待機期間中の保険(Health insurance during the waiting period)
BCやケベック州などでは、州の医療保険が始まるまで最長でおよそ3か月かかります。その間の医療費は原則として自己負担で、あとから州の保険では戻りません。IRCCとBC州政府は、到着前に民間の医療保険に入っておくよう勧めています。持病や妊娠は民間の保険で対象外になることが多い点に注意が必要です。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
待機期間の「すき間」を埋める
カナダの公的な医療保険は州・準州の制度で、州によっては住み始めてから保険が始まるまでに待機期間(Waiting period)があります。IRCCのページ(新しいタブで開く)は、州によっては最長3か月待つことがあるとし、その間に必要な医療は民間の医療保険で備えるよう案内しています。
待機期間があるかどうか、どう数えるかは州で違います。州ごとの長さは「州の医療保険の待機期間」にまとめています。この記事では、その間の備え方を扱います。
待機期間中に保険がないとどうなるか
BC州政府の待機期間のページ(新しいタブで開く)は、待機期間中にほかの保険がなければ医療費は全額自己負担で、その額はとても高くなることがあると説明しています。
- 救急外来に行くことはできますが、費用の請求を受けます。
- あとで州の保険が始まっても、待機期間中の費用はさかのぼって払い戻されないのが基本です。
- ケベック州健康保険公社(RAMQ)のページ(新しいタブで開く)も、待機期間より前の医療費は払い戻さないとし、ケベック州に着いたらすぐに民間の保険に入るよう強く勧めています。ただし、妊娠・出産、公衆衛生に関わる感染症、配偶者などからの暴力や性暴力の被害に必要な医療などは、待機期間中でも無料です。
- 保険がないときの医療費の目安は「保険がないときの医療費」で扱います。
立場ごとの備え方
| 立場 | 待機期間中の備え |
|---|---|
| 国外から移住する人(永住者・就労許可など) | 到着前に民間の医療保険を手配する(BC州政府の案内) |
| ほかの州・準州から引っ越す人 | 待機期間中は、もとの州の保険を続ける(BC州政府の案内) |
| ワーホリ(IEC)の参加者 | 滞在全体をカバーする保険がもともと参加の条件。くわしくは「ワーホリの保険の選び方」 |
| 留学生 | 州の保険の対象かどうかが州で違う。学校の保険を含めて「留学生の医療保険」 |
難民・保護対象者・難民申請者は、州の保険が始まるまで暫定連邦保健プログラム(Interim Federal Health Program、IFHP)の対象になります(IRCCの保険の種類のページ(新しいタブで開く))。
民間の保険を選ぶときに見ること
BC州政府は、多くの民間保険会社は持病(既往症、Pre-existing conditions)を補償しないとし、妊娠も含まれると注意しています。到着前に保険を選ぶときは、次の点を契約書で確かめておくと、あとで困りにくくなります。
- 補償が始まる日:カナダに着く日より前か同じ日になっているか
- 補償が終わる日:州の保険が始まる日より後まで続いているか(待機期間が延びることも考えて、少し余裕を持たせる)
- 持病・妊娠の扱い
- 入院・救急車・処方薬が含まれるか、補償の上限額
- 病院でキャッシュレスで受けられるか、立て替えてあとで請求するか
IRCCは、州の保険がカバーしない処方薬・歯科・救急車などを補う民間の保険(Extended health)や、勤め先の保険があることも紹介しています。これらは待機期間のための保険とは目的が違います。待機期間をカバーするかどうかは、それぞれの契約で確かめます。会社の保険は「民間の医療保険(Extended health)」で扱います。
手順
- 住む州・準州の待機期間を調べる。州の医療保険の対象になるかもあわせて確かめる。
- カナダに着く前に、待機期間の終わりより後まで有効な民間の保険に入る。
- 到着後、住まいが決まったらすぐに州の医療保険に申し込む。
- ヘルスカード(Health card)と保険の開始日を確かめるまで、民間の保険を切らさない。
- ほかの州に引っ越すときは、もとの州の保険がいつまで使えるか、もとの州の窓口に確かめる。
費用
民間の保険料は保険会社・年齢・期間・補償内容で変わり、公的な基準額はありません(2026年10月時点)。州の医療保険の費用は、各州の記事(例:「BC州の医療保険(MSP)」)で扱います。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本の公的医療保険のように、住み始めた日から自動で使えるとは限りません。州によっては、自分で申し込んでも数か月使えない期間があります。
- 待機期間中の医療費は、あとで州の保険から戻らないのが基本です。到着した日から使える保険を、日本を出る前に用意します。
- 持病や妊娠中の人は、民間の保険で対象外になることがあります。契約前に保険会社に確かめ、州の保険の対象かどうかは州の保健省の窓口に問い合わせてください。
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