カナダガン(Canada goose)は法律で守られた鳥
公園や川べりでよく見かける大きな鳥、カナダガン。1916年にカナダとアメリカが結んだ条約にもとづく「渡り鳥条約法(Migratory Birds Convention Act, 1994)」で守られていて、許可なく傷つけることはできません。巣を守る時期は、近づくと威嚇されることもあります。
公園の「常連さん」
カナダの公園や湖のほとり、ゴルフ場、会社の芝生。黒い首に白いあご、茶色い体の大きな鳥が、のんびり草を食べている姿をよく見かけます。これがカナダガン(Canada goose)です。
散歩道で群れに出会い、通り過ぎるのを待つ、という場面もあるかもしれません。人に慣れているように見えても、野生の鳥です。
渡り鳥条約法で守られている
環境・気候変動省(Environment and Climate Change Canada、ECCC)のカナダガンのよくある質問のページ(新しいタブで開く)によると、カナダガンは**渡り鳥条約法(Migratory Birds Convention Act, 1994、MBCA)**で守られています。
この法律は、1916年にカナダとアメリカが結んだ国際条約「渡り鳥条約」をもとにしたものです。法律は、決められた条件の場合を除いて、人が鳥を傷つけることを禁じています。
鳥だけでなく、巣も守られています。ECCC の渡り鳥規則のよくある質問のページ(新しいタブで開く)によると、渡り鳥の巣は、生きた鳥や、ふ化する見込みのある卵が入っているときは守られます。
一方で、カナダガンは狩猟の対象になる鳥(game bird)でもあります。ECCC のページには、カナダでは毎年50万羽を超えるカナダガンが狩猟でとられている、と書かれています。
なぜ街なかに多いのか
カナダガンといえば、V字に並んで空を渡っていく姿を思い浮かべる人もいるでしょう。それなのに、一年中街なかにいる群れもあります。
ECCC のページは、カナダ南部で繁殖しているカナダガンは、渡りをやめた北の群れではない、と説明しています。人が再び放したり、新しく放したりした群れが、自然に増えたものだそうです。南部の気候はおだやかで、一年中とどまることができ、エサになる草地もたくさんある、と書かれています。
巣の近くでは気をつける
親鳥がヒナを連れて歩く姿はほほえましいものです。ただ、ECCC のページには、巣を作っているカナダガンは巣を積極的に守り、攻撃的なつがいは、とくに小さな子どもやペットにけがをさせることがある、と書かれています。
巣やヒナの近くには近づかず、距離をとって眺めるのが安心です。また、ECCC は、市などが野生の水鳥へのエサやりをやめてもらうことで、トラブルを減らせるとしています。野生動物へのエサやりについては「野生動物に餌をやらない」の記事で扱います。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本では、カモやハトにパンをあげる光景を見かけることがあります。カナダでは、ECCC も野生の水鳥へのエサやりをやめてもらうことをトラブルを減らす方法に挙げています。公園に掲示があれば、それに従いましょう。
- カナダガンやその巣、卵を傷つけることは、許可がなければできません。巣が邪魔な場所にあっても、自分で動かしたり壊したりしないでください。困ったときは、土地の管理者や ECCC に相談します。
- カナダガンが草を食べている芝生では、座る前に足元を見ておくと安心かもしれません。
- カナダの1ドル硬貨に描かれているのはカナダガンではなく、アビ(loon)という別の水鳥です。硬貨の呼び名は「カナダのスラング」の記事で扱います。
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