体感温度(Wind chill)の見方
カナダの冬の天気予報には、気温とは別に「体感温度(Wind chill)」が出ます。風で体の熱が奪われる度合いを、気温のような数字で表したものです。予報に出る条件、数字ごとの危険の目安、凍傷になるまでの時間、外出の判断のしかたをまとめます。
体感温度とは
風が吹くと、同じ気温でも寒く感じます。風が肌の近くの暖かい空気を運び去り、体から熱が早く奪われるためです。この「風による寒さ」を、気温と風速から計算して数字にしたものが体感温度(Wind chill)です。
環境・気候変動省(Environment and Climate Change Canada、ECCC)は、体感温度を「感じる温度(feels like temperature)」として示しています。温度計では測れず、肌で感じるものだと説明しています。
天気予報やアプリでは、たとえば「気温 −15°C、体感温度 −27」のように並んで出ます。服装や外出の判断には、気温よりも体感温度を見るほうが役に立ちます。
予報に出る条件
ECCCは、気温が0°C以下で、風速が時速5km以上のとき、現在の気象と予報に体感温度を入れます。風がほとんどない日や、気温が0°Cを超える日には出ません。
ECCCの無料アプリ「WeatherCAN」やECCCの天気予報サイトでは、地域ごとの体感温度と気象警報を確かめられます。保健省(Health Canada)も、住んでいる地域の気象警報に注意するよう勧めています。強い寒さの警報については「気象警報の見方」にまとめています。
数字ごとの危険の目安
ECCCは体感温度を次の6段階に分けています。
| 体感温度 | 危険の度合い | ECCCの説明 |
|---|---|---|
| 0〜−9 | 低い | 少し不快に感じる |
| −10〜−27 | 中程度 | 長い時間さらされると、低体温症や凍傷の危険がある |
| −28〜−39 | 高い | 出ている肌が10〜30分で凍ることがある |
| −40〜−47 | 非常に高い | 出ている肌が5〜10分で凍ることがある |
| −48〜−54 | 深刻 | 出ている肌が2〜5分で凍ることがある |
| −55以下 | 極めて危険 | 出ている肌が2分未満で凍ることがある |
ECCCは、時速50kmを超える風が続くときは、表の時間より早く凍傷になることがあると注意しています。
保健省は、体感温度が−27を下回ると、凍傷や皮膚の傷み(Windburn)などの危険が高まると説明しています。表の「中程度」と「高い」の境目にあたります。
外出の判断に使う
体感温度の数字は、次のように使えます。
- 服装を決める。 −10を下回る日は、帽子・手袋・マフラーで肌を出さない服装にします。−28を下回る日は、顔もおおい、出ている肌をなくします。服装の考え方は「冬の服装」にまとめています。
- 外にいる時間を考える。 表の「肌が凍るまでの時間」を目安に、バス停で待つ時間や歩く距離を見積もります。
- ぬれないようにする。 保健省によると、ぬれていると体の熱がより早く逃げます。汗や雪でぬれたら、早めに乾いた服に着替えます。
- 屋外で働く・遊ぶときは休憩をとる。 カナダ労働安全衛生センター(CCOHS)は、体感温度が−7以下の屋外の作業では、近くの暖かい場所で決まった間隔で体を温める休み方を紹介しています。
保健省は、1歳未満の乳児、65歳以上の人、屋外で働く人、冬のスポーツをする人、住まいの断熱が不十分な人、糖尿病や血管の病気がある人などは、特に危険が高いとしています。
凍傷と低体温症の症状と手当ては「凍傷と低体温症」にあります。
ここに注意してね!
- カナダの天気予報では、気温と体感温度が並んで出ます。体感温度は気温と同じ目盛りの「感じる温度」なので、気温と取り違えないようにします。
- 気温がそれほど低くなくても、風が強いと体感温度は大きく下がります。気温だけを見て服装を決めると、思ったより寒く感じることがあります。
- 体感温度が低い日は、短い外出でも肌を出さないことが大切です。顔や耳、指先は特に凍りやすい部分です。
- 凍傷や低体温症で命に関わるときは911に電話します。
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