カウンセリングと費用(Counselling and therapy costs)
カナダでは、精神科医の診察は州の医療保険の対象ですが、心理士やカウンセラーのカウンセリングは、BC とアルバータ州では州の保険の対象外です。費用は勤め先の保険、民間の保険、自己負担でまかなうほか、州の保健当局や非営利団体の無料・低料金のサービス、オンタリオ州の無料の心理療法プログラムなどがあります。
誰がカウンセリングをするか
カナダでこころの不調を相談できる専門家には、次のような人がいます。職種によって、州の医療保険で払われるかどうかが変わります。
| 専門家 | 主な役割 |
|---|---|
| ファミリードクター(家庭医) | 最初の相談先。必要に応じて専門家を紹介する |
| 精神科医(Psychiatrist) | こころの病気の診断と治療、薬の処方を行う医師 |
| 心理士(Psychologist) | 心理の専門家(医師ではない) |
| 心理療法士・カウンセラー(Psychotherapist、Counsellor など) | 対話による支援を行う専門家。名前と資格の仕組みは州によって違う |
急ぎの相談先や、州・準州の相談電話は「こころの健康の相談先」にまとめています。
州・準州ごとの違い
州・準州によってちがうから、住んでいる州・準州を確認してね。
2026年10月時点で確かめた州の扱いは次のとおりです。
| 州 | 州の医療保険の扱い | 無料・低料金の主な窓口 |
|---|---|---|
| BC州 | カウンセラーや心理士のサービスは MSP の対象外。こころの健康のサービスは、保健当局(Health authority)を通じて州が予算を出している | 811か211に電話(211はテキストも可)して近くのサービスを聞く。若い人向けの Foundry のセンターやアプリ、子ども・若者向けのクリニック |
| アルバータ州 | 精神科医の診察は対象。臨床心理士のサービスは AHCIP の対象外 | Counselling Alberta(1-833-827-4230)、Alberta Mental Health Line(1-877-303-2642) |
| オンタリオ州 | 病院の外で、医師と規則で定める施術者(検眼医など)以外が行うサービスは OHIP の対象外 | 18歳以上の Ontario Structured Psychotherapy Program(無料)、15歳以上の BounceBack(無料) |
BC州の Help Starts Here のページ(新しいタブで開く)は、地域によって、保健当局や非営利団体が、無料・低料金・所得に応じた料金(Sliding scale)のサービスを用意していることがあると説明しています。電話やビデオ通話などのオンラインの方法もあります。
アルバータ州のページ(新しいタブで開く)は、AHCIP は医師のサービスを対象とし、臨床心理士のサービスは対象外としています。アルバータ州の相談先の番号は「こころの健康の相談先」でも扱います。
オンタリオ州の OHIP の対象のページ(新しいタブで開く)は、病院の外で、医師でも規則で定める施術者でもない医療者が行うサービスを OHIP の対象外としています。OHIP から支払いを受けられるのは、医師と、Health Insurance Act の規則で定める施術者(検眼医、足の専門医〔Podiatrist〕、病院での一部の治療をする歯科医、出産センターでの助産師など)です。また同法の規則(Reg. 552)(新しいタブで開く)の第24条は、医師の診療報酬の表(Schedule of Benefits)に載っている場合を除き、心理検査(Psychological testing)や、学位・資格や課程の修了の要件として受ける心理療法を対象外としています。病院の外で受けるカウンセリングが OHIP の対象になるかは、受ける前に提供する側に確かめます。
オンタリオ州の無料のプログラム
- Ontario Structured Psychotherapy Program:不安やうつのための州のプログラムです。オンタリオ州のページ(新しいタブで開く)によると、18歳以上の人が、認知行動療法(CBT)などを無料で受けられます。医師、ナースプラクティショナー、ほかの医療の専門家からの紹介が要り、地域によっては自分で申し込めます。専門家の評価のあと、コーチがつく自習の教材、グループの療法、個別の療法のどれかにつながります。対面かオンラインです。
- BounceBack:15歳以上の大人と若者向けの、コーチがつく認知行動療法の自習プログラムで、無料です。電話は 1-866-345-0224。
手順
- 命の危険があるときは911、死にたい気持ちがあるときは9-8-8に連絡する(「危機対応の電話(9-8-8)」)。
- 急ぎでなければ、ファミリードクターやウォークインクリニックに相談し、州の無料のプログラムや専門家への紹介について聞く。
- 勤め先の保険や個人の保険に、心理士などのカウンセリングの補償があるかを確かめる(上限額、1回あたりの払われる額、対象の職種)。
- 自分で専門家を探すときは、資格、料金、キャンセルの決まり、オンラインで受けられるかを、予約の前に確かめる。
- 領収書を保管する。保険の請求や、確定申告の医療費の控除に使えることがあります。
費用
州の保険の対象外のカウンセリングは、保険がなければ自己負担です。料金は専門家によって違い、公的な目安の金額はありません(2026年10月時点)。
- 勤め先の福利厚生の保険で、心理士などのサービスが払われることがあります(「会社の福利厚生」「民間の医療保険」)。
- カナダ歳入庁(CRA)の確定申告の医療費の控除では、CRA の一覧(新しいタブで開く)で、心理士はすべての州・準州で認められた専門家に入っています。心理療法士やカウンセラーは、州によって入っているかどうかが違います。
日本とのちがいと注意点だよ!
- カナダでは、医師ではない心理士やカウンセラーのカウンセリングは、確かめた BC とアルバータ州では州の医療保険の対象外です。費用をどうまかなうかを先に確かめると安心です。
- 州や地域の無料・低料金のサービスは、待ち時間があることがあります。急ぐときは、相談電話や医師に状況を伝えます。
- カウンセリングは英語・フランス語が基本です。日本語で受けたいときは、専門家に直接、対応できる言語を尋ねます。
- 心理療法士・カウンセラーの資格の名前や仕組みは州によって違います。保険の請求ができる職種も保険の契約で決まっているため、予約の前に確かめます。
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