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インディアン法(Indian Act)

ひとことで言うと

インディアン法は1876年に制定された連邦の法律で、いまも効力があります。ファースト・ネーションズの人の登録(インディアン・ステータス)、リザーブ(保留地)、バンド(コミュニティ)の運営などを定めています。法律の主な中身と、登録の仕組みの改正の流れをまとめます。

目次
  1. どんな法律か
  2. 法律の主な中身
  3. 法律の歴史
  4. 登録(インディアン・ステータス)とメンバーシップ
  5. 日本との違い・注意点

どんな法律か

インディアン法(Indian Act)は、1876年に制定された連邦の法律です。いまの条文は「R.S.C., 1985, c. I-5」として連邦の法令サイト(新しいタブで開く)で読むことができ、2026年10月時点で効力のある法律です。

ISC は、この法律での「Indian」は、登録を受ける資格のあるファースト・ネーションズ(First Nations)の人を指す法律上の用語だと説明しています。3つの民族の違いは先住民の基本にまとめています。

法律の第2条は、「Indian」をこの法律にもとづいて登録されている人、または登録される資格のある人と定めています。言葉の使い方の注意は呼び方と用語の注意で扱います。

法律の主な中身

法律の見出しには、次のような項目が並んでいます。

分野主な見出し
登録インディアンの定義と登録(Definition and Registration of Indians)
土地リザーブ、リザーブの土地の所有、リザーブの管理
財産遺言、相続、未成年の子のお金、インディアンの資金の管理
自治首長とバンド評議会の選挙、評議会の権限
税課税(Taxation)
その他条約による支払い、学校など

主な用語の意味は、第2条で次のように定められています。

  • リザーブ(reserve):法的な所有権が国王にあり、バンドが使い利益を受けるために国王が取り分けた土地
  • バンド(band):国王が取り分けた土地などを共同で使い、利益を受ける人々の集まり

第87条は、リザーブの土地への権利と、リザーブにある個人の財産について、課税しないと定めています。

法律の歴史

年できごと
1876年インディアン法が制定される。連邦政府が寄宿学校を設けることを可能にする条項が含まれていた
1985年登録の規定が改正される
2010年連邦政府が、寄宿学校の設置と子どもを家庭やコミュニティから引き離すことを認めた条項を廃止する意向を表明
2011年登録の規定が改正される
2017年12月22日法案S-3による改正。いとこ・きょうだいの間の不平等などを解消
2019年8月15日登録の規定から「1951年」の区切りの日付がなくなる

(1876年と2010年はCIRNACの寄宿学校の年表(新しいタブで開く)、1985年以降はISCの法案S-3のページ(新しいタブで開く)によります。)

寄宿学校の歴史は寄宿学校で扱います。

登録の規定の改正

先住民サービス省(Indigenous Services Canada、ISC)によると、法案S-3は、ケベック州上位裁判所のデシュノー(Descheneaux)判決を受けたもので、登録の規定にあった性別にもとづく不平等を解消するための改正です。

2026年10月時点で、ISC のページは、新しい登録の資格を定める法案S-2(以前の法案C-38)について、2025年5月29日に上院に提出され、下院で審議が続いていると説明しています。家族に「エンフランチャイズメント(enfranchisement)」(法律の見出しのひとつ)の歴史がある人とない人で、登録の資格の受け継がれ方を同じにすることなどが内容です。法案の状況は変わることがあるため、最新の内容はISCの法案S-2のページ(新しいタブで開く)に載っています。

登録(インディアン・ステータス)とメンバーシップ

ISCのページ(新しいタブで開く)によると、インディアン・ステータス(Indian status)は、インディアン法に登録された人の法的な地位です。登録の記録は「インディアン登録簿(Indian Register)」と呼ばれ、ISC が管理しています。

登録と、それぞれのファースト・ネーションのメンバーであることは別のものです。ISC は次のように説明しています(ISCの違いの説明(新しいタブで開く))。

項目意味
登録(Registration)インディアン法にもとづく法的な地位
メンバーシップ(Membership)ファースト・ネーションのメンバー名簿に載っていること。名簿は ISC(第11条)、ファースト・ネーション自身(第10条)、または自治協定にもとづいて管理される
ステータス・カード(Status card)登録されていることを証明する、政府が発行する身分証明書

登録された人が受けられる権利や給付の例として、ISC は、税の取り扱い、保険の対象にならない医療の給付(Non-Insured Health Benefits)、大学などへの進学の支援、条約による年金の支払いなどを挙げています。それぞれに年齢や住んでいる場所などの条件があります。

日本との違い・注意点

  • 「インディアン」は、法律名や制度名として今も使われている法律上の用語です。人々を指すときは「ファースト・ネーションズ」や、それぞれのネーションの名前を使います。
  • インディアン法は、いまも先住民の暮らしにかかわる法律で、改正が続いています。ニュースで「status」「band」「reserve」などの言葉が出てきたら、この法律の用語として読むとわかりやすくなります。
  • 登録や給付の資格は、家族の歴史や住む場所によって複雑に違います。個別の判断は ISC の窓口や、それぞれのファースト・ネーションに確かめます。
  • リザーブを訪れるときの注意はリザーブ(保留地)と訪問するときで扱います。

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