光熱費込みの物件と契約の確認(Utilities included)
カナダの賃貸では、電気・暖房・水道などの光熱費(Utilities)が家賃に含まれるかどうかが物件ごとに違います。誰が何を払うかは契約書に書くのが基本で、BC・オンタリオ州・アルバータ州には、途中で含まれるものを減らしたり止めたりすることへのルールがあります。部屋を探す人と契約する人向けです。
「光熱費込み」は物件ごとに違う
カナダの賃貸広告には「Utilities included(光熱費込み)」「Heat and hot water included(暖房とお湯込み)」のような書き方があります。どこまで含まれるかは物件ごとに違い、電気だけ別、暖房は込み、インターネットは別、ということもよくあります。
ブリティッシュコロンビア州(BC)の州政府は、光熱費を誰がどう払うかを契約書にはっきり書くべきだとしています(BC州政府の家賃のページ(新しいタブで開く))。アルバータ州政府も、光熱費・家具・家電・駐車場などが付くか、誰の負担かを書面の契約に入れるよう案内しています。
契約前に確かめること
- 電気、暖房(ガスか電気か)、お湯、水道・下水、ごみ収集のそれぞれが込みか別か
- 別払いのものは、自分の名前で会社と契約するのか、大家に払うのか
- 建物全体で1つのメーターを分けている場合、どう割るか
- インターネット、駐車場、洗濯機、物置などが家賃に含まれるか、別料金か
- 前の入居者が冬に光熱費をいくら払っていたか
冬は暖房費が大きく増えます。暖房の仕組みは「冬の住まい」、電気の契約は「電気の契約」で扱います。
州・準州ごとの違い
州・準州によってちがうから、住んでいる州・準州を確認してね。
| 州 | 主なルール |
|---|---|
| BC | 光熱費は「サービス・設備」に含まれる。生活に欠かせないものは止められない |
| オンタリオ州 | 標準賃貸契約の第6節で、家賃に含まれるものと光熱費の負担を決める。電気・水・暖房などの「生活に必要なサービス」を止めてはいけない |
| アルバータ州 | 契約中に大家が個別メーターを付けても、借り主の同意か期間満了がなければ別料金にできない |
ほかの州・準州の窓口は「州ごとの賃貸法と相談先」にまとめています。
BC
BCの住宅賃貸法(Residential Tenancy Act)は、「サービス・設備(Service or facility)」に光熱費と関連サービスを含めています。第27条によると、大家は、住まいとして使うのに欠かせないものや、契約の重要な条件になっているものを止めたり制限したりできません。それ以外のものを止めるには、決まった書式で30日前に書面で知らせ、価値が下がった分だけ家賃を下げます。
州政府によると、もともと家賃に含まれていた光熱費を借り主が払うようになった場合、大家は家賃を下げなければなりません。また、契約で光熱費を大家に払うことになっていて、書面の請求から30日を過ぎても払わないと、大家はそれを家賃の滞納として扱えます(同法第46条)。
オンタリオ州
多くの民間賃貸で使う標準賃貸契約(Standard lease)では、家賃に含まれるサービスと、電気・暖房・水道の負担を書く欄があります。駐車場や物置、エアコンなどの別料金もここに書きます(オンタリオ州政府の標準賃貸契約の案内(新しいタブで開く))。契約書の読み方は「オンタリオ州の標準賃貸契約」にあります。
住宅賃貸法(Residential Tenancies Act, 2006)は、お湯・水、燃料、電気、ガス、決められた時期の暖房を「生活に必要なサービス(Vital service)」と定めています。契約で大家が用意することになっているものを、大家が止めたり妨げたりしてはいけません。大家が料金を払わずに供給が止まった場合も、大家が止めたとみなされます(同法第21条)。
アルバータ州
建物全体で1つのメーターしかない場合、大家は部屋ごとの個別メーター(Sub-meter)を付けて、それぞれの使用量を請求できます。ただし、契約の条件に入れる必要があります。契約中に個別メーターを付けても、借り主の同意か、期間の決まった契約が終わるまでは、別料金を取り始められません。借り主が大家に払う合計額が増えれば、それは家賃の値上げとして扱われます(アルバータ州政府のページ(新しいタブで開く))。
手順
- 広告の「込み」の範囲を、項目ごとに大家に確かめる。
- 込みでないものは、毎月の目安額を聞き、家賃と合わせて予算を立てる。
- 契約書に、込みのものと別払いのもの、払い方を書いてもらう。
- 自分で契約するものは、入居日に合わせて会社に申し込む。
- 途中で大家から光熱費の負担を変えると言われたら、州の窓口でルールを確かめる。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本では電気・ガス・水道を借り主が自分で契約するのが一般的ですが、カナダでは暖房やお湯が家賃に含まれる物件も多くあります。広告の家賃だけで比べず、光熱費を含めた毎月の合計で比べると安心です。
- 「込み」の物件でも、大家が一方的に内容を減らせるとは限りません。BC・オンタリオ州・アルバータ州には、それぞれルールがあります。
- ルームシェアで請求が自分の名前になっている場合、同居人の分の支払いが遅れると自分の信用情報に響くことがあります(「ルームシェアとホームステイ」)。
- 個別の争いの判断は、州の賃貸の窓口や弁護士に相談してください。
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