ルームシェアとホームステイ(Roommates・Homestay)
カナダでは、部屋を何人かで借りるルームシェアや、持ち主の家に住むホームステイがよく使われます。ただし、持ち主と台所や浴室を共用する住まいはBCでもオンタリオ州でも州の賃貸法の対象外で、同居人どうしの争いも州の賃貸の窓口では扱いません。契約の形とトラブルの相談先を整理しました。
シェアの形は大きく3つ
カナダで部屋を共有して住む形は、契約の相手によって大きく次の3つに分かれます。どれにあたるかで、州の賃貸法が使えるかどうかや、トラブルの相談先が変わります。
| 形 | 契約の相手 | 州の賃貸法 |
|---|---|---|
| 全員が大家と契約するルームシェア | 大家(1枚の契約か、1人ずつの契約) | 多くの場合、対象になる |
| 借り主から部屋を借りるルームシェア | 先に住んでいる借り主 | 大家との関係はない |
| 持ち主の家に住む(ホームステイ・間借り) | 家の持ち主 | 台所や浴室を持ち主と共用すると、BCとオンタリオ州では対象外 |
持ち主と台所・浴室を共用する住まい
ホームステイや間借りのように、家の持ち主と台所や浴室を共用する住まいは、州の賃貸法の対象外になることがあります。
- ブリティッシュコロンビア州(BC):住宅賃貸法(Residential Tenancy Act)は、借りる人が持ち主と浴室か台所を共用する住まいには適用されません(BC州政府のページ(新しいタブで開く))。
- オンタリオ州:大家・借家人委員会(Landlord and Tenant Board、LTB)の案内では、借りる人が大家と台所か浴室を共用しなければならない場合、住宅賃貸法は適用されません(LTBの手引き(新しいタブで開く))。
州の賃貸法の対象外だと、敷金の上限や退去の通知の期限など、法律で決まったルールが使えません。家賃、敷金、退去するときの通知の時期、食事や洗濯の扱いなどを、入居前に書面で取り決めておくことが大切です。
BCでは、こうした住まいの争いは、金額などによって民事解決審判所(Civil Resolution Tribunal、CRT)か裁判所が扱います。BC州政府によると、CRTはC$5,000までの金銭の請求を、少額裁判所(Small Claims Court)はC$5,001からC$35,000までの請求を扱います(2026年10月時点)。
学校の寮
学校の寮も、州の賃貸法の対象外になることがあります。BCの住宅賃貸法は、教育機関が持つか運営し、その学生や職員に提供する住まいには適用されません。オンタリオ州でも、大学・カレッジの寮には家賃のルールの一部が適用されません。寮の規則は学校が決めるので、入寮の契約書をよく読んでおきます。
ルームシェアの契約の形
全員が大家と契約する
BC州政府によると、同居人の全員が大家と賃貸契約を結んでいる場合(1枚の契約でも、1人ずつ別の契約でも)、大家との争いは住宅賃貸局(Residential Tenancy Branch、RTB)で解決を求められます。
借り主から部屋を借りる
同居人が大家ではなく、ほかの借り主とだけ契約している場合、その同居人と大家の間には契約の関係がありません。BCでは、この同居人は大家との争いをRTBに申し立てられません。
同居人どうしの争い
BCのRTBは、同居人どうしの争いを扱いません。こうした争いは、CRTや裁判所で解決を図ります。
同居する前に決めておくこと
カナダ住宅金融公社(Canada Mortgage and Housing Corporation、CMHC)は、同居人と住む前に、次のようなことを決めておくよう勧めています(CMHCのページ(新しいタブで開く))。
- 家事の分担、私物の扱い、鍵、プライバシー
- 家賃と光熱費の払い方、共用の費用の分け方
- 同居人を増やすとき、泊まりに来る客
- 喫煙、食べ物、静かにする時間、飲酒など
あわせて、部屋の損傷、家賃の期日どおりの支払い、光熱費の名義について、法的な責任を誰が負うかも決めておくよう勧めています。CMHCは、契約や光熱費・電話の請求が自分の名前になっている場合、同居人の分を期日どおりに集めて、自分の信用情報(Credit rating)を守るよう注意を促しています。
手順
- 契約の相手が大家か、先に住む借り主か、家の持ち主かを確かめる。
- 持ち主と台所や浴室を共用するかどうかを確かめる(共用ならBCとオンタリオ州では州の賃貸法の対象外)。
- 家賃、敷金、退去の通知の時期、共用の費用の分け方を書面にする。
- 支払いは記録の残る方法で行い、領収書をもらう。
- 入居時に部屋の状態を写真に撮って残す。
ここに注意してね!
- カナダでは、州の賃貸法の対象かどうかで守られる範囲が大きく変わり、持ち主と台所や浴室を共用すると対象外になる州があります。
- 対象外の住まいでは、敷金の上限や返す期限など、州の法律で決まった保護が使えません。取り決めを書面に残しておくことが、自分を守るいちばんの方法になります。
- ルームシェアの広告には、相場より安い家賃で前払いを急がせる詐欺も混じります。「賃貸詐欺に注意」もあわせて読んでください。
- 自分の住まいが州の賃貸法の対象かどうか迷うときは、州の窓口(「州ごとの賃貸法と相談先」)に問い合わせられます。個別の争いは弁護士などに相談してください。
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