連邦熟練労働者(FSWP, Federal Skilled Worker Program)
連邦熟練労働者プログラム(FSWP)は、エクスプレス・エントリーで管理される永住権の制度の1つで、カナダ国外の職歴でも申請の対象になります。過去10年以内の1年の熟練職歴、4技能すべてでCLB 7以上、学歴、選考基準で67点以上、資金の証明などが条件です。ケベック州に住む予定の人は対象外です。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
FSWPとは
連邦熟練労働者プログラム(Federal Skilled Worker Program、FSWP)は、熟練した仕事の経験を持つ人のための、連邦の永住権の制度です。申請はエクスプレス・エントリー(Express Entry)の仕組みで管理されます(「エクスプレス・エントリー」)。
カナダでの職歴が必要なカナダ経験クラス(CEC)と違い、FSWPではカナダ国外の職歴も数えられます(「カナダ経験クラス(CEC)」)。日本で働いた経験を使える点が大きな特徴です。ただし、最低条件を満たしても、すぐに永住権の申請ができるわけではありません。プールに入ったあと、CRSスコアなどで申請の招待を受ける必要があります(「CRSスコア」)。
最低条件
IRCCのFSWPのページ(新しいタブで開く)にある主な条件です(2026年10月時点)。
熟練した職歴
- 職業分類(NOC)のTEERの区分0・1・2・3の仕事であること(「職業分類(NOC・TEER)」)
- 申請に使う職業(主な職業、primary occupation)と同じNOCの仕事であること
- 継続した1年のフルタイム、または合計1,560時間(週30時間)以上であること。パートタイムでも合計で足りれば数えられます
- 過去10年以内の職歴であること。カナダでも国外でもよい
- 給与や歩合をもらった仕事であること。ボランティアや無給のインターンは数えられません
語学
英語かフランス語の、IRCCが認めた試験を受けます。書く・読む・聞く・話すの4技能すべてで、カナダ語学基準(CLB)7以上が必要です。1つでもCLB 7に届かないと申請の対象になりません(「ビザに使える英語・フランス語試験」)。
学歴
カナダ国外で受けた教育を使うときは、移民のための学歴認定(Educational Credential Assessment、ECA)が必要です(「学歴認定(ECA)」)。日本の高校・大学などの卒業資格も、ECAで評価を受けます。
選考基準(67点)
FSWPには、CRSとは別に、6つの項目で点をつける選考基準(selection factors)があります。100点満点で67点以上が必要です。
| 項目 | 最高点 |
|---|---|
| 語学の力 | 28点 |
| 学歴 | 25点 |
| 熟練した職歴 | 15点 |
| 年齢 | 12点 |
| カナダでの仕事のオファー(arranged employment) | 10点 |
| 適応性(adaptability) | 10点 |
67点はFSWPの対象になるかを決めるための点で、プールの中で順位をつけるCRSスコアとは別のものです。
資金の証明
カナダの雇用主からの有効な仕事のオファーがあり、カナダで働く許可がある人を除いて、カナダで暮らし始めるための資金があることを示します。IRCCの資金証明のページ(新しいタブで開く)の金額です(2026年10月時点。2025年7月7日更新)。
| 家族の人数 | 必要な資金 |
|---|---|
| 1人 | C$15,263 |
| 2人 | C$19,001 |
| 3人 | C$23,360 |
| 4人 | C$28,362 |
| 5人 | C$32,168 |
| 6人 | C$36,280 |
| 7人 | C$40,392 |
| 8人以上 | 1人増えるごとにC$4,112を加える |
金融機関の正式な手紙で、口座の情報、残高、過去6か月の平均残高などを示します。不動産の資産価値は使えず、ほかの人から借りたお金も使えません。
そのほかの条件
- カナダに入国できること(「入国できない理由(Inadmissibility)」)
- ケベック州以外に住む予定であること。ケベック州には独自の選抜制度があります(「ケベック州の移民制度」)
手順
- IRCCの条件を読み、TEERの区分、職歴、語学、学歴、67点の選考基準を満たすか確かめる。
- 語学試験を受け、国外の学歴についてECAを取る。資金の証明を準備する。
- IRCCのアカウントでExpress Entryのプロフィールを出す(「IRCCのオンライン申請とアカウント」)。
- プールに入り、招待を待つ。職種やフランス語の力で選ぶ招待もあります(「職種・フランス語別の選抜」)。
- 招待を受けたら、期限内に永住権の申請を出し、料金を払う。
- 求められたら、健康診断、警察証明、バイオメトリクスの登録などをする(「移民のための健康診断」「警察証明の取り方」)。
費用
IRCCに払う永住権の申請料は、2026年10月時点のIRCCの料金表(新しいタブで開く)で、経済移民として次のとおりです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 本人(審査料と永住権の権利料を含む) | C$1,590 |
| 配偶者・パートナー(審査料と永住権の権利料を含む) | C$1,590 |
| 扶養する子ども(1人) | C$270 |
ほかに、語学試験、ECA、健康診断、警察証明、バイオメトリクスの登録料(1人C$85)などがかかります。
日本とのちがいと注意点だよ!
- FSWPは、日本での職歴を使える数少ない連邦の制度です。ただし、職歴が申請に使うNOCの職業の内容に合っているかが見られます。日本の職名や雇用形態がそのまま当てはまるとは限りません。
- 語学は4技能すべてでCLB 7以上が必要です。1技能でも足りないと対象になりません。
- 最低条件を満たしてプールに入っても、招待されるとは限りません。招待はCRSスコアや職種などで決まります。
- 自分がFSWPの対象になるかの判断は、IRCCの案内か、RCIC(登録移民コンサルタント)に相談してください(「移民コンサルタント(RCIC)と弁護士の選び方」)。
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