日本を出る前の手続き(海外転出届など)
カナダへ移り住むときは、日本を出る前に市区町村へ転出届(海外転出届)を出すのが基本です。住民基本台帳法は、転出する人はあらかじめ届け出るよう定めています。国民年金は任意加入に切り替えられ、パスポートや在留届の準備も日本にいるうちに進められます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
転出届(海外転出届)
日本の住民票は、住んでいる市区町村の住民基本台帳に記録されています。住民基本台帳法第24条(新しいタブで開く)は、転出をする人は、あらかじめ、氏名、転出先、転出の予定年月日を市町村長に届け出なければならないと定めています。
この記事では、国外へ引っ越すときの転出届を「海外転出届」と呼びます。
同じ法律の第52条は、正当な理由がなく転出届などの届出をしない人は5万円以下の過料に処すると定めています。
いつ、どこに出すか
- 届出先:いま住んでいる市区町村の窓口。
- 時期:法律では「あらかじめ」、つまり出発の前に届け出ます。受け付けを始める時期や、どのくらいの期間の海外滞在で届け出るかの目安は、市区町村の案内で確かめます。
- 必要なもの:本人確認書類など。持ち物や、代理人が届け出る場合の書類は市区町村によって違います。
転出届を出すと、日本の住所がなくなることに伴って、ほかの制度の扱いも変わることがあります。国民健康保険、住民税、児童手当などの手続きは、同じ窓口でまとめて相談すると漏れを防げます。住民税については「日本の住民税と出国のタイミング」で扱います。
国民年金
日本年金機構のページ(新しいタブで開く)によると、海外に住むことになった人は、国民年金の強制加入の対象ではなくなります。ただし日本国籍の人は、国民年金に任意加入できます。
- 海外へ転出する人の手続き先は、住んでいる市区町村の窓口です。
- すでに海外に住んでいる人は、日本に協力者(親族など)がいれば最後に住んでいた市区町村、いなければ最後の住所地を管轄する年金事務所が手続き先です。
- 任意加入した人も、受給の要件を満たせば、保険料を納めた期間に応じて老齢基礎年金を受け取れます。
任意加入するかどうかの判断は、日本年金機構や年金事務所に相談します。制度の詳しい内容は「国民年金の任意加入」、カナダの年金との関係は「日加社会保障協定」で扱います。
パスポート
カナダでもパスポートの切替(更新)はできますが、在外公館での申請は受け取りまで1か月前後かかります。在バンクーバー総領事館の案内では、切替は原則として残りの有効期間が1年未満になってから申請できます。出発前に有効期間を確かめ、必要なら日本で切り替えておくと、カナダに着いてからの手間が減ります。カナダでの手続きは「パスポートの更新と紛失」にまとめています。
在留届は日本を出る前から出せる
旅券法第16条(新しいタブで開く)により、外国に住所を定めて3か月以上滞在する人は、住む地域を管轄する日本の大使館・総領事館に在留届を出す義務があります。外務省のたびレジ・在留届共通トップページ(新しいタブで開く)は、在留届は日本を出発する前から提出でき、海外への転居が決まったら早めに出すよう呼びかけています。
在留届は日本の市区町村への転出届とは別の手続きです。両方が必要です。出し方は「在留届の出し方」で説明しています。
手順
出発までの流れの例です。順番や時期は、個人の状況によって変わります。
- カナダの在留資格(就労許可、学習許可、永住権など)と出発日を確かめる。
- パスポートの有効期間を確かめ、必要なら日本で切り替える。
- 市区町村の窓口で、転出届(海外転出届)と、国民健康保険・国民年金などの手続きを確かめる。
- 国民年金に任意加入する場合は、市区町村の窓口で申し出る。
- 出発前の決められた時期に転出届を出す。
- オンライン在留届(ORRネット)で在留届を出す(出発前から出せる)。
- カナダに着いたら、住所が決まりしだい在留届の内容を更新する。
マイナンバーカードを海外に持っていく場合の扱いは「マイナンバーカードの海外での扱い」で扱います。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本の転出届は市区町村への届出、在留届は大使館・総領事館への届出で、届け先がまったく違います。どちらか一方だけでは足りません。
- 転出届を出すと日本の住所がなくなるため、日本の住所を前提にした手続き(日本の役所からの郵便物など)の受け取り方を、出発前に決めておきます。
- 将来日本に戻るときの手続きは「本帰国の手続き」で扱います。
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