近所づきあいと騒音のルール(Noise bylaw)
ひとことで言うと
カナダの騒音のルールは、市の条例(Bylaw)で決まります。バンクーバー市とトロント市では、工事や電動工具を使ってよい時間が決まっていて、日曜・祝日は工事ができません。近所の音で困ったときは、まず相手と話し、解決しなければ市の311に相談します。
騒音のルールは市が決める
カナダでは、生活の音についての細かいルールを、市が条例(Bylaw)で決めています。同じ州の中でも、市が違えば時間や基準が違います。ここでは、バンクーバー市とトロント市の例を紹介します。ほかの市に住む人は、市のサイトで「noise bylaw」を探すと、その市のルールが見つかります。
どちらの市も、時間に関係なく、近所の迷惑になる音を出すことを認めていません。
- バンクーバー市の騒音条例のページ(新しいタブで開く)では、ラジオ、テレビ、楽器、拡声の機器、声の音が、不当な迷惑(unreasonable disturbance)になってはならないとしています。ペットの鳴き声も同じで、動物の管理の条例で扱います。
- トロント市の騒音のページ(新しいタブで開く)では、ペットが続けて頻繁に鳴く音は、時間に関係なく認めていません。10分以上続けて聞こえる音や、1時間のうちに合わせて10分聞こえる音は「不当で続く騒音」として扱います。
州・準州ごとの違い
ビバまる
州・準州によってちがうから、住んでいる州・準州を確認してね。
工事の音を出してよい時間・出せない時間の例です(2026年10月時点)。
| 区分 | バンクーバー市(私有地での工事) | トロント市(工事の音が出せない時間) |
|---|---|---|
| 月〜金 | 7:30〜20:00は可 | 19:00〜翌7:00 |
| 土曜 | 10:00〜20:00は可 | 0:01〜9:00と19:00〜24:00 |
| 日曜・祝日 | 工事の音は不可 | 終日 |
このほかにも、それぞれの市で決まりがあります。
- バンクーバー市:市の道路での工事は、月〜土曜の7:00〜20:00、日曜・祝日は10:00〜20:00です。この時間の外で工事をするには、例外の許可(Noise bylaw exception permit)が必要です。住宅から50m以内でリーフブロワー(落ち葉を吹き飛ばす機械)を使えるのは、平日8:00〜18:00、土曜9:00〜17:00です。ウエストエンド地区では、リーフブロワーの使用が禁止されています。
- トロント市:芝刈り機などの電動の機械(Power devices)は、月〜金は19:00〜翌8:00、土日・祝日は19:00〜翌9:00に使えません。音楽などの増幅した音は、室内の居住スペースで、23:00〜7:00に42 dB(A)か57 dB(C)を超えてはなりません。
手順
近所の音で困ったときの、おおまかな流れです。
- 音の種類、時間、続いた長さを記録する。
- できれば、相手に直接、落ち着いて伝える。
- 賃貸に住んでいる場合は、大家や管理会社に相談する。賃貸の相談先は「州ごとの賃貸法と相談先」で扱います。
- 解決しなければ、市の窓口に相談する。トロント市は311(オンラインでも受付)、バンクーバー市は Van311 で受け付けます。トロント市では、条例の担当官が苦情の優先度に応じて連絡するとしています。
- 危険を感じるときや、けんかなど身の安全にかかわるときは、警察に連絡する。警察の連絡先の使い分けは「警察の仕組み」で扱います。
費用
トロント市では、違反の切符の罰金は C$500〜C$900 です。裁判で有罪になると、最高 C$100,000 か、違反が続く1日ごとに最高 C$10,000 の罰金になることがあります(2026年10月時点)。バンクーバー市の罰金の額は、市に確かめます。
日本とのちがいと注意点だよ!
この記事をシェアする
次に読むならこれ
生活ボランティアと地域とのつながり(Volunteering)カナダでは、地域の催し、図書館、福祉の団体など、多くの場面でボランティアが活動しています。地域のボランティアセンターを通じて活動先を探せます。一時滞在の人は、無報酬でも移民法上の「仕事」に当たる活動があるため、活動の内容に注意します。生活カナダの主な銀行(Big Five)とネット銀行カナダの大手銀行は、連邦の金融機関監督庁(OSFI)が国内の重要な銀行として6行を指定しています。銀行のほかに信用組合(Credit union)やデジャルダンの金融協同組合、支店のないネット専業の金融機関もあります。選ぶときは、手数料、利用方法、預金保険などを比べます。生活カナダの生活費と家計(Budget)カナダでは、住まいと光熱費が収入の大きな割合を占め、給料からは税金などが引かれます。連邦政府の金融消費者庁(FCAC)は、収入と支出を書き出して予算を立て、3〜6か月分の生活費を緊急資金として備えることを勧めています。カナダで暮らし始める人向けの家計の考え方です。
関連する記事
住まい州ごとの賃貸法と相談先(Residential tenancy laws)カナダの住宅賃貸のルールは州・準州ごとの法律で決まり、トラブルは裁判所より先に州の専門機関(BCのRTB、オンタリオ州のLTB、アルバータ州のRTDRS、ケベック州のTALなど)が扱います。部屋を借りる人が、自分の州の法律と相談先を知るための記事です。住まい住まいの種類(Apartment・Basement suite・Condo)カナダの賃貸住宅には、アパート(Apartment)、一戸建てやタウンハウス(House)、家の地下などにある独立した住戸(Basement suite/Second unit)、分譲マンションの1戸を借りるコンド(Condo)、部屋単位で借りる下宿(Rooming house)などがあります。種類ごとの特徴と、契約前に気をつける点をまとめました。生活犬の登録(Dog licence)と市のルールカナダの多くの市では、犬を飼うと市の登録(Dog licence)が必要で、毎年更新します。バンクーバーとカルガリーでは生後3か月以上の犬が対象で、トロントでは犬と猫の両方に登録が必要です。料金は市ごとに違い、トロントとカルガリーでは不妊・去勢手術をしているかで変わります。生活警察の仕組み(Police in Canada:RCMP・州警察・市警察)カナダの警察には、連邦、州、準州、市の警察があります。連邦警察の王立カナダ騎馬警察(RCMP)は、オンタリオ州とケベック州以外の州・準州で地域の警察も担っています。命や財産に危険があるときは911、急がない届け出は地元の警察の非緊急番号やネットの届け出を使います。生活定住支援サービス(Settlement services/newcomer services)移民・難民・市民権省(IRCC)は、永住者などを対象に、仕事探し、英語・フランス語の学習、生活の相談などの無料サービスを、各地の支援団体を通じて提供しています。経済移民の永住者は2026年4月1日から利用できる期間に上限ができました。ケベック州では州の「Accompagnement Québec」が別にあります。生活図書館と無料で使えるサービス(Public library)カナダの公共図書館は市などが運営し、その市に住む人は無料で利用カードを作れます。本の貸し出しのほか、電子書籍、Wi-Fi、パソコン、無料の講座などが使えます。トロントの図書館では、移民支援団体の職員による無料の相談も受けられます。
新しい記事やカナダの豆知識をXで発信しています。@marucanada をフォロー