日本人のためのカナダ情報
住まい / 購入

外国人の住宅購入禁止法(Prohibition on the Purchase of Residential Property by Non-Canadians Act)

ひとことで言うと

2023年1月1日から、カナダ国籍も永住権も持たない人(Non-Canadian)は、都市部の住宅を原則として買えません。禁止の期間は2026年12月31日までです(2026年10月時点)。就労許可を持つ人などには例外があります。カナダで家の購入を考えている人向けに、対象と例外をまとめました。

目次
  1. どんな法律か
  2. 対象になる人(Non-Canadian)
  3. 対象になる住宅
  4. 主な例外
  5. 違反したとき
  6. 手順
  7. 日本との違い・注意点
$
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

どんな法律か

外国人の住宅購入禁止法(Prohibition on the Purchase of Residential Property by Non-Canadians Act)は、カナダ国籍や永住権を持たない人などが、カナダの住宅を直接・間接に買うことを禁止する連邦の法律です。2023年1月1日に始まりました(法律の本文(新しいタブで開く))。

当初は2025年1月1日に終わる予定でしたが、連邦政府は2024年2月4日に、禁止を2年延長して2027年1月1日までにすると発表しました(カナダ財務省の発表(新しいタブで開く))。カナダ住宅金融公社(Canada Mortgage and Housing Corporation、CMHC)の案内(新しいタブで開く)も同じ期限を示しています。つまり、禁止の期間は2026年12月31日までです(2026年10月時点)。

対象になる人(Non-Canadian)

法律で「Non-Canadian」とされるのは、主に次の人や会社です。

  • カナダ国籍、永住権、インディアン法(Indian Act)上の登録のどれも持たない個人
  • カナダや州の法律以外で設立された会社
  • 外国の人などが支配している、カナダの証券取引所に上場していないカナダの会社

ワーキングホリデー、留学、就労許可などでカナダに住んでいる人も、永住権がなければ原則として対象です。ただし、次の「例外」に当てはまる場合があります。

対象になる住宅

区分内容
対象住戸が3戸以下の一戸建てなどの建物。セミデタッチドハウス、コンドミニアムの1戸など、建物の一部
対象外4戸以上ある建物
対象外国勢調査の大都市圏(CMA)と都市圏(CA)の外にある住宅
対象外開発目的の取得(2023年3月27日の規則改正から)
対象外空き地(Vacant land。2023年3月27日から)

つまり、バンクーバーやトロントのような都市部の住宅は対象で、都市圏の外の地方の住宅は対象外です。CMA・CAの範囲はカナダ統計局(Statistics Canada)の区分によります。

主な例外

法律と規則(SOR/2022-250)では、次の人は禁止の対象外です(規則の本文(新しいタブで開く))。

人主な条件(2026年10月時点)
就労許可を持つ一時滞在者購入する時点で、就労許可(または就労の資格)の有効期間が183日以上残っている。禁止期間中に買える住宅は1件まで
留学生認められた学校で学んでいる、購入前の5年間の納税申告をすべてしている、5年間の各年にカナダに244日以上いた、価格がC$500,000以下、1件まで、などの条件をすべて満たす
難民・保護対象者保護対象者(Protected person)、難民申請者など
配偶者カナダ国籍・永住者などの配偶者やコモンロー・パートナーと一緒に買う場合
そのほか外交目的で外国政府が買う場合、2023年1月1日より前の契約による購入など

例外に当てはまるかどうかは個別の事情によるため、購入前に不動産の弁護士(ケベック州では公証人)に確かめることが大切です。

違反したとき

法律に違反した人と、違反を手助けした人は、略式起訴で有罪になるとC$10,000以下の罰金です。さらに、住宅がある州の上級裁判所が、その住宅の売却を命じることができます。その場合も、外国人が売却代金から受け取れるのは、買ったときの価格までです(2026年10月時点)。

手順

  1. 自分が「Non-Canadian」に当たるか(国籍、永住権の有無)を確かめる。
  2. 買いたい住宅が、CMA・CAの中にあるか、住戸が3戸以下かを確かめる。
  3. 就労許可の残りの期間や留学の条件など、例外に当てはまるかを確かめる。
  4. 契約の前に、不動産の弁護士(ケベック州では公証人)に相談する。
  5. 住宅ローンや購入の流れは「住宅購入の流れ」「住宅ローンと審査」で確かめる。

ここに注意してね!

  • カナダでは、永住権のない人が都市部の住宅を買うことが、連邦の法律で原則として禁止されています。就労許可で住んでいる人でも、残りの有効期間が183日未満だと例外に当たりません。
  • 禁止の期間は2026年12月31日までです(2026年10月時点)。期限の前後で購入を考えている人は、CMHCやカナダ財務省の最新の発表を確かめてください。
  • この法律とは別に、空き家や投機目的の住宅にかかる州や市の税金もあります(「空き家税と投機税」)。
  • 例外に当たるかの判断は、不動産の弁護士やRCIC(登録移民コンサルタント、在留資格について)など、有資格者に相談してください。

この記事をシェアする

次に読むならこれ

関連する記事

住まい住宅購入の流れ(Buying a home)カナダで家を買うときは、予算を決め、住宅ローンの事前承認(Pre-approval)を受け、物件を探して条件付きの購入申し込み(Offer to purchase)を出し、条件がそろったら引き渡しの日(Closing day)に弁護士(ケベック州では公証人)の事務所で手続きをします。頭金のほかに、購入価格の1.5〜4%ほどの諸費用がかかります。住まい住宅ローン(Mortgage)と審査カナダの住宅ローンは、返済期間(Amortization、通常25年)と、金利などの条件が決まる契約期間(Term、数か月〜5年以上)を分けて考えます。銀行などで借りるには、実際の金利より高い金利でも払えるかを見る「ストレステスト」に通る必要があります。頭金が20%未満なら住宅ローン保険も必要です。住まい初めての購入者向けの制度(First-time home buyers)初めて家を買う人には、連邦の税の制度がいくつかあります。確定申告で使える住宅購入者控除(Home Buyers' Amount、C$10,000まで)、RRSPから最大C$60,000を引き出せる Home Buyers' Plan、新築にかかるGSTの払い戻し(FTHB GST/HST rebate)などです。住宅購入向けの非課税口座(FHSA)と組み合わせて使えるものもあります。住まい空き家税と投機税(Speculation and vacancy tax・Empty Homes Tax・Underused Housing Tax)住宅を持つ人には、使い方によってかかる税金があります。BC州の投機・空き家税は、対象地域の持ち主に毎年3月31日までの申告を求め、2026年の税率はカナダ市民・永住者で1%、外国人の持ち主などで3%です。バンクーバー市の空き家税(3%)と、連邦の未活用住宅税(1%)もあります。住まいコンドミニアムとストラタ(Condominium・Strata)カナダのコンドミニアムは、自分の部屋を持ち、廊下や建物などの共用部分をほかの持ち主と一緒に持つ形です。BC州ではストラタ(strata)、オンタリオ州ではコンドミニアム(condominium)と呼び、毎月の管理費、積立金、建物の規約があります。買う前に、財政や規約を確かめる書類を読みます。住まい住宅診断(Home inspection)家を買う前に、専門の住宅診断士(Home inspector)に建物の状態を見てもらうのが住宅診断です。購入申し込みに「診断の結果に納得できること」を条件として入れることもできます。BC州とアルバータ州では、住宅診断士に州の免許が必要です。