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洪水(Floods)への備え

ひとことで言うと

カナダ政府は、洪水をカナダで最も被害額が大きく、最も多い自然災害としています。春の雪どけや氷の詰まり、大雨で川があふれます。ふつうの住宅保険では、地表からの浸水(overland flooding)が補償されないことがあります。前・最中・後にすることと、BC州とマニトバ州の情報の見方をまとめます。

目次
  1. カナダの洪水の特徴
  2. 州・準州ごとの違い
  3. 手順:洪水の前にしておくこと
  4. 手順:洪水のとき
  5. 手順:洪水のあと
  6. 日本との違い・注意点
911 Police · Fire Ambulance

カナダの洪水の特徴

カナダ政府の防災サイト「Get Prepared」の洪水のページ(新しいタブで開く)は、洪水をカナダで最も被害額が大きく、最も多く起こる自然災害としています。カナダの人の80%以上が都市に住み、主な都市の約80%は、全体か一部が洪水の起こりうる区域にあります。季節ごとの洪水は、多くの先住民の地域にとっても大きな危険です。

洪水の原因として、次のものが挙げられています。

  • 大雨
  • 雪どけ
  • 川の氷の詰まり(ice jam)
  • 海岸の高潮(storm surge)、津波
  • セイシュ(湖の水面が大きく揺れる現象)、潮の動き
  • 地下水の上昇

雪どけの時期は、特に川の水位に注意が必要です。BC州の河川予報センターは、毎年1〜6月の雪が積もってとける時期に、雪の量と水の供給の見通しを発表しています。

州・準州ごとの違い

川の水位の予報や洪水の警報は、州・準州が出します。連邦の 洪水リスクのページ(新しいタブで開く)には、州・準州ごとの洪水情報への案内と、洪水リスクを調べる「Canada’s Flood Risk Finder」(参加している州・準州から順に公開)があります。

州情報を出す機関主な内容
BC州河川予報センター(River Forecast Centre)積雪、水の供給、洪水の危険を分析し、川の流れを予報。3段階の注意報・警報を出す
マニトバ州水文予報センター(Hydrologic Forecast Centre、HFC)川の予報と報告、川の状況の地図、被災後の災害支援金(Disaster Financial Assistance、DFA)の案内

BC州の河川予報センターの警報のページ(新しいタブで開く)では、次の3段階を使っています。

段階意味
高水位注意報(High Streamflow Advisory)川の水位が上がっている、または急に上がる見込み。大きな洪水は予想されないが、低い土地で小さな浸水のおそれ
洪水注意(Flood Watch)水位が上がり、川岸の高さに近づくか、越えるおそれ。川に近い土地が浸水するかもしれない
洪水警報(Flood Warning)水位が川岸の高さを越えた、またはすぐに越える。川に近い土地が浸水する

マニトバ州の洪水情報のページ(新しいタブで開く)は、川や湖、小川のまわりの洪水は1年のどの時期にも起こりうる、と説明しています。ほかの州・準州に住んでいる人は、州・準州の危機管理機関のページで、どこが情報を出しているかを確かめておきます。

警報はスマートフォンやテレビ・ラジオに届くことがあります。しくみは「緊急警報システム(Alert Ready)」と「気象警報の見方」にまとめています。

手順:洪水の前にしておくこと

Get Prepared の洪水への備えのページ(新しいタブで開く)から、主なものをまとめます。

  1. 住んでいる場所の洪水の危険を調べる。
  2. できれば洪水保険への加入を考える。ふつうの住宅保険では、地表からの浸水(overland flooding)が補償されないことがあります。借りている家の保険は「テナント保険」にまとめています。
  3. 地下室に排水ポンプ(sump pump)と逆流防止弁(backflow valve)を付ける。
  4. 大切な書類は、家の高い場所に保管する。
  5. 土のう(sandbag)を置く場所を前もって決めておく。土のうの壁は、高さの2〜3倍の幅が必要です。
  6. 非常用キットと家族の避難計画を用意する(「72時間の非常用キット」)。

手順:洪水のとき

  1. 地域の危機管理当局から指示が出たら、家を出て避難する。避難の段階は「避難指示と避難警告」にまとめています(山火事の記事ですが、洪水でも同じ考え方で呼びかけが出ます)。
  2. 冠水した道路や高架下を車で通らない。水は見た目より深いことがあります。
  3. 歩いているときも、流れの速い水は、浅く見えても人を押し流すことがあります。
  4. 洪水のときは井戸水を使わない。下水などで汚れることがあります。
  5. 停電しても、発電機、バーベキューこんろ、キャンプ用こんろなどのガス・燃料を使う器具を屋内で使わない。持ち運びできる発電機は、建物から6m(20フィート)以上離して使う。

手順:洪水のあと

  1. 当局が安全だと言うまで家に戻らない。
  2. 洪水の前に家の主電源を切っていなかった場合は、資格のある電気工事士が安全を確かめるまで家に入らない。
  3. 井戸のポンプの電源を入れない(感電の危険)。井戸水は、地域の保健当局から、清掃、消毒、水質検査について助言を受けるまで使わない。
  4. カビが生えないよう、48時間以内に片づけを始める。
  5. 水につかった食べ物で食中毒にならないよう気をつける。

日本との違い・注意点

  • カナダでは、大雨だけでなく、雪どけや川の氷の詰まりも洪水の原因になります。大雨がなくても、川の水位が上がることがあります。
  • ふつうの住宅保険では、地表からの浸水が補償されないことがあります。家を買うときや借りるときに、保険の内容を保険会社に確かめておきます。
  • 井戸水を使う家では、洪水のあと、地域の保健当局の助言を受けるまで使いません。
  • 地下室のある家では、Get Prepared の案内のとおり、排水ポンプや逆流防止弁を備え、大切な書類は高い場所に置きます。
  • 警報の名前や段階は州・準州で違います。引っ越したら、その州・準州の情報の出し方を確かめておきます。

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