銀行の口座手数料と無料にする条件(Bank account fees)
カナダの銀行口座には、毎月決まった額を払う口座と、取引ごとに払う口座があります。最低残高を保つと月額手数料がかからない口座や、月C$4以下の低額口座、新しく来た人などが使える無料の口座もあります。使い方に合った口座を選ぶと手数料を抑えられます。
手数料の2つの仕組み
カナダの銀行では、口座を持っているだけで毎月の手数料がかかることがあります。カナダ金融消費者庁(Financial Consumer Agency of Canada、FCAC)の当座預金のページ(新しいタブで開く)は、毎日の支払いに使う当座預金(Chequing account)の手数料を、主に次の2つに分けて説明しています。
| 種類 | 仕組み |
|---|---|
| 月額制(Monthly fee account) | 毎月決まった額を払い、決まった回数・種類の取引ができる。回数を超えた分は1回ごとに払う |
| 取引ごと(Per-transaction、Pay-as-you-go) | 取引のたびに手数料を払う。回数が多いとすぐに高くなる |
月額制の口座に含まれる取引の回数と種類は、口座ごとに違います。
窓口の取引とセルフサービスの取引
FCACによると、金融機関によっては、行員の手を借りる取引(Teller-assisted)に手数料をかけることがあります。
- 窓口の取引:支店での引き出し、口座間の振替、請求書の支払いなど
- セルフサービスの取引:ATMでの引き出しや入金、ネットや電話での振替や支払い、小切手を書くこと、店でのデビットカードの支払い、自動引き落とし(Pre-authorized debit)など
電話でオペレーターの手を借りた取引を窓口の取引として扱う金融機関もあります。ネットや電話のセルフサービスは、ふつう支店での取引より安くなります。
月額手数料がかからなくなる条件
最低残高を保つ
口座によっては、毎月一定の残高を保つと月額手数料がかからなくなります。FCACは、月C$12の手数料が、残高C$2,000を保つことで免除される例を挙げています。この場合、1年でC$144を節約できる計算です。
ただし、残高が1日でも最低額を下回ると、その月の手数料が全額かかることがあります。取引ごとの手数料もかかる場合があります。
ほかの商品と組み合わせる
同じ金融機関で住宅ローンとクレジットカードを持つなど、複数の商品を使うと割引が受けられる場合があります。FCACは、若い人、高齢者、新しく来た人、学生向けの割引があるかを聞くことも挙げています。
低額・無料の口座
FCACの低額・無料の口座のページ(新しいタブで開く)によると、2026年10月時点で次の取り組みがあります。
- 月額C$4以下の口座を、すべてのカナダの人が持てる。
- 低額・無料の口座には、少なくとも月18回のデビット取引が含まれる。
- 金融機関は、これらの口座に最低残高を求めることはできない。
- 次の人は、手数料のかからない口座の対象になる。
- 18歳以下
- 学生
- 保証所得補足給付(GIS)を受けている高齢者
- 登録障害者貯蓄プラン(RDSP)の受益者
- カナダに来た人(来てから1年目)
- 先住民の人、障害者税額控除の対象者、州・準州の一部の生活保護を受けている人も対象になる場合がある。
これは、連邦政府と取り決めを結んだ一部の金融機関が提供しているもので、すべての金融機関にあるわけではありません。
別料金になりやすいサービス
FCACは、次のサービスが別料金になることがあると挙げています。
- 電子送金(Electronic transfers)
- 名前入りの小切手(Personalized cheques)
- 当座貸越(Overdraft protection)
- 貸金庫(Safety deposit boxes)
- マネーオーダー(Money orders)
よく使うサービスが月額の手数料に含まれる口座か、割引で使える口座を選ぶと、余計な費用を抑えられます。ATMの手数料は「Interac e-Transferとデビットカード」でまとめています。
残高不足(NSF)の手数料
小切手や自動引き落としの時点で残高が足りないと、残高不足(Non-sufficient funds、NSF)の手数料がかかることがあります。FCACによると、手数料はC$50になることもあります。
連邦の規制を受ける銀行や信用組合では、個人の預金口座について次のことが決まっています(2026年10月時点)。
- 残高不足の手数料は、1回の支払いにつきC$10まで
- 同じ口座で、2営業日のうちに2回以上とらない
- 不足額がC$10未満のときはとらない
事業用の口座には当てはまりません。小切手の仕組みは「小切手(Cheque)とVoid cheque」で扱います。
手数料が変わるとき
金融機関は、いつでも手数料を変えられます。ただし、連邦の規制を受ける金融機関は、手数料を上げるときや新しい手数料を設けるときは、前もって知らせる必要があります。また、口座にかかるすべての手数料の一覧を渡す必要があります。知らせがなかったときは、金融機関に苦情を申し立てられます。
手順
FCACが勧める口座の選び方を、手順にまとめます。
- 明細を見て、1か月の取引の回数を種類ごとに数える(現金の引き出し、請求書の支払い、デビットカードの支払い、電子送金、自動引き落としなど)。
- ATM、ネット、電話、支店のどれをよく使うかを確かめる。
- 低額・無料の口座が使い方に合うかを先に確かめる。
- 決まった回数の取引ができる月額制と、取引ごとに払う口座のどちらが安いかを比べる。FCACの口座比較ツール(Account Comparison Tool)(新しいタブで開く)も使える。
- 申し込む前に、月額手数料、含まれる取引の回数、回数を超えたときの手数料、当座貸越の手数料と金利、残高による免除、割引の条件を聞く。
費用
手数料の額は、金融機関と口座の種類によって違います。全国で決まった額はありません。2026年10月時点でFCACが示している数字は次のとおりです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 低額口座の月額手数料 | C$4以下 |
| 対象者向けの無料口座 | 月額C$0 |
| 残高不足の手数料(連邦の規制を受ける金融機関、個人口座) | 1回の支払いにつきC$10まで |
ここに注意してね!
- カナダでは、口座を持っているだけで毎月手数料がかかる口座が多くあります。最低残高を保つ、低額・無料の口座を使うなど、手数料を避ける方法を確かめておきます。
- 残高が最低額を1日でも下回ると、その月の手数料が全額かかることがあります。
- 金融機関は、残高が一定額を下回ったときに電子的な通知(アラート)を送ることがあります。手数料を避ける助けになります。
- カナダに来て1年目の人は無料の口座の対象になりますが、提供している金融機関は一部です。口座の開き方は「銀行口座の開き方」で扱います。
- 手数料や条件は変わることがあります。具体的な額は、口座を開く金融機関の手数料一覧が基準になります。
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