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源泉徴収の申告書(TD1, Personal Tax Credits Return)

ひとことで言うと

TD1は、雇用主が給料から引く所得税の額を決めるために、働く人が出す申告書です。新しい職場で働き始めるときに、連邦のTD1と、必要なら州・準州のTD1を出します。出さないと基礎控除だけで計算されます。仕事をかけもちするときは、2つめの職場で控除を重ねて申告しないよう注意が必要です。

目次
  1. TD1とは
  2. 出すとき
  3. 連邦のTD1と州・準州のTD1
  4. 主な項目(2026年)
  5. 仕事をかけもちするとき
  6. 収入が控除の合計より少ないとき
  7. 非居住者の場合
  8. 手順
  9. 費用
  10. 日本との違い・注意点
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条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

TD1とは

TD1(Personal Tax Credits Return)は、給料から源泉徴収する所得税の額を雇用主が計算するための申告書です。カナダ歳入庁(Canada Revenue Agency、CRA)の書式で、働く人が書いて雇用主に渡します。CRAには出しません。

TD1には、その年に使えそうな税額控除(personal tax credits)の合計を書きます。雇用主は、この合計額をもとに、給料から引く所得税の額を決めます。1年の税金は、翌年の確定申告で精算します(「確定申告の基本と期限」)。

出すとき

2026年のTD1の書式(新しいタブで開く)は、次のどれかに当てはまるときだけ出すよう案内しています。

  • 新しい雇用主や支払者から、給料、手数料、年金、雇用保険(EI)の給付などを受け取るとき
  • 前に申告した額を変えたいとき(扶養する家族の数が変わったときなど)
  • 北部の指定地域に住む人の控除を申告したいとき
  • 源泉徴収の額を増やしたいとき

TD1を出さないと、源泉徴収は基礎控除(basic personal amount)だけを使って計算されます。

連邦のTD1と州・準州のTD1

TD1には、連邦の書式(TD1)と、州・準州の書式(TD1BC、TD1ON、TD1ABなど)があります。CRAの2026年のTD1の一覧(新しいタブで開く)には、ケベック州以外の12の州・準州の書式が載っています。ケベック州の税金は仕組みが違います(「ケベック州の税金」)。

連邦のTD1の13行目(合計)がC$16,452を超えるときは、州・準州のTD1も出します。働く人は、働いている州・準州の書式を使います。基礎控除だけを申告する場合、雇用主は州・準州の基礎控除を当てはめて州・準州の税を引きます。

主な項目(2026年)

連邦のTD1の主な項目は次のとおりです(2026年10月時点)。

行項目2026年の内容
1基礎控除(Basic personal amount)カナダの居住者はC$16,452を書ける。所得がC$181,440を超える見込みなら、ワークシート(TD1-WS)で少ない額を計算できる
3年齢による控除(Age amount)2026年12月31日に65歳以上で、所得がC$46,432以下ならC$9,208
5授業料(Tuition)大学などに1校あたりC$100を超える授業料を払う学生
7配偶者の控除同居して養っている配偶者・事実婚のパートナーの所得が少ないとき
13合計(Total claim amount)1〜12行の合計

基礎控除の額は、連邦の税の仕組みの記事で扱っている2026年の額と同じです(「カナダの税金の仕組み」)。

仕事をかけもちするとき

同時に2つ以上の雇用主から給料を受け取り、すでに別のTD1で控除を申告している場合は、同じ控除をもう一度申告できません。すべての収入の合計が、別のTD1で申告した控除の額を超える見込みなら、2つめ以降のTD1では欄のチェックを入れて13行目に「0」と書き、2〜12行は書きません。

かけもちの両方で基礎控除を申告すると、源泉徴収が少なくなり、確定申告で税金を払うことになる場合があります。

収入が控除の合計より少ないとき

1年のすべての収入が13行目の合計より少ない見込みのときは、その欄にチェックを入れます。雇用主は給料から所得税を引きません。

非居住者の場合

税務上の非居住者(non-resident)は、1年の世界中の所得の90%以上がカナダの課税所得に含まれる場合だけ、控除を申告できます。そうでなければ13行目に「0」と書きます。居住者かどうか分からないときは、CRAの非居住者向けの窓口(1-800-959-8281)に問い合わせられます(「税務上の居住者の判断」)。

手順

  1. 働き始めるときに、雇用主から連邦のTD1(と州・準州のTD1)を受け取る。CRAのページからも入手できます。
  2. 1年の収入の見込みをもとに、当てはまる行を書く。分からない行は空けておく。
  3. 仕事をかけもちする場合は、2つめ以降の職場で「0」の扱いを確かめる。
  4. 署名と日付を書き、雇用主に渡す。
  5. 家族の状況などが変わったら、新しいTD1を出す。
  6. 給与明細で所得税の天引きの額を確かめる(「給与明細の読み方と天引き」)。

費用

TD1の書式は無料で、出すのにも費用はかかりません(2026年10月時点)。

ここに注意してね!

  • TD1には連邦と州・準州の2種類があり、所得税も連邦と州・準州の両方が源泉徴収されます。
  • TD1は源泉徴収の額を決めるためのもので、これで税金が確定するわけではありません。最終的な税額は確定申告で決まります。
  • その年の途中でカナダに来た人は、基礎控除などが居住した日数の割合で計算されることがあります(「新しく来た人の初めての確定申告」)。源泉徴収の額と確定申告の結果に差が出ることがあります。
  • 書き方に迷う行や、自分が非居住者に当たるかどうかは、CRAや税理士に確かめます。TD1に偽りを書くことは重い違反とされています。

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