日本人のためのカナダ情報
仕事・税金 / 仕事

日系企業と日本語を使う仕事(Japanese companies in Canada)

ひとことで言うと

カナダには日系企業の拠点が939あり(2025年10月時点)、在留邦人は約7.5万人です。日系企業や日本語を使う仕事でも、適用されるのはカナダの州・準州の労働の法律で、就労許可の条件も同じです。日本の本社から送られる駐在員と、現地で採用される人では、手続きや社会保険の扱いが違います。

目次
  1. カナダの日系企業と日本人の数
  2. 働き方の種類
  3. 日系企業でもカナダの法律が適用される
  4. ケベック州で日本語を条件にするとき
  5. 手順
  6. 日本との違い・注意点

カナダの日系企業と日本人の数

日本の政府機関の統計では、カナダにいる日本人と日系企業の数は次のとおりです。

項目数時点
日系企業の拠点数939拠点2025年10月
在留邦人(カナダに住む日本国籍の人)7万5,316人2025年10月1日

日系企業の拠点数は、日本貿易振興機構(JETRO)のカナダの基本統計のページ(新しいタブで開く)が、外務省の「海外進出日系企業拠点数調査」をもとに載せています。在留邦人の数は、外務省のカナダ基礎データ(新しいタブで開く)によります。

外務省によると、日本はカナダに主に自動車や機械などを輸出し、カナダから原材料や農産品などを輸入しています。日本からカナダへの直接投資残高は4兆4,365億円です(2025年、日本銀行統計)。

働き方の種類

日系企業や日本語を使う仕事で働く人は、大きく分けて次のような立場があります。

立場主な特徴関連する記事
駐在員日本の会社に雇われたまま、カナダの拠点に送られて働く「企業内転勤と駐在員」
現地採用カナダの会社(日系企業の現地法人を含む)に直接雇われる「カナダでの仕事の探し方」
ワーキングホリデーオープンな就労許可で、いろいろな雇用主のもとで働く「ワーホリでよくある仕事」

日本語を使う仕事は、日系企業だけでなく、日本の顧客や観光客を相手にする会社、日本食の飲食店、翻訳・通訳などにもあります。この記事では特定の会社をすすめません。

日系企業でもカナダの法律が適用される

カナダで働く人には、日系企業かどうかにかかわらず、カナダの労働の法律が適用されます。ほとんどの職場では、働いている州・準州の雇用基準(最低賃金、労働時間、残業代、休暇など)が適用されます。銀行や航空など連邦管轄の業種だけは、連邦のカナダ労働法典が適用されます(カナダ政府の連邦管轄の業種のページ(新しいタブで開く))。くわしくは「州ごとの雇用基準」で扱います。

給料や労働時間に疑問があるときは、州・準州の雇用基準の窓口に相談できます。

ケベック州で日本語を条件にするとき

ケベック州では、雇用主が採用の条件としてフランス語以外の言語(日本語や英語)を求めるには、フランス語憲章の条件を満たす必要があります。フランス語局(OQLF)の解説(新しいタブで開く)によると、仕事に実際に必要な言語を評価したこと、ほかの従業員の言語の知識では足りないこと、その言語が必要な職をできるだけ少なくしたこと、の3つです。求人広告や雇用契約もフランス語で書かれます(「ケベック州で働くときのフランス語」)。

手順

  1. 自分の在留資格で、その仕事をしてよいかを確かめる。雇用主指定の就労許可では、許可に書かれた雇用主のもとでしか働けません。
  2. Job Bank などの求人サイトや会社の採用ページで、日本語を使う仕事を探す。
  3. 応募のときは、カナダ式の履歴書(Resume)を用意する(「カナダ式の履歴書とカバーレター」)。
  4. 採用が決まったら、雇用契約の給料、労働時間、試用期間、休暇を確かめる。
  5. 駐在で来る人は、会社の人事と、就労許可、社会保険、税金の扱いを確かめる。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 日系企業でも、労働時間や残業代、休暇はカナダの州・準州の法律で決まります。日本の就業規則がそのまま当てはまるわけではありません。
  • 駐在員の年金の保険料は、日本とカナダの両方に入らなくてよいように調整する「日加社会保障協定」が関わります。
  • 日本語の仕事を名目にした詐欺もあります(「仕事探しの詐欺に注意」)。
  • 就労許可や移民の手続きの判断は、IRCCかRCIC(登録移民コンサルタント)に相談します。

この記事をシェアする

次に読むならこれ

関連する記事

仕事・税金カナダでの仕事の探し方(Job Bank・求人サイト)カナダ政府の求人サイト Job Bank は無料で使え、求人検索、メール通知、履歴書作成の機能があります。働くには社会保険番号(SIN)が必要で、免許が必要な職業かどうかの確認も大切です。仕事を口実にお金を求める詐欺にも注意が必要です。仕事・税金ワーホリでよくある仕事ワーキングホリデーの就労許可は雇用主を問わないオープンな許可ですが、仕事によっては別の条件があります。保育・学校・医療などの仕事には移民の健康診断が必要で、BCでお酒を出す仕事には Serving It Right の資格が求められます。給料や働き方のルールは州の雇用基準で決まります。ビザ・移住企業内転勤(ICT、Intra-company transferee)と駐在員多国籍企業の海外の会社から、カナダの親会社・子会社・支店・関連会社へ一時的に転勤する人は、企業内転勤(ICT)として、LMIAなしで雇用主指定の就労許可を受けられることがあります。過去3年のうち1年以上、フルタイムで同じような職に就いていたことなどが条件です。仕事・税金州ごとの雇用基準(Employment standards)カナダの給料・労働時間・休暇・解雇などの最低限のルール(雇用基準)は、ほとんどの職場で州・準州の法律が決めます。銀行や航空など連邦管轄の職場だけは、連邦のカナダ労働法典(Canada Labour Code)が適用されます。申し立ての期限は州で違い、BCとアルバータ州は原則6か月、オンタリオ州は原則2年、ケベック州はお金の請求が原則1年、連邦管轄の職場は原則6か月です。仕事・税金ケベック州で働くときのフランス語(Langue du travail)ケベック州では、フランス語憲章により、働く人はフランス語で仕事をする権利を持ちます。求人広告や雇用契約は原則フランス語で書かれ、雇用主がフランス語以外の言語を求めるには条件があります。権利を主張したことで解雇などをされたときの申し立ては、45日以内です。仕事・税金日本の資格・学歴の認定(Foreign credential recognition)日本で取った学位や資格をカナダで使うには、職業によって手続きが違います。免許が必要な職業(Regulated occupation)は、働く州・準州の規制団体が認定を決めます。それ以外の職業では、ふつう雇用主が判断します。移民の申請に使う学歴認定(ECA)は、仕事や免許を保証するものではありません。