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冬の暖房費を抑える(Reducing home heating costs)

ひとことで言うと

カナダの家では、使うエネルギーの多くが暖房に使われます。サーモスタットの設定を夜や留守のときに下げる、すき間風を防ぐ、炉のフィルターを手入れする、といった方法で暖房費を抑えられます。電気代を年間で均等に払う制度がある電力会社もあります。

目次
  1. 暖房は家のエネルギーの大部分
  2. サーモスタットの設定を下げる
  3. すき間風を防ぐ
  4. 炉とダクトの手入れ
  5. 電気代を均等に払う制度
  6. 部屋を借りる前に確かめること
  7. 日本との違い・注意点

暖房は家のエネルギーの大部分

天然資源省(Natural Resources Canada、NRCan)のガス暖房の手引き(新しいタブで開く)によると、平均的な家で使うエネルギーのおよそ60%は暖房に使われます。冬の長いカナダでは、暖房の使い方で光熱費が大きく変わります。

暖房の種類(温風式、温水式、ベースボードヒーター、ヒートポンプ)は暖房の種類の記事で扱います。ここでは、借りている部屋でもできる工夫を中心にまとめます。

サーモスタットの設定を下げる

NRCanの手引きは、いちばん簡単な節約の方法として、サーモスタットの温度を下げることを挙げています。

  • 夜に温度を1°C下げるごとに、年間の暖房費がおよそ2%節約できるとしています。
  • 例として、寝ているときや留守のときは17°C、家にいて起きているときは20°Cにする設定を挙げています。
  • プログラムできるサーモスタット(programmable thermostat)は、時間ごとの温度をあらかじめ設定できます。寝る1時間前に温度を下げ、起きる前に上げる、といった使い方ができます。

ただし、ヒートポンプだけで暖房する家では、設定温度を大きく下げる使い方はすすめられていません。ヒートポンプは温度の変化にゆっくり反応するためです。くわしくは暖房の種類の記事で扱います。

部屋ごとにベースボードヒーターのサーモスタットがある家では、NRCanの省エネのページ(新しいタブで開く)は、部屋ごとに温度を設定し、冬は低めにすると節約になるとしています。使っていない部屋の温度を下げるのも一つの方法です。

すき間風を防ぐ

NRCanは、窓やドアの枠、モールディング、幅木(baseboard)の周りのすき間をふさぐと、冬に暖かい空気が逃げにくくなるとしています。古い外のドアには、すき間をふさぐテープ(weatherstripping)を付ける方法も挙げています。

手引きによると、すき間風を防ぎ断熱をすると、次のような利点があります。

  • 暖房費が下がる
  • すき間風が減り、壁などの表面も温かくなって過ごしやすくなる
  • 1年を通じて湿度が整う

冬に家の中の空気が乾くのは、外の冷たい空気が多く入り込むことが原因だと手引きは説明しています。ただし、家を極端に密閉すると、湿気がこもって空気が悪くなることがあるとも注意しています。換気を止めないようにします。

借りている部屋では、すき間をふさぐ工事や窓の交換は家主の判断になります。すき間風が気になるときは、家主や管理会社に相談します。

炉とダクトの手入れ

温風式(forced air)の家では、炉のフィルターの手入れも大事です。

  • NRCanの省エネのページは、フィルターを3か月ごと、または汚れたときに交換するか掃除するよう案内しています。
  • ガス暖房の手引きによると、多くのガス会社は、年1回の炉の点検・掃除・調整をするサービスを提供しています(多くは契約業者が行います)。自分で手入れをしていても、専門の業者かガス会社の点検を受けるようすすめています。
  • 暖房の吹き出し口(register)や、空気を戻す口(cold air return)を家具などでふさがないようにします。

手引きは、炉の近くのダクトや炉のカバーを開けて空気の流れを良くしようとするのは危険だと注意しています。燃えたガスが家の中に回り、一酸化炭素(CO)中毒につながることがあるためです。設備の調整は家主や専門の業者に任せます。

電気代を均等に払う制度

電力会社によっては、1年間の電気代を見積もって毎月同じ額に分けて払う制度があります。冬に電気代が大きく上がる家では、毎月の支払いを平らにできます。

たとえばハイドロ・ケベック(Hydro-Québec)の均等払いの制度(Equalized Payments Plan)(新しいタブで開く)は、年間の電気代を見積もって12回の均等な月払いにします。見積もりには、過去の使用量、地域の気温、使い方が使われます。年1回の見直しで差額を調整します。申し込むには、前回の請求を全額払って残高をゼロにしておく必要があります。

この制度は、使った分の電気代を減らすものではありません。見直しのときに差額を払うことがあります。ほかの電力会社の同じような制度は、それぞれの会社に確かめます。電気の契約は電気の契約の記事で扱います。

部屋を借りる前に確かめること

  1. 暖房費が家賃に含まれるか。含まれない場合、ガスと電気のどちらで払うか
  2. 暖房の種類と、部屋ごとに温度を調整できるか
  3. 窓やドアにすき間がないか、古い1枚ガラスの窓ではないか
  4. 前の年の冬の光熱費がどのくらいだったか(家主に聞けることがある)

冬の住まい探しの注意点は冬の住まいの記事、省エネの補助制度は省エネの補助制度の記事で扱います。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • カナダでは家全体を暖める集中暖房が多く、日本のように「いる部屋だけ暖める」使い方とは考え方が違います。家全体の設定温度を少し下げるのが節約の基本になります。
  • 冬の電気代やガス代は、夏の何倍にもなることがあります。予算を立てるときは冬の光熱費を多めに見ておきます。
  • 停電に備えて、暖房が止まったときの過ごし方も考えておきます。停電への備えの記事で扱います。
  • NRCanの手引きは何年か前にまとめられたもので、数字は目安です。家の設備によって当てはまらないことがあります。

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