日本からペットを連れてくる(カナダ食品検査庁、CFIA)
日本から犬や猫をカナダへ連れてくるときは、カナダ食品検査庁(CFIA)の輸入条件を満たす必要があります。CFIA は日本を狂犬病のない国として認めており、日本から来る犬・猫は、狂犬病の予防接種の証明書か、日本に住んでいたことを示す獣医師の証明書などで入国できます。将来日本へ連れて帰るときは、日本の動物検疫所の条件が別にあるため、カナダにいる間からの準備が必要です。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
カナダの輸入条件の考え方
犬や猫をカナダへ連れてくるときの条件は、カナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency、CFIA)が決めています。条件の本体は、動物衛生規則(Health of Animals Regulations)が参照する輸入参照文書(Import Reference Document)(新しいタブで開く)にあります。
条件は、次のような点で変わります。
- どの国から来るか(狂犬病のない国として認められているか)
- 動物の年齢
- ペットとして連れてくるのか、販売・繁殖などの商業目的か
- 飼い主が一緒に移動するか
CFIA の犬の旅行のページ(新しいタブで開く)は、条件を満たし書類をそろえるのは飼い主の責任だとしています。条件を満たさない犬は、国外への退去を命じられたり、罰金などの対象になったりすることがあります。
この記事は、日本からペットの犬・猫を連れてくる場合を扱います。商業目的の輸入や、犬・猫以外の動物は条件が違います。
日本は「狂犬病のない国」
CFIA は、狂犬病のない国として認める国の一覧(新しいタブで開く)に日本を入れています。2026年10月時点の一覧には、日本のほか、オーストラリア、ニュージーランド、英国、アイルランド、アイスランド、スウェーデン、フィンランド、フィジーがあります。CFIA は、この一覧は見直し中で、変わることがあるとしています。
犬の条件
輸入参照文書では、犬について次のように定めています。
- 生後3か月未満の犬:狂犬病の予防接種も、狂犬病のない国から来たことの証明も必要ありません。
- 生後8か月以上で、狂犬病のない国から来る犬:次のどれかに当てはまれば入国できます。
- 獣医師の証明書で、犬が特定でき、その国で出発前の6か月間狂犬病がなかったこと、犬がその6か月間(または生まれてから)その国にいたことが示されている
- 英語かフランス語で書かれた、出発国の獣医師による有効な狂犬病の予防接種の証明書があり、犬が特定でき、現在接種が有効であることが示されている
- 狂犬病の抗体価検査(Rabies Neutralising Antibody Titre Test、RNATT)で 0.5 IU/ml 以上の結果があり、検査が最後の予防接種から30日以上あとに行われている(検査結果の書類に犬が特定できる情報があり、書類を犬と一緒に持ってくる)
- 生後8か月未満のペットの犬:狂犬病のない国から来る場合は、上の8か月以上の犬と同じ証明書などの条件を満たせば入国できます。飼い主が一緒かどうかで細かい条件が分かれています。
ペットの犬は、どの国から来ても、入国後の検疫(係留)の対象にはなりません。
補助犬(盲導犬・聴導犬など)は、使用者本人が一緒にカナダへ来る場合、輸入の制限の対象になりません。
猫の条件
- 生後3か月未満の猫:輸入の制限はありません。
- 生後3か月以上の猫:英語かフランス語の獣医師の証明書が必要です。証明書で猫が特定でき、次のどれかが示されている必要があります。
- 現在、狂犬病の予防接種が有効である
- 狂犬病のない国から来ており、入国の直前6か月間その国で暮らしていた
- 狂犬病の抗体価検査で 0.5 IU/ml 以上の結果があり、最後の予防接種から30日以上あとの検査である
条件を満たさない猫は、検査官が、飼い主の費用で決められた期間内に予防接種を受けさせ、証明書を見せるよう命じることがあります。
日本を出るときの輸出検疫
日本から犬・猫を連れ出すときは、カナダの条件とは別に、日本の動物検疫所の輸出検疫を受けます。農林水産省 動物検疫所の犬、猫を輸出するにはのページ(新しいタブで開く)によると、主な流れは次のとおりです。
- 日本から輸出される犬・猫は、輸出検疫を受けなければなりません。受けなかった場合の罰則も定められています。
- 手続きは、連れて行く人自身の責任と費用負担で行います。
- 輸出検査の申請は、輸出日の14日前までに出します。NACCS(動物検疫関連業務)での申請が勧められており、難しい場合はメールでも出せます。
- 輸出検査は予約制で、予約は申請のときに受け付けます。電話での予約はできません。
- 検査は出発の10日以内、かつ渡航先の条件で決められた期間内に受けます。出発する空港以外の動物検疫所で前もって受けることもできます。
- 検査には30分から1時間ほどかかり、終わると英文の輸出検疫証明書が交付されます。
- 将来日本へ戻る可能性があれば、出国前から日本への再入国の条件(マイクロチップ、狂犬病の予防注射、抗体価検査)を満たす準備を始めるよう案内されています。
費用
カナダ国境サービス庁(Canada Border Services Agency、CBSA)の検査手数料のページ(新しいタブで開く)では、2026年10月時点で、犬・猫・フェレットの輸入検査の手数料は次のとおりです。米国以外から来る場合が対象で、日本から連れてくる場合も当てはまります。
| 場合 | 1匹目 | 2匹目から1匹ごと |
|---|---|---|
| 輸入の検査 | C$36.95 | C$6.16 |
| 検査官が予防接種を命じた場合 | C$67.75 | C$36.95 |
- 予防接種の命令が出た場合の手数料は、米国から来る動物にも同じくかかります。
- 手数料には GST/HST などの税金がかかることがあります。手数料と税金は、旅行者の免税枠の対象になりません。
- 手数料は毎年3月31日に改定されます。
手順
- 動物の年齢と、ペットとしての移動かを確かめる。
- 日本の動物検疫所に輸出検査を申請・予約する(輸出日の14日前まで)。
- 日本の動物病院で、CFIA の条件に合う証明書(英語かフランス語)を用意する。予防接種の証明書を使うときは、有効期間内かを確かめる。
- 航空会社に、ペットの輸送の条件と必要な書類を確かめる。CFIA は、航空会社に追加の条件があることがあるとしています。
- 書類は印刷したものと、電子データの両方を持っておく。
- カナダ到着時に、ペットを連れていることを申告し、書類を見せる。
- 将来日本へ連れて帰る可能性があれば、早めに日本の動物検疫所の条件を調べる(次の節)。
将来日本へ連れて帰るとき
日本の農林水産省動物検疫所(新しいタブで開く)は、狂犬病の発生がない「指定地域」として、アイスランド、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ、グアムを挙げています。カナダは指定地域に入っていません。
指定地域以外から犬・猫を日本へ入れる手続き(新しいタブで開く)では、主に次の準備が求められます。
- 1回目の狂犬病の予防注射の前に、マイクロチップを埋め込む
- 狂犬病の予防注射を2回以上受ける(1回目は生後91日以降、2回目は1回目から30日以上あける)
- 抗体価検査で 0.5 IU/ml 以上(有効期間は採血日から2年間)
- 採血日から日本到着まで180日間以上待つ
- 到着の40日前までに、到着する空港・港の動物検疫所に届け出る
条件を満たしていない場合、日本の動物検疫所での係留は最長180日間になることがあります。動物検疫所のQ&A(新しいタブで開く)によると、検疫所が行う検査そのものの費用はかかりませんが、係留中の飼養管理費や係留施設までの輸送費などは輸入者の負担です。また出国前の CFIA の証明書の裏書きには手数料がかかり、CFIA の手数料告示(新しいタブで開く)では、ほかの項目に挙がっていない動物の輸出の証明は証明書1通ごとに C$24.64、輸出のための検査は C$36.95 です(2026年10月時点)。実際の額は予約のあとに CFIA が示します。カナダで暮らす間に予防注射や検査を進めておくと、帰国の準備がしやすくなります。詳しくは「ペットを日本に連れて帰る」で扱います。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本からカナダへ来るときの条件は上に書いたとおりで、CFIA は日本を狂犬病のない国の一覧に入れています。一方、カナダから日本へ入れるときは、カナダが日本の指定地域ではないため、マイクロチップ、2回以上の予防注射、抗体価検査、180日間以上の待機が必要です。行きと帰りで条件が大きく違います。
- カナダ側の証明書は英語かフランス語で書かれている必要があります。日本語だけの証明書は使えません。
- 犬の登録(Dog licence)は市ごとの制度です。住む市のルールは「犬の登録と市のルール」で扱います。
- 条件は変わることがあります。出発の前に CFIA と航空会社の最新の案内を確かめ、判断に迷うときは CFIA に問い合わせます。
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