また貸し(Sublet)と契約の譲渡(Assignment)
借りている部屋を一時的にほかの人に貸すのが「また貸し(Sublet)」、契約ごとほかの人に引き継ぐのが「譲渡(Assignment)」です。BC、オンタリオ州、ケベック州のどこでも、大家への申し出と同意が必要で、大家は理由なく断れません。また貸しでは、元の借り主が契約の責任を持ち続けます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
また貸しと譲渡の違い
長い旅行や一時帰国、急な引っ越しなどで、契約の途中で部屋を離れることがあります。そのときの方法として、また貸し(Sublet、サブレット)と、契約の譲渡(Assignment)があります。
| 方法 | 内容 | 元の借り主の責任 |
|---|---|---|
| また貸し(Sublet) | 一時的に部屋を出て、戻るまでの間、ほかの人(Subtenant)に貸す | 残る。元の借り主が、また借りする人の「大家」の立場になる |
| 譲渡(Assignment) | 部屋を完全に出て、契約そのものを新しい借り主に引き継ぐ | 新しい借り主が、契約上の権利と責任を引き継ぐ |
ブリティッシュコロンビア州(BC)の州政府のページ(新しいタブで開く)も、この考え方で説明しています。
州・準州ごとの違い
| 州 | 大家の同意 | 断れる場合 | 費用 |
|---|---|---|---|
| BC | 書面での同意が必要 | 定期の契約で6か月以上残っているときは、理由なく断れない。新しい人が契約を守れないと考える合理的な理由があれば断れる | 譲渡を検討・調査・同意することについて、大家は新しい人に料金を求めてはいけない |
| オンタリオ州 | 同意が必要 | 理由なく、また不合理に断れない | 信用調査など、実際にかかった合理的な費用だけ |
| ケベック州 | 書面で通知。大家は15日以内に返事。返事がなければ同意したとみなす | 重大な理由(問題のある行動、家賃を払えないなど)がなければ断れない | 合理的な費用の払い戻しだけ |
ほかの州・準州の窓口は「州ごとの賃貸法と相談先」にまとめています。
ブリティッシュコロンビア州(BC)
BC州政府によると、また貸しも譲渡も、大家の書面での許可が必要です。
- 定期の契約(Fixed term)の残りが6か月以上あるときは、大家は理由なく断れません。
- 大家は、新しい人について、信用やリファレンス(前の大家など)の情報を求めることがあります。
- また貸しでは、元の借り主が、また借りする人の大家の立場になり、もとの契約にも責任を持ち続けます。
相談先は住宅賃貸局(RTB)です(「BC州の賃貸」)。
オンタリオ州
オンタリオ州の大家・借家人委員会(LTB)の借り主が契約を終える方法の案内(新しいタブで開く)では、譲渡について次のように説明しています。
- 借り主は、譲渡したいことを大家に書面で伝える。
- 大家は、譲渡そのものを断ることもできる。譲渡を認めた場合、特定の人を断るときは、勝手な理由や不合理な理由では断れない。
- 大家が断ったとき、または7日以内に返事がないときは、借り主は申し出から30日以内に、少なくとも30日前の予告で「借り主の契約終了の通知(Form N9)」を出し、契約を終えられる。
- 大家が、借り主が提案した人を不合理に断ったときは、LTBに「また貸し・譲渡についての申し立て(Form A2)」を出せる。
大家が請求できるのは、新しい人の信用調査など、譲渡の承認にかかった合理的な費用だけで、実際の費用を超えてはいけません。
LTBの住宅賃貸法の手引き(新しいタブで開く)によると、管理人(Superintendent)として住んでいる人、公営・非営利の住宅や補助のある住宅に住む人、勤め先や通っている学校が用意した住宅に住む人などは、譲渡やまた貸しの権利がないことがあります。学生寮の場合は注意が必要です。
契約の終え方全般は「退去の手続きと敷金の返還」でも扱っています。
ケベック州
ケベック州の住宅行政審判所(Tribunal administratif du logement、TAL)の譲渡とまた貸しのページ(新しいタブで開く)では、次のように説明しています。
- 借り主は、大家に書面で知らせる。譲渡なら新しい人の名前と住所、譲渡する予定の日を、また貸しなら相手の名前と住所を書く。
- 大家は、通知を受け取ってから15日以内に返事をする。返事がなければ、同意したものとみなされる。
- 大家は、重大な理由がなければ断れない。問題のある行動や、家賃を払えないことなどが重大な理由に当たる。
- 大家が求められるのは、合理的な費用の払い戻しだけ。
- 譲渡では、元の借り主は譲渡の日からすべての責任から外れる。
- また貸しでは、元の借り主が契約のすべての責任を持ち続ける。
大家が正当な理由なく断ったときは、TALが譲渡やまた貸しを有効と認め、大家に損害の支払いを命じることがあります(「ケベック州の賃貸」)。
手順
- 契約書を読み、また貸しや譲渡についての条項を確かめる(「賃貸契約の読み方」)。
- 一時的に離れるならまた貸し、戻らないなら譲渡、のどちらにするかを決める。
- 相手を決め、大家に書面で申し出る(名前、住所、開始日などを書く)。
- 大家の書面での同意を受け取り、保管する。
- また貸しなら、また借りする人と書面で約束を交わす(期間、家賃、敷金、部屋の状態の確認など)。
- 大家が不合理に断ったり返事をしなかったりしたときは、州の窓口(RTB、LTB、TAL)に相談する。
ここに注意してね!
- カナダでは、州のルールで、大家が理由なくまた貸しや譲渡を断れない場合があります。ただし、どの州でも大家への申し出が前提で、BCでは書面での許可が必要です。大家に知らせずにまた貸しをしないことが大切です。
- また貸しでは、また借りした人が家賃を払わなかったり部屋を傷めたりしても、元の借り主が大家に対して責任を負います。敷金や部屋の状態の確認を書面にしておくことが大切です(「入居時と退去時の点検」)。
- ワーキングホリデーや留学生の間では、短い期間のまた貸しの募集が多く出回ります。借りる側は、相手が本当にその部屋の借り主か、大家の同意があるかを確かめます(「賃貸詐欺に注意」)。
- ルームシェアや同居人との関係は、また貸しとは別の扱いになることがあります(「ルームシェアとホームステイ」)。
- 個別の判断は、州の窓口や弁護士(ケベック州では公証人も)に相談してください。
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