賃貸詐欺に注意(Rental scams)
相場より安い物件を広告に出し、内見や契約の前に敷金や家賃を送らせる詐欺がカナダでも報告されています。警察(RCMP)とカナダ詐欺対策センター(CAFC)が示す危険のサインと、被害にあったときの連絡先をまとめました。部屋を探しているすべての人向けです。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
よくある手口
カナダ競争局(Competition Bureau Canada)が、カナダ詐欺対策センター(Canadian Anti-Fraud Centre、CAFC)、カナダ金融消費者庁(FCAC)と共同で出した注意喚起によると、賃貸詐欺はおおむね次の流れで進みます(競争局のページ(新しいタブで開く))。
- 人気の地域で、設備がよく家賃が安い物件の広告を、よく使われる掲示板サイトやSNSに出す。
- 写真は、古い募集広告、売りに出ている家、短期貸しのサイトなどから持ってくる。
- 大家になりすまし、「いま国外にいて会えない」などと言う。
- メールやメッセージを何度かやりとりしたあと、敷金、最初の月の家賃、ときには「割引する」と言って数か月分の家賃を送らせる。
お金を送ったあとで連絡が取れなくなり、物件は存在しないか、相手に貸す権利がなかったことがわかります。部屋が見つからず急いでいる人ほど、狙われやすくなります。
危険のサイン
連邦警察(Royal Canadian Mounted Police、RCMP)のBC州の案内は、次のような場合に注意するよう呼びかけています(RCMPのページ(新しいタブで開く))。
- 似た物件より家賃が安い
- 正式な賃貸契約(Lease、Rental agreement)がないのに、預かり金を求められる
- 国外にいる人へのお金の送金を求められる
- 広告の写真が建物の外観だけか、実物と合わない
- 大家が直接会おうとしない
- 大家が信用調査や照会先(Reference)の確認をしない
自分を守るためにできること
RCMPと競争局の案内をまとめると、次のようになります。
- 現地に行く。 住所に行って、広告の内容が本当かを確かめる。行けない場合も、住所を調べて同じ物件の広告が別に出ていないかを確かめる。
- 写真を調べる。 画像の逆検索(Reverse image search)で、写真がほかのサイトで使われていないかを確かめる。
- 大家に会う。 大家が立ち会う内見を予約し、写真付きの身分証明書を見せてもらう。
- 契約書を読む。 双方が署名する正式な賃貸契約を作り、内容をよく読む。
- 現金で払わない。 記録が残る方法で払い、受領の記録を保管する。
BC州政府も、借り主が払った預かり金の記録(電子送金〔e-Transfer〕の確認画面や、現金・小切手で払ったときの大家の領収書など)を保管するよう呼びかけています(BC州政府のページ(新しいタブで開く))。
州のルールを知っておくと見抜きやすい
州の法律で禁じられているお金を求められたら、それだけで注意が必要です。2026年10月時点の例です。
| 州 | ルールの例 |
|---|---|
| ブリティッシュコロンビア州(BC) | 入居申し込みの受付・審査に手数料を取ってはいけない。敷金は家賃の半月分まで |
| オンタリオ州 | 大家が受け取れる保証金は、最後の月の家賃の前払い(Rent deposit)など法律で認められたものだけ |
| ケベック州 | 最初の1期間(最大1か月)を超える家賃の前払いや、敷金を求めることはできない |
各州の上限や例外は「敷金とペット敷金」、州の窓口は「州ごとの賃貸法と相談先」にまとめています。法律に合わない請求でも、すぐに詐欺と決まるわけではありませんが、払う前に州の窓口に問い合わせると安心です。
手順(被害にあったと気づいたら)
- それ以上お金を送らない。相手とのやりとり、広告の画面、送金の記録を保存する。
- 送金に使った銀行やカード会社に、すぐに連絡する。
- 地元の警察に、できるだけ早く連絡する。CAFCも、被害にあったら地元の警察に早く連絡するよう呼びかけています。
- CAFCに報告する。オンラインの報告システム(reportcyberandfraud.canada.ca)では匿名でも報告できます。電話は1-888-495-8501(フリーダイヤル)で、受付は月〜金曜の10時〜16時45分(東部時間、祝日は休み)です(2026年10月時点、CAFCのページ(新しいタブで開く))。
- 広告が出ていたサイトにも、その広告を報告する。
CAFCは、集めた情報を警察の捜査に役立てています。お金が戻るかどうかはケースによります。法的な手続きについては、警察や弁護士に相談してください。
ここに注意してね!
- カナダでは、掲示板サイトやSNSの広告を見て、大家と直接やりとりして部屋を探す方法もあります。この場合、相手が本当に大家かどうかを自分で確かめる必要があります。
- カナダに着く前に部屋を決めようとすると、現地を見られず、詐欺に気づきにくくなります。到着直後は短期の住まいに泊まり、現地で物件を見てから契約する方法もあります(「短期滞在の住まい」)。
- 「ほかにも希望者がいる」「今日中に送金すれば確保する」と急がされたら、いったん立ち止まって確かめてください。
- お金を払うのは、現地で部屋を見て、大家に会い、契約書を確かめてからにするのが安全です。
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