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初めての購入者向けの制度(First-time home buyers)

在住駐在
ひとことで言うと

初めて家を買う人には、連邦の税の制度がいくつかあります。確定申告で使える住宅購入者控除(Home Buyers' Amount、C$10,000まで)、RRSPから最大C$60,000を引き出せる Home Buyers' Plan、新築にかかるGSTの払い戻し(FTHB GST/HST rebate)などです。住宅購入向けの非課税口座(FHSA)と組み合わせて使えるものもあります。

目次
  1. 制度の一覧
  2. 住宅購入者控除(Home Buyers’ Amount)
  3. Home Buyers’ Plan(HBP)
  4. 新築のGST/HSTの払い戻し
  5. 州の不動産取得税の軽減
  6. 手順
  7. 日本との違い・注意点
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ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

初めて家を買う人を支える連邦の制度を、カナダ歳入庁(Canada Revenue Agency、CRA)のページをもとにまとめます。カナダ住宅金融公社(CMHC)も、連邦の住宅購入の支援の一覧(新しいタブで開く)で同じ制度を紹介しています。

制度の一覧

制度内容主な対象
住宅購入者控除(Home Buyers’ Amount、Line 31270)確定申告で使う、還付のない税額控除。C$10,000までを申告できる初めて家を買う人
Home Buyers’ Plan(HBP)RRSPから最大C$60,000を引き出して家を買い、15年で返す初めて家を買う人
住宅購入向けの非課税口座(FHSA)家の購入資金を、所得控除を受けながら貯める初めて家を買う人(「FHSA」)
初めての購入者向けのGST/HSTの払い戻し(FTHB GST/HST rebate)新築のGST(HSTの連邦分)を払い戻す新築を買う、建てる初めての購入者
返済期間30年頭金が20%未満でも、返済期間を30年にできる初めての購入者、新築を買う人(「住宅ローンと審査」)

多くの制度で、「初めての購入者(First-time home buyer)」は、その年と前の4年間に、自分か配偶者・コモンローパートナーが持つ家に住んでいなかった人という考え方を使います。細かい定義は制度ごとに少しずつ違います。障害のある人には、別の扱いがあります。

住宅購入者控除(Home Buyers’ Amount)

CRAのLine 31270のページ(新しいタブで開く)によると、初めて家を買った年の確定申告で、C$10,000までを申告できます(2025年分)。還付のない税額控除(Non-refundable tax credit)なので、払う税金を減らすもので、税金がなければお金は戻りません。

主な条件は次のとおりです。

  • 家を買った年と前の4年間に、自分か配偶者・コモンローパートナーが持つ家(カナダの内外を問わない)に住んでいなかった。
  • 家は、自分か配偶者・コモンローパートナーの名義で登記されている。
  • 家はカナダにあり、買ってから1年以内に住むつもりである。
  • 一戸建て、コンドミニアム、タウンハウス、モバイルホーム、持ち分のある協同住宅などが対象。

夫婦などで分けて申告することもできますが、合わせてC$10,000を超えることはできません。連邦の控除で、州・準州の控除ではありません。確定申告については「確定申告の基本と期限」も参考になります。

Home Buyers’ Plan(HBP)

Home Buyers’ Plan は、退職貯蓄(RRSP)から一時的にお金を引き出して、家を買ったり建てたりするのに使える制度です(「退職貯蓄(RRSP)」)。CRAのHBPのページ(新しいタブで開く)をもとにまとめます。

引き出せる額と返済

  • 引き出せるのは、合わせてC$60,000まで(2026年10月時点)。超えた分は所得になり、源泉徴収されます。
  • 引き出しは、最初に引き出した年と、その翌年の1月の間にできます。
  • 引き出した額は15年でRRSPに戻します。返済した額は、査定通知にも書かれます(「査定通知(Notice of Assessment)と還付」)。
  • 返済の始まりは、本来は引き出した年の2年後ですが、一時的な措置で5年後に延ばされています。この措置は、2022年1月1日〜2025年12月31日に最初に引き出した人に加え、2026年1月1日〜2028年12月31日に最初に引き出す人にも広げられました。例えば、2026年に最初に引き出した人の最初の返済の年は2031年です。

主な条件

CRAの参加の条件のページ(新しいタブで開く)によると、次のような条件があります。

  • 対象の家を買う、または建てる書面の契約があること。住宅ローンの事前承認だけでは足りない。
  • 初めての購入者であること(その年の引き出しの前(直前の30日を除く)と、前の4年間に、自分か配偶者などが持つ家に主な住まいとして住んでいなかった)。
  • 引き出すときと、家を手に入れるまでの間、カナダの居住者であること(「税務上の居住者の判断」)。
  • 最初に引き出した年の翌年の10月1日より前に、家を手に入れるか建て終えること。
  • 家を手に入れてから1年以内に、主な住まいとして住むつもりであること。

引き出しの前の89日の間にRRSPに入れたお金は、控除が限られることがあります。申し込みは Form T1036 で、RRSPを預けている金融機関に出します。

カナダを離れて非居住者になるときは、返済について特別な決まりがあります(「カナダを離れるときの税金」)。

新築のGST/HSTの払い戻し

初めての購入者向け(FTHB GST/HST rebate)

CRAのFTHB GST/HST rebate のページ(新しいタブで開く)によると、初めての購入者が新築の家を買うとき、次の払い戻しがあります(2026年10月時点)。

新築の価格払い戻し
C$1 million以下GST(HSTの連邦分)の100%。上限はC$50,000
C$1 million〜C$1.5 million上限額が価格に応じて少しずつ減る(例:C$1.25 millionなら上限のC$50,000の50%のC$25,000)

申し込める人のページ(新しいタブで開く)では、主に次の条件を挙げています。

  • 18歳以上で、カナダ国籍か永住権を持っている。
  • その年と前の4年間に、自分か配偶者・コモンローパートナーが持つ家に、主な住まいとして住んでいなかった。
  • 建設業者との売買契約を、2025年3月20日以降、2031年より前に結んだ。
  • 建設(または大規模な改修)が2031年より前に始まり、2036年より前にほぼ終わる。
  • 自分の主な住まいとして使う。
  • 自分も配偶者なども、これまでにこの払い戻しを受けたことがない。

この払い戻しは、もともとある新築住宅のGST/HSTの払い戻し(GST/HST new housing rebate)に加えて受けられることがあります。

払い戻しのしくみのページ(新しいタブで開く)によると、払い戻しの上限はC$50,000です(2026年10月時点)。

申し込みの期限と様式は、家の手に入れ方で違います(2026年10月時点)。

手に入れ方様式期限
建設業者から買うGST190(オンタリオ州はRC7190-ONも)所有権が移った日から2年以内
自分で建てる(大規模な改修を含む)GST191とGST191-WS(オンタリオ州はRC7191-ONも)CRAが定める基準日(base date)から2年以内

建設業者から買う場合、業者が払い戻し分を支払うか代金から差し引くと合意したときは、業者が申請書をCRAに出します。そうでないときは、自分でCRAアカウント(My Account)か郵送で申し込みます(建設業者から買う場合のページ(新しいタブで開く))。

オンタリオ州の払い戻し

オンタリオ州では、初めての購入者がHSTの州の分について、最大C$80,000の払い戻し(Ontario first-time home buyers’ rebate)を受けられる制度があります(2026年10月時点)。消費税のしくみは「消費税(GST/HST・PST)」で扱います。

州の不動産取得税の軽減

BCやオンタリオ州などでは、初めての購入者に不動産取得税(Land transfer tax、Property transfer tax)の免除や払い戻しがあります。内容は「不動産取得税」にまとめています。

手順

  1. 自分が「初めての購入者」の条件に当てはまるか、制度ごとに確かめる。
  2. 頭金の準備に、FHSAやHBPを使うかを考える(「FHSA」)。HBPは書面の購入契約ができてから引き出す。
  3. 家を買ったら、引き渡しのあと、州の不動産取得税の軽減を弁護士・公証人と確かめる。
  4. 新築なら、建設業者や弁護士と、GST/HSTの払い戻しの申し込みを確かめる。
  5. 家を買った年の確定申告で、住宅購入者控除(Line 31270)を申告する。
  6. HBPを使ったら、返済の始まる年からRRSPに毎年返す。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • カナダの初めての購入者向けの支援は、確定申告の控除、RRSPからの引き出し、FHSA、消費税の払い戻し、州の不動産取得税の軽減など、いくつもの制度に分かれています。それぞれで条件や申し込み先が違います。
  • 「初めての購入者」には、カナダの外で持っていた家に住んでいたかどうかも関わる制度があります。日本で自分の家に住んでいた人は注意が必要です。
  • FTHB GST/HST rebate は、カナダ国籍か永住権が条件です。永住権のない人の住宅購入には、連邦の法律の制限もあります(「外国人の住宅購入禁止法」)。
  • どの制度を使えるかの判断は、CRAや税理士に相談してください。

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