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救急車の料金(Ambulance fees)州ごとの違い

ひとことで言うと

カナダの救急車は、州の医療保険に入っていても無料とは限りません。BC・アルバータ州・オンタリオ州・ケベック州では、使った人が一部を払う仕組みです。州の医療保険がない旅行者や、その州の住民でない人は、さらに高い料金を請求されます(2026年10月時点)。

目次
  1. 救急車は無料とは限らない
  2. 州・準州ごとの違い
  3. 手順
  4. 費用
  5. 日本との違い・注意点
911 Police · Fire Ambulance
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

救急車は無料とは限らない

カナダの救急車(Ambulance)は、州の医療保険に入っていても、使った人が料金の一部を払う州が多くあります。救急車の料金は州が決めていて、州によって金額も仕組みも違います。

たとえばBC救急医療サービス(BC Emergency Health Services、BCEHS)のページ(新しいタブで開く)は、救急車の料金はBCの医療保険(MSP)やカナダ保健法(Canada Health Act)で払われる対象ではないとしています。そのうえで、MSPに入っている人は、州の補助で安くなった料金を払います。

ただし、料金を気にして911をためらう必要はありません。命にかかわるときは、まず911にかけます(「救急車と911のかけ方」)。

州・準州ごとの違い

公式ページで確かめた4州の料金です(2026年10月時点)。ここにない州・準州の料金は、その州の保健省や救急サービスのページで確かめてください。

州州の医療保険に入っている人入っていない人・州外の人
BC911で救急車が来て運ばれたらC$80。来たが運ばれなかったらC$50地上の救急車はC$848
アルバータ州運ばれたらC$385、運ばれなかったらC$250左の料金に、アルバータ州の住民でない人はC$200を上乗せ
オンタリオ州医学的に必要な搬送は、病院にC$45を払う下の説明を参照
ケベック州基本料金C$125+1kmにつきC$1.75カナダに住んでいない人は基本料金C$400+1kmにつきC$1.75

BC

BCEHSのページ(新しいタブで開く)によると、MSPに入っている人の料金は次のとおりです(2020年4月1日から適用、2026年10月時点)。

  • 911で救急車が来たが、運ばれなかった:C$50(地上・航空とも)
  • 911で病院へ運ばれた:C$80(地上・航空とも)
  • 病院から病院への転院:C$0
  • 医療施設と病院の間の搬送:C$80

MSPに入っていない人は全額を払います。BCを訪れている人やBCの住民でない人、仕事でのけが、RCMP(カナダ連邦警察)や連邦の機関が払うケースなどがここに入ります。地上の救急車はC$848、ヘリコプターは1時間C$4,394、飛行機は1マイル(法定マイル)C$11(1kmあたりC$6.94)です。

アルバータ州

アルバータ州政府のページ(新しいタブで開く)によると、患者が払う料金は、診てもらって運ばれなかったときC$250、運ばれたときC$385です。アルバータ州の住民でない人はC$200が上乗せされます(2026年10月時点)。州政府は、患者に請求するのは実際の費用のごく一部だとしています。

次の人は料金を払わなくてよい場合があります。

  • アルバータ州の高齢者向けの保険(Alberta Seniors Coverage、65歳以上)の対象者
  • 連邦の制度の対象になるファースト・ネーションズの人
  • 所得支援(Income Support)やアルバータ州の医療給付の対象者
  • 認められた施設どうしの転院

請求書は救急車を運行した事業者から届きます。請求についての質問は、その事業者に問い合わせます。

オンタリオ州

オンタリオ州の医療保険(OHIP)のページ(新しいタブで開く)は、緊急時の救急車について、状況によってOHIPが費用の一部または全部を払うとしています。

細かい決まりは健康保険法の規則(Regulation 552)(新しいタブで開く)の第15条にあります(2026年10月時点)。

  • OHIPに入っている人が、認可を受けた救急車で病院へ(または病院から)運ばれたとき、病院にC$45を払うと、救急車は保険の対象になる
  • 航空機や鉄道を使う搬送も、1回C$45の負担
  • 医学的に必要でない救急車は、保険の対象にならない
  • 生活保護(Ontario Works)や障害者支援(ODSP)などを受けている人、病院から病院への転院などは、C$45の負担がない

OHIPに入っていない人の料金は、この規則の対象外です。旅行者などは、請求の金額を病院や救急サービスに確かめてください。

ケベック州

ケベック州政府のページ(新しいタブで開く)によると、救急車の費用の大半は州政府が払い、残りを使った人が払います(2026年10月時点)。

  • 基本料金C$125
  • 病院までの距離に応じて1kmにつきC$1.75
  • 同じ救急車で運ばれる2人目以降の患者は1人C$35
  • カナダに住んでいない人は、基本料金C$400+1kmにつきC$1.75

料金は毎年見直されることがあります。次の場合は、使った人の負担がありません。

  • 交通事故のけが人(ケベック州自動車保険公社(SAAQ)が払う)
  • 医療機関どうしの転院
  • 65歳以上の人(医師の承認が必要)
  • 社会扶助(Social Assistance)や社会連帯(Social Solidarity)の給付を受けている人(医師の承認が必要)

仕事中の事故は雇用主が払います。

手順

  1. 命にかかわるときは、料金を気にせず911にかける。
  2. 病院に着いたら、州の医療保険のカード(ヘルスカード)を見せる。
  3. 後日、救急車の請求書が郵送などで届く(届き方は州や事業者で違う)。
  4. 勤め先の保険や民間の医療保険、旅行保険に入っていれば、請求書と領収書をそろえて保険会社に請求する。
  5. 料金に疑問があれば、請求書に書かれた窓口(BCEHS、アルバータ州の救急車事業者など)に問い合わせる。

費用

州の医療保険に入っている人の自己負担は、BCでC$50〜C$80、アルバータ州でC$250〜C$385、オンタリオ州でC$45、ケベック州でC$125+距離です(2026年10月時点)。

州の医療保険がない人は、BCでは地上の救急車1回C$848など、ずっと高くなります。救急車のあとの病院の費用も別にかかります(「保険がないときの医療費」)。

ここに注意してね!

  • 救急車は有料が基本:カナダでは、州の医療保険に入っていても救急車の料金を払う州があります。勤め先の福利厚生や民間の医療保険(Extended health)で救急車が払われるかを確かめておくと安心です。
  • ワーホリ・旅行者は全額のことがある:州の医療保険がないと、救急車だけでも高額になります。旅行保険やワーホリの保険が救急車の費用を払うか、加入前に確かめておきます(「ワーホリの保険の選び方」)。
  • 州外の住民は料金が違う:ほかの州の住民が旅行先で救急車を使うと、その州の住民と違う料金になることがあります(アルバータ州のC$200の上乗せなど)。州外での医療の扱いは「州外・国外での医療と保険の扱い」にまとめます。
  • 救急外来に歩いて行ける場合:救急車を使うほどでない体調不良なら、救急外来や緊急ケアセンターの使い分けも知っておくと役立ちます(「救急外来(ER)と緊急ケアセンターの使い分け」)。
  • 請求の内容や、料金が免除されるかどうかは、州の窓口や請求元に問い合わせてください。

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