働き方を比べる(労働時間・残業代・休暇)
カナダの連邦管轄の職場と日本の労働基準法を、労働時間・残業の割増・年次休暇で比べます。1日8時間・週40時間は同じですが、残業の割増率や休暇の決まり方が違います。カナダでは多くの職場が州の法律に従うため、州ごとにも違いがあります。
先に知っておきたいこと:カナダは「連邦」と「州」で別
カナダの労働のルールは、職場によって従う法律が違います。連邦が管轄する一部の業種の職場は、連邦のカナダ労働法典(Canada Labour Code)に従います。それ以外の多くの職場は、州・準州の雇用基準法に従います。
この記事では、連邦政府が公表している連邦管轄の職場の基準と、日本の労働基準法を比べます。州の基準は州ごとに違うため、「州ごとの雇用基準」の記事で扱います。
労働時間:基本は同じ「1日8時間・週40時間」
| 項目 | カナダ(連邦管轄の職場) | 日本(労働基準法) |
|---|---|---|
| 標準・法定の労働時間 | 1日8時間、週40時間 | 1日8時間、週40時間 |
| 上限の目安 | 原則として週48時間 | 時間外労働は原則として月45時間・年360時間まで |
| 残業の割増 | 通常の時給の1.5倍以上(または1時間につき1.5時間の有給の休み) | 通常の賃金の2割5分(25%)以上 |
カナダの連邦管轄の職場の基準は、連邦政府の労働時間のページ(新しいタブで開く)によります。標準の時間を超えた分は残業(overtime)になり、少なくとも1.5倍の賃金、または1時間の残業につき1.5時間分の有給の休みが与えられます。
日本は、厚生労働省の説明(新しいタブで開く)によると、法定労働時間は1日8時間・週40時間です。時間外労働の割増賃金は通常の賃金の2割5分以上で、法定休日の労働は3割5分以上、午後10時から午前5時までの深夜業は2割5分以上です。
時間の決まりは同じでも、時間外労働の基本の割増率は、カナダの連邦基準(1.5倍以上)と日本(1.25倍以上)で違います。
年次休暇:年数で週単位に増えるカナダ、日数で増える日本
| 勤続 | カナダ(連邦管轄の職場) | 日本(労働基準法) |
|---|---|---|
| 最初 | 1年働いたあと、年2週間 | 6か月・8割以上出勤で10労働日 |
| その後 | 5年続けて働いたあと年3週間、10年で年4週間 | 1年ごとに増え、6年6か月以上で20労働日 |
カナダの連邦基準では、休暇とは別に「休暇手当(vacation pay)」の割合も決まっています。連邦政府の休暇のページ(新しいタブで開く)によると、休暇が2週間のときは収入の4%、3週間のときは6%、4週間のときは8%です。
日本では、厚生労働省の説明(新しいタブで開く)によると、雇い入れから6か月たち、その間の全労働日の8割以上出勤すると、10労働日の年次有給休暇が付与されます。パートタイムなど所定の労働日数が少ない人にも、日数に応じて比例的に付与されます。
祝日の数
連邦管轄の職場では、次の10日が有給の休日(general holidays)です。
元日、聖金曜日(Good Friday)、ビクトリア・デー、カナダ・デー、レイバー・デー、真実と和解のための国民の日(National Day for Truth and Reconciliation)、感謝祭(Thanksgiving Day)、リメンブランス・デー、クリスマス、ボクシング・デー
州の祝日は州ごとに違います。詳しくは「カナダの祝日(連邦と州)」の記事で扱います。
日本とのちがいと注意点だよ!
- カナダでは、同じ「カナダの職場」でも、連邦管轄か州管轄かで残業や休暇のルールが違います。自分の職場がどちらに当たるかは、雇用主や州の雇用基準の窓口に確認できます。
- この記事の数字は、法律が定める最低限の基準です。実際の労働時間や休暇の日数は、雇用契約や労働協約でこれより多く決められていることがあります。
- 日本の年次有給休暇は「労働日」で数え、カナダの連邦基準の年次休暇は「週」で数えます。単純に日数を比べるときは、週の所定労働日数に気をつけてください。
- 給料や残業代に疑問があるときは、連邦管轄の職場ならカナダ雇用・社会開発省(ESDC)の労働部門、州管轄の職場なら州の雇用基準の窓口が相談先です。
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