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ビザ・移住 / 就労許可(Work permit)

企業内転勤(ICT、Intra-company transferee)と駐在員

駐在
ひとことで言うと

多国籍企業の海外の会社から、カナダの親会社・子会社・支店・関連会社へ一時的に転勤する人は、企業内転勤(ICT)として、LMIAなしで雇用主指定の就労許可を受けられることがあります。過去3年のうち1年以上、フルタイムで同じような職に就いていたことなどが条件です。

目次
  1. 企業内転勤(ICT)とは
  2. 共通の条件
  3. 区分と期間
  4. 日本の人とCPTPP
  5. 手順
  6. 費用
  7. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

企業内転勤(ICT)とは

企業内転勤(Intra-company transferee、ICT)は、多国籍企業(Multinational corporation、MNC)の海外の会社で働く人が、カナダのグループ会社に一時的に転勤するときの就労許可の区分です。労働市場影響調査(LMIA)が免除される国際移動プログラム(IMP)の一つで、許可は雇用主指定の就労許可になります(「LMIAが不要な就労許可」「オープンと雇用主指定の違い」)。

移民・難民・市民権省(IRCC)の職員向けのICTの手引き(新しいタブで開く)では、この区分は、会社の一般の従業員をカナダに移すためのものではなく、限られた期間、特定の事業上の必要を満たすために、経営者・管理職・高度に専門的な社員の移動を支えるものと説明されています。

ICTには、次の2つの根拠があります。

根拠対象
自由貿易協定(規則R204(a))CPTPP、CUSMA、CETAなど、企業内転勤の定めがある協定の対象国の人
カナダの利益(規則R205(a))国籍を問わず、転勤がカナダに大きな経済的・社会的・文化的な利益をもたらす人

共通の条件

R205(a)のICTでは、主に次の条件があります。

  • カナダ国外の多国籍企業の会社に、経営者・管理職・専門知識を持つ職で今雇われている
  • その海外の会社がカナダで事業をしている(または新しい会社をカナダに作る)
  • 初めて申請する日から前の3年のうち、同じような職で1年以上、継続してフルタイムで働いた。パートタイムを足して1年分にすることはできません
  • 同じ立場で一時的に転勤し、カナダでの勤務が終わったら戻れる職が海外の会社に残っている
  • 転勤先のカナダの会社が、今の雇用主の親会社・子会社・支店・関連会社で、実際に事業をしている
  • 一時滞在の要件をすべて満たす

取引先・顧客の関係、契約・ライセンス・フランチャイズの関係は、条件に当たる会社の関係(qualifying relationship)になりません。また、会社が実際に事業をしている物理的な事業所が必要で、住宅や郵便の宛先だけの事業は対象外です。

区分と期間

R205(a)のICTには3つの区分があります。

区分(コード)主な対象許可の期間
経営者・管理職(C62)職業分類のTEER 0(経営者)・TEER 1(管理職)最初は最長3年、2年ずつ延長でき、合計7年まで
専門知識を持つ社員(C63)会社独自の高度な知識と、高度な専門性の両方を持つ人最初は最長3年、2年ずつ延長でき、合計5年まで
カナダに新しい拠点を作る(C61)経営者・管理職・専門知識を持つ社員最長1年。原則として延長なし

ICTとして滞在できる期間は、自由貿易協定の区分とR205(a)の区分を切り替えた場合も含めて、合計7年までと厳しく決められています。新しい拠点を作るC61の人は、1年のうちに会社が事業を始め、延長のときはC62かC63に移ることが想定されています。

専門知識を持つ社員の賃金

専門知識を持つ社員(C63)は、勤務地の地域の、その職業の一般的な賃金(prevailing wage)以上が必要です。住宅や交通などの現物の手当は賃金に含めません。カナダの会社から払われる必要はなく、カナダドルでなくてもかまいませんが、カナダの一般的な賃金の水準に合っている必要があります。

日本の人とCPTPP

日本は、包括的・先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)の加盟国です。IRCCのCPTPPの企業内転勤の手引き(新しいタブで開く)によると、日本国籍の人は次の区分の対象です。

CPTPPの区分(コード)期間
経営者・上級管理職、管理職(T51)最初は最長3年、延長は最長2年ずつ、合計7年まで
専門家(T55)最初は最長3年、延長は最長2年ずつ、合計5年まで

CPTPPでも、転勤させる会社に前の3年のうち1年以上、継続してフルタイムで雇われていたことが必要です。管理職の研修生(T54)はチリの人だけが対象です。

配偶者

CPTPPでは、日本国籍の企業内転勤者の配偶者・事実婚のパートナーは、オープンワークパーミット(T53)の対象になります。配偶者の就労許可は「配偶者のオープンワークパーミット」でも扱います。

手順

  1. 会社が、転勤者の職と経歴がどのICTの区分(CPTPPか、R205(a)か)に当たるかを確かめる。
  2. カナダの会社(雇用主)が雇用主の手数料を払い、雇用主ポータル(Employer Portal)で雇用のオファーを登録する。オファーには、必要な技能と経験、カナダと海外の会社の関係などを書きます。
  3. 雇用主が、受け取ったオファーの番号を転勤者に渡す。
  4. 転勤者が、会社の関係の証明、今の職と雇用期間の証明、会社の紹介状、カナダでの仕事の内容などを付けて就労許可を申請する。
  5. 許可されると、入国時に就労許可を受け取る(または郵送で受け取る)。

費用

2026年10月時点のIRCCの料金表(新しいタブで開く)による額です。

項目金額払う人
就労許可の申請料C$155転勤者
雇用主の手数料(Employer compliance fee)C$230雇用主(就労許可が却下されたら返金)
バイオメトリクス(必要な場合)C$85転勤者

ここに注意してね!

  • ICTの許可は雇用主指定です。許可証に書かれた職でだけ働けます。専門知識を持つ社員の区分で来た人が、カナダで経営者や管理職の仕事をすると、本人と雇用主の両方が条件違反になるおそれがあります。
  • 仕事が遠隔でできる場合は、カナダにいる必要がある理由を説明する必要があります。時差は理由として認められません。
  • 「マネージャー」という肩書きだけでは、管理職の区分には当たりません。部下が専門職でない現場の監督者は、原則として管理職として扱われません。
  • 掲載したのはIRCCの職員向けの手引きの内容で、変わることがあります。会社の人事・法務の担当者、IRCC、登録移民コンサルタント(RCIC)、弁護士と確かめながら進めます。

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