カナダで生まれた子どもの国籍(Citizenship by birth in Canada)
カナダで生まれた子どもは、親の一方が外国の外交官などである場合を除き、原則としてカナダ市民になります。州・準州が出す出生証明書が市民権の証明になります。日本人の親の子は、生まれてから3か月以内に日本の国籍留保の届出をしないと日本国籍を失います。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
この記事は、カナダと日本の制度の仕組みをまとめたものです。自分の子どもの国籍についての判断は、移民・難民・市民権省(IRCC)や、日本の大使館・総領事館に確かめてください。
カナダで生まれると、原則としてカナダ市民
カナダの市民権法(Citizenship Act)第3条(新しいタブで開く)は、1977年2月15日以降にカナダで生まれた人を市民と定めています。法律は、この点について親の国籍や在留資格を条件にしていません。親が就労許可・学習許可・ワーキングホリデーなどの一時滞在者でも、例外に当たらなければ、カナダで生まれた子どもはカナダ市民になります。
IRCCの市民かどうかを確かめるページ(新しいタブで開く)も、カナダで生まれた人はカナダ市民である可能性が高いと説明しています。
例外:外国の外交官などの子ども
市民権法第3条第2項により、子どもが生まれたときに、両親のどちらもカナダ市民や永住者ではなく、親の一方が次の立場にあったときは、カナダで生まれてもカナダ市民になりません。
- 外国政府の外交官・領事官、またはカナダにいる外国政府の代表者・職員
- その人たちに仕える職員
- 外交特権を与えられた国連の専門機関や国際機関の職員
市民権の証明は出生証明書
IRCCによると、カナダで生まれると、州・準州が出生証明書(birth certificate)を出します。この出生証明書は、カナダ市民であることの有効な証明になります。子どものカナダのパスポートを申請するときなどにも使います。
出生の登録と出生証明書の申し込みは、生まれた州・準州の窓口で行います。手続きや手数料は州・準州ごとに違います。
州ごとの出生登録と出生証明書
主な4州の内容です(2026年10月時点)。登録の流れや、SIN・児童手当とあわせた申し込みは「出生届と出生証明書」にまとめています。
| 州 | 登録の窓口と期限 | 出生証明書の手数料(1通) |
|---|---|---|
| ブリティッシュコロンビア州(BC) | 人口動態統計局(Vital Statistics Agency)のオンライン登録。生まれてから30日以内(人口動態統計法第3条) | 郵送C$27、宅配便C$60 |
| アルバータ州 | オンラインの出生登録(Online Birth Registry)。できるだけ早く。1年を過ぎると遅延登録 | 登録のときに申し込むとC$40。あとから登録代行所で申し込むと州の手数料C$20と代行所の手数料 |
| オンタリオ州 | ServiceOntario のオンライン申し込み(5-in-1 newborn bundle)。30日以内。12か月以内の登録は無料 | C$25(オンライン・通常) |
| ケベック州 | 民事身分登録官(Directeur de l’état civil)に出生の申告。30日以内 | オンライン・通常処理でC$38.50 |
BC・アルバータ州・オンタリオ州では、親の名前が載った出生証明書(親の情報入り)を選べます。日本の大使館・総領事館への出生届では、公館によって受け付ける出生の証明が違います。たとえば在トロント総領事館は、出生の時分が載っていないオンタリオ州の出生証明書を受け付けず、医師が署名した出生証明書を求めています(「出生届と国籍留保」)。
手順
日本人の親の子どもがカナダで生まれたときの、大まかな流れです。
- 生まれた州・準州で出生を登録し、出生証明書を申し込む。
- 生まれた日を含めて3か月以内に、管轄の日本の大使館・総領事館へ、国籍留保の届出と一緒に出生届を出す(「出生届と国籍留保」)。
- 必要に応じて、子どものカナダのパスポートと日本のパスポートを申請する。
外国で生まれた子どもとの違い
カナダの外で生まれた子どもは、扱いが違います。IRCCによると、2025年12月15日以降に外国で生まれた子どもで、カナダ市民の親も外国生まれの場合は、子どもが生まれる前に親がカナダに1,095日以上いたことなどが、市民になる条件になります。この変更は、同じ日に成立した法案(Bill C-3)によるものです。
親が子どもの出生のあとにカナダ市民権を取った場合は、子どもは自動的には市民になりません。子どもが永住者であれば、親と一緒に、または親が市民になったあとに、子どもの市民権を申請できます(「カナダ市民権の取得」)。
費用
カナダで生まれた子どもが市民になるための申請や費用はありません。出生証明書の手数料は州・準州ごとに違い、主な4州は上の表のとおりです(2026年10月時点)。
日本とのちがいと注意点だよ!
- カナダは生まれた場所で国籍が決まる考え方(出生地主義)をとっています。日本の国籍法(新しいタブで開く)第2条は、生まれたときに父か母が日本国民であれば子どもは日本国民になると定めており、親の国籍で決まる考え方です。
- このため、日本人の親の子どもがカナダで生まれると、日本とカナダの両方の国籍をもつことがあります。ただし、国籍法第12条により、3か月以内に国籍留保の届出をしないと、生まれたときにさかのぼって日本国籍を失います(「出生届と国籍留保」)。
- 両方の国籍をもつ人は、国籍法第14条により、期限までに国籍を選ぶ必要があります。法務省のページ(新しいタブで開く)によると、18歳になるまでに重国籍になった人は20歳になるまで、18歳になった後に重国籍になった人はそのときから2年以内です(「市民権取得と日本国籍」)。
- 親が一時滞在者でも、子どもはカナダ市民になりますが、親の在留資格が変わるわけではありません。家族の在留資格は「子どものビザと同行」で扱います。
- 国籍についての個別の判断は、IRCC、在カナダの日本国大使館・総領事館、法務省(法務局)に相談してください。
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