国籍の選択と二重国籍(国籍選択届・国籍喪失届)
日本とカナダの両方の国籍を持つ人は、日本の国籍法により、重国籍になったのが18歳未満なら20歳までに、18歳以上なら2年以内に、どちらかの国籍を選びます。自分の意思でカナダ国籍を取った人は日本国籍を失い、国籍喪失届を出す義務があります。届出はカナダにある日本の大使館・総領事館でできます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
この記事は、日本の国籍法と、カナダにある日本の公館での届出の仕組みをまとめたものです。自分の国籍がどうなるかの判断は、法務省(法務局)か、管轄の日本の大使館・総領事館に確かめてください。
日本の国籍法は「単一国籍」が原則
在バンクーバー総領事館の「日本国籍の喪失等について」(新しいタブで開く)は、日本の国籍法は単一国籍が原則だと説明しています。カナダは二重国籍を認めていますが、日本の国籍がどうなるかは日本の法律で決まります。
カナダに住む日本人に関係する主なきまりは、次の3つです。
| 場面 | 日本の国籍法のきまり | 届出 |
|---|---|---|
| 日本人の子がカナダで生まれた | 3か月以内に国籍留保をしないと、生まれた時にさかのぼって日本国籍を失う(第12条) | 出生届(国籍留保) |
| 日本とカナダの両方の国籍を持っている | 期限までにどちらかを選ぶ(第14条) | 国籍選択届など |
| 自分の意思でカナダ国籍を取った | 日本国籍を失う(第11条) | 国籍喪失届 |
出生届と国籍留保は「出生届と国籍留保」、大人がカナダ市民権を取るときの考え方は「カナダ市民権の取得と日本国籍」にまとめています。
国籍の選択
カナダで生まれ、国籍留保をして日本とカナダの両方の国籍を持つ子どもなどは、どちらかの国籍を選ぶ必要があります。国籍法(新しいタブで開く)第14条と法務省の国籍の選択のページ(新しいタブで開く)による期限は次のとおりです。
| 重国籍になった時期 | 選ぶ期限 |
|---|---|
| 18歳になるまで | 20歳になるまで |
| 18歳になった後 | 重国籍になったときから2年以内 |
在バンクーバー総領事館によると、選び方は次のとおりです。
日本の国籍を選ぶ場合
- カナダの国籍を離脱する。離脱したら、それを証明する書類を付けて、公館か市区町村役場に「外国国籍喪失届」を出す。離脱の手続きは、カナダ政府に相談する。
- 「日本の国籍を選択し、外国の国籍を放棄する」という「国籍選択届」を、公館か市区町村役場に出す。この場合、カナダの国籍がなくなるかどうかは、カナダの法律で決まる。
カナダの国籍を選ぶ場合
- 日本の国籍を離脱する。戸籍謄本などの書類をそろえて、公館か住所地の法務局に「国籍離脱届」を出す。同館の戸籍・国籍関係Q&Aによると、国籍離脱届は郵送できず、本人が公館に出向いて届け出る。
- カナダの法律で定める方法でカナダの国籍を選び、それを証明する書類を付けて、公館か市区町村役場に「国籍喪失届」を出す。
総領事館は、期限までに選ばなかった場合は法務大臣から選ぶよう催告を受け、場合によっては日本の国籍を失うことがあると案内しています。また、期限を過ぎても選ぶ義務は続くと注意しています。
自分の意思でカナダ国籍を取ったとき
国籍法第11条により、日本人が自分の志望で外国の国籍を取ると、日本の国籍を失います。在バンクーバー総領事館は、帰化、国籍の取得の申請・届出、一度失った外国籍の回復などがこれに当たると説明しています。未成年の子に代わって親などが外国籍の取得手続きをした場合も、自分の志望による取得に当たると考えられているとしています。
日本国籍を失ったときは、本人、配偶者か4親等内の親族が、国籍喪失届を出す義務があります。期限は、失ったことを知った日から1か月以内です。ただし、届け出る人がその日に国外にいるときは3か月以内です。
国籍喪失届のページ(新しいタブで開く)は、次の書類を挙げています(2026年10月時点)。
- 国籍喪失届 2通(総領事館の窓口で入手)
- 最後に発行された日本のパスポート
- カナダ国籍の取得日が書かれたカナダ市民権証書とカードの原本と、それぞれのコピー2通(2012年2月以降に市民権を取った人には、市民権カードは発行されていません)
- 3の和訳文 2通
- カナダのパスポートなどの身分証明書
- 戸籍謄本のコピー(持っていれば)
3か月を過ぎてから配偶者や親族が届け出る場合は、遅れた理由を書いた書類2通も必要です。
在バンクーバー総領事館は、自分の志望で外国籍を取ったことを知りながら、日本のパスポートを使ったり、新しく申請したりすると、処罰の対象になると注意しています。
手順
- 自分の状況(生まれたときから重国籍か、自分でカナダ国籍を取ったか)を整理し、法務局か管轄の公館に確かめます(「州ごとの管轄の公館」)。
- 管轄の公館のページで、届出の用紙、記入例、必要書類を確かめます。
- 和訳文が必要な書類は、自分で和訳文を作ります。
- 公館の窓口に届け出ます。在バンクーバー総領事館では、郵送や本籍地の市区町村役場への郵送もできます。郵送の前に、練習用の届書と書類の写しをメールで送って確認を受けるよう求めています。
費用
国籍の届出の手数料は、届け出る公館に確かめます。郵送で届け出る場合や、用紙を郵送で取り寄せる場合は、カナダの郵便料金がかかります(2026年10月時点)。
日本とのちがいと注意点だよ!
- カナダは二重国籍を認めていますが、日本の国籍法は単一国籍が原則です。カナダ側で手続きが必要なくても、日本側には期限のある届出があります。
- 在バンクーバー総領事館によると、自分の志望で外国籍を取って日本国籍を失った人が、再び日本国籍を取るには、日本に住所を置いたうえで帰化の申請をする必要があります。
- 国籍留保をしなかったために日本国籍を失った子は、未成年のあいだに日本に住所を置けば、法務局への届出で日本国籍を取り直せます(国籍法第17条第1項)。カナダに住んだままではこの届出はできません。
- 国籍選択届で日本の国籍を選んでも、カナダの国籍がなくなるかどうかはカナダの法律によります。
- このサイトでは個人の国籍についての判断はしません。法務省(法務局)か、管轄の日本の大使館・総領事館に相談してください。
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