日本人のためのカナダ情報
仕事・税金 / 仕事

仕事探しの詐欺に注意(Job and employment scams)

ひとことで言うと

カナダでは、求人や在宅の仕事を装ってお金や個人情報をだまし取る詐欺があります。前払いの手数料を求める、偽の小切手を送って一部を送り返させる、口座でお金を受け取って送金させる、といった手口です。仕事のためにお金を払う必要はなく、怪しいときはカナダ詐欺対策センター(CAFC)に報告します。

目次
  1. 仕事探しの詐欺とは
  2. よくある手口
  3. 怪しいサイン
  4. 外国人労働者として雇われるとき
  5. 手順
  6. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

仕事探しの詐欺とは

仕事を探している人をねらって、求人や副業の話を持ちかけ、お金や個人情報をだまし取る詐欺です。カナダ詐欺対策センター(Canadian Anti-Fraud Centre、CAFC)の仕事の詐欺のページ(新しいタブで開く)は、いくつもの手口を挙げています。カナダに来たばかりで仕事を急いで探している人や、ネットに履歴書を載せている人も、連絡を受けることがあります。

よくある手口

CAFCが挙げている主な手口です。

偽の小切手を使う手口

  • 偽の小切手(Counterfeit cheque):ネットに履歴書を載せた人に、テキストやメールで仕事を持ちかけます。小切手を送り、それを入金して一部を送り返すよう指示します。小切手はあとで偽物と分かります。
  • 覆面調査員(Mystery shopper):小切手を送って入金させ、一部を指定の口座に送らせたり、ギフトカードを買わせたりします。
  • 車のラッピング広告(Car wrapping):車に会社の広告を貼れば週に報酬を払うと持ちかけ、偽の小切手を入金させ、広告の作成費などの名目でお金を引き出させます。

口座を使わせる手口

  • 支払い代行(Financial agent):「支払い処理の担当者」として雇ったことにし、Interac e-Transfer でお金を受け取らせ、ビットコインなどで送らせます。CAFCは、こうして本人が知らないうちに「マネーミュール(money mule、犯罪のお金を動かす役)」にされると説明しています。

前払いや手数料を求める手口

  • 暗号資産を使う仕事(Crypto job fraud):カナダの実在の会社の名前を使い、商品やアプリの評価を上げる在宅の仕事を持ちかけます。ソフトのインストールや、報酬を増やすための支払いを求めます。暗号資産の口座に残高は見えても、引き出せません。
  • アンケート・ネット通販の仕事(Web surveys/E-commerce):偽の報酬を見せて信用させ、「アカウントのアップグレード」や報酬の「ロック解除」のために入金を求めます。

怪しいサイン

CAFCは、次のような点を注意のサインとしています。

  • 会社の正式なドメインではなく、無料のメールアドレスを使っている
  • 応募していないのに、仕事の話が届く
  • 前払いの入金、「アップグレード料」「ロック解除の支払い」を求められる
  • 残高は見えるのに引き出せない
  • ほかの人を勧誘するよう求められる
  • 自分の口座でお金を受け取り、別の人に送るよう求められる
  • 仕事の量に比べて、報酬が高すぎる

移民・難民・市民権省(IRCC)のオンライン・電話の詐欺のページ(新しいタブで開く)も、応募する仕事の給料が高すぎて現実的でないときは注意するよう呼びかけています。

外国人労働者として雇われるとき

カナダ政府の外国人労働者の権利のページ(新しいタブで開く)は、雇用主は、仕事を得るためや続けるためにお金を払わせたり、雇用主が払った紹介料(recruitment fees)を働く人に払わせたりできないとしています。働く人が払うのは、就労許可、健康診断、生体認証(必要な場合)の費用だけです。

同じページは、ビザや許可の申請書と説明はすべて無料でオンラインで手に入ること、移民の手続きの助言で料金を取れるのは、登録移民コンサルタント(RCIC。移民・市民権コンサルタント協会(CICC)の会員)、州の弁護士会の会員、ケベック州の公証人会の会員などに限られることも説明しています。

外国人労働者の権利については「外国人労働者の権利と相談先」、ビザに関わる詐欺は「ビザ詐欺とIRCCを名乗る詐欺に注意」で扱います。

手順

怪しい求人に出会ったとき、被害にあったかもしれないときの流れです。

  1. 会社の公式サイトと電話番号を自分で調べ、そこから連絡して本当の求人かを確かめる。メールや求人に書かれた連絡先だけを使わない。
  2. 仕事のために入金や手数料を払わない。知らないソフトをダウンロードしない。
  3. 送られてきた小切手を入金して、そのお金を送り返したりしない。自分の口座で他人のお金を受け取って送らない。
  4. 確かめられない相手に、社会保険番号(SIN)、口座の情報、身分証の写しなどを渡さない。
  5. 被害にあった、またはあったかもしれないときは、地元の警察と、CAFC(1-888-495-8501)またはオンラインの通報窓口(Report Cybercrime and Fraud)に報告する。
  6. 外国人労働者として雇用主から不当な扱いを受けたときは、Service Canada の窓口(1-866-602-9448、匿名で通報可)に相談できます(2026年10月時点)。

ここに注意してね!

  • CAFCが挙げる手口には、小切手、Interac e-Transfer、ギフトカード、暗号資産を使うものが多くあります。
  • 送られてきた小切手は、あとで偽物と分かることがあります。入金して一部を送り返すよう頼まれたら、詐欺を疑います。
  • 自分の口座を他人のお金の受け渡しに使うと、知らないうちに犯罪に関わることになります。
  • 仕事のためにお金を払う必要はありません。外国人労働者の場合、雇用主に紹介料を払わせることは認められていません。
  • 被害にあったときの対応は、警察やCAFCに相談します。

この記事をシェアする

次に読むならこれ

関連する記事

仕事・税金カナダでの仕事の探し方(Job Bank・求人サイト)カナダ政府の求人サイト Job Bank は無料で使え、求人検索、メール通知、履歴書作成の機能があります。働くには社会保険番号(SIN)が必要で、免許が必要な職業かどうかの確認も大切です。仕事を口実にお金を求める詐欺にも注意が必要です。仕事・税金外国人労働者の権利と相談先就労許可で働く外国人にも、カナダ人や永住者と同じ職場の権利があります。雇用主はパスポートや就労許可を取り上げたり、採用の費用を払わせたりできません。困ったときは Service Canada の相談窓口(1-866-602-9448)や州・準州の窓口に相談できます。ビザ・移住ビザ詐欺とIRCCを名乗る詐欺に注意IRCC(移民・難民・市民権省)の職員を名乗り、電話で手数料の支払いを迫ったり、強制送還を口にしたりするのは詐欺の典型です。IRCCは電話で支払いを求めず、ギフトカードや個人の口座への振り込みも求めません。「必ずビザが取れる」という勧誘にも注意が必要です。生活よくある詐欺の手口(Common scams and fraud in Canada)カナダでは、IRCCやCRAを名乗る脅しの電話、偽の賃貸広告、仕事の勧誘を装った詐欺、ネット取引の詐欺、恋愛から始まる暗号資産の投資詐欺などが報告されています。カナダ詐欺対策センター(CAFC)は、急がせる連絡は疑う、自分で調べた番号で確かめる、前払いや暗号資産での支払いを求められたら止まる、を基本としています。生活金融詐欺・なりすまし電話に注意(Bank investigator scam・Impersonation)銀行や警察、カナダ詐欺対策センター(CAFC)を名乗り「口座が不正に使われた」と電話してくる詐欺が報告されています。認証コードを教えさせたり、「安全な口座」に送金させたり、カードを受け取りに来たりします。電話はいったん切り、カードの裏の番号で自分から銀行にかけ直すのが基本です。仕事・税金日本の資格・学歴の認定(Foreign credential recognition)日本で取った学位や資格をカナダで使うには、職業によって手続きが違います。免許が必要な職業(Regulated occupation)は、働く州・準州の規制団体が認定を決めます。それ以外の職業では、ふつう雇用主が判断します。移民の申請に使う学歴認定(ECA)は、仕事や免許を保証するものではありません。