sulphites | Sulfites | 亜硫酸塩(保存料など) |
| Tree nuts | Noix | 木の実(アーモンド・くるみなど) |
| Wheat and triticale | Blé et triticale | 小麦とライコムギ |
保健省は、食物アレルギーを「特定の食品のたんぱく質に体の免疫が反応して起きるもの」、食物不耐症を「免疫が関わらない反応」と区別しています(食物アレルギーと不耐症のページ(新しいタブで開く))。
包装された食品の表示
包装された食品(prepackaged foods)では、優先アレルゲン、グルテンの原料、添加された亜硫酸塩を、だれにでもわかる一般的な名前で表示する決まりです。カナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency、CFIA)の原材料とアレルゲンの表示のページ(新しいタブで開く)によると、表示のしかたは次のどちらかです。
- 原材料の欄(Ingredients) の中に書く
- 「Contains(含む)」の欄 にまとめて書く(フランス語の表示では「Contient」)
添加された亜硫酸塩は、10ppm以上のときに表示の対象になります。グルテンの原料として扱われるのは、小麦、オーツ麦、大麦、ライ麦、ライコムギと、それらの交配種です。
「May contain」の意味
製造の途中でほかの食品のアレルゲンが混じるおそれがあるとき、メーカーは「May contain: ○○(○○を含むことがあります)」と書くことがあります。CFIAは、この注意書きを原材料欄か「Contains」欄のすぐあとに置くよう定めています(CFIAの注意書きのページ(新しいタブで開く))。
保健省のピーナッツのページ(新しいタブで開く)は、ピーナッツアレルギーの人に、ピーナッツを含む食品だけでなく「may contain peanut」などの注意書きがある商品も避けるよう勧めています。
表示がない食品
CFIAによると、店で量り売りの商品を詰めたものや、レストランで食事と一緒に出す1人分の小袋などは、原材料の表示がいりません。保健省は、アレルギーのある人は原材料が書かれた商品を選ぶよう勧めています。
保健省のピーナッツのページは、店の量り売りの棚や、家庭・保育園・学校・レストランでの調理で、道具や手を通じて混じることがあると説明しています。
レストランで伝える
レストランの料理には、包装食品のような表示の決まりがありません。注文の前に、自分から伝える必要があります。
伝えるときは、次の点をはっきり言うと伝わりやすくなります。
- 何のアレルギーか(英語名で。上の表を使う)
- 少量でも反応が出るか(重い反応のおそれがあるか)
- 同じ調理器具や揚げ油を使うことでも問題になるか
英語とフランス語の言い方の例です。
| 日本語 | 英語 | フランス語 |
|---|---|---|
| 私はピーナッツのアレルギーがあります | I have a peanut allergy. | J’ai une allergie aux arachides. |
| この料理に○○は入っていますか | Does this dish contain ○○? | Est-ce que ce plat contient ○○? |
| 少しでも重い反応が出ます | Even a small amount can cause a severe reaction. | Même une petite quantité peut causer une réaction grave. |
| 同じ油で揚げていますか | Is it fried in the same oil as other foods? | Est-ce frit dans la même huile que d’autres aliments? |
英語のカードを紙やスマートフォンに用意しておくと、忙しい店でも見せるだけで伝えられます。日本語が通じる医療機関や通訳の探し方は「医療通訳と日本語で受診する方法」で扱います。
重い反応が出たとき
保健省のピーナッツのページ(新しいタブで開く)は、最も重い反応をアナフィラキシー(anaphylaxis)と呼び、呼吸が苦しくなる、血圧が下がるなどの症状が出て、命に関わることがあると説明しています。
- 治療には、自己注射器(auto-injector)に入ったエピネフリン(epinephrine、日本でいうアドレナリン)を使います。保健省は、重い反応の症状が出たらすぐに使うものとしています。
- 注射のあとも、病院の救急外来での治療と経過観察が必要だとしています。
救急車を呼ぶときは911です。かけ方は「救急車と911のかけ方」にまとめています。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 対象の品目が違う:日本では、消費者庁が「特定原材料」を定め、容器包装された加工食品に表示を義務づけています(消費者庁の食物アレルギー表示のページ(新しいタブで開く))。カナダの優先アレルゲンとは別の制度で、品目も同じではありません。カナダでは、マスタードや亜硫酸塩も表示の対象です。
- フランス語の表示も読む:フランス語の表示では「Contains」が「Contient」になります。上の表のフランス語名も覚えておくと役立ちます。
- 「May contain」は任意の注意書き:メーカーが自分の判断で書くもので、書かれていないことが「混じっていない」ことの保証にはなりません。
- 外食は自分で伝える:レストランやテイクアウトの料理は表示の決まりの外です。重いアレルギーがある人は、渡航前に日本のかかりつけ医と、エピネフリンの自己注射器の持参や英語の診断書について相談しておくと安心です。薬の持ち込みは「日本から薬を持ち込むとき」で扱います。
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