エクスプレス・エントリー(Express Entry)
エクスプレス・エントリーは、IRCCが3つの経済移民プログラム(CEC・FSWP・FSTP)の永住申請を管理するオンラインの仕組みです。プロフィールを出して候補者のプールに入り、CRSスコアの高い人が申請に招待されます。招待の有効期間は60日です。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
エクスプレス・エントリーの仕組み
エクスプレス・エントリー(Express Entry)は、移民・難民・市民権省(IRCC)が永住権の申請を管理するオンラインの仕組みです。それ自体が1つのビザの種類ではありません。IRCCのページ(新しいタブで開く)によると、次の3つのプログラムの申請を管理しています。
- カナダ経験クラス(Canadian Experience Class、CEC)
- 連邦熟練労働者プログラム(Federal Skilled Worker Program、FSWP)
- 連邦熟練職人プログラム(Federal Skilled Trades Program、FSTP)
多くの州推薦(PNP)も、Express Entryと組み合わせて使われます(「州推薦(PNP)の仕組み」)。
流れは大きく次のとおりです。
- 3つのプログラムのどれかの条件を満たす人が、オンラインでプロフィールを出す
- 候補者のプール(pool)に入り、CRSスコアで順位がつく
- IRCCが定期的に招待ラウンドを行い、点数の高い人に申請の招待(Invitation to Apply、ITA)を送る
- 招待された人が、期限内に永住権の申請を出す
3つのプログラムの主な条件
2026年10月時点の主な最低条件です。ほかにも条件があります。
| 項目 | CEC | FSWP | FSTP |
|---|---|---|---|
| 職歴 | 過去3年以内にカナダで1年(フルタイム・パートタイムの合計) | 過去10年以内に継続して1年 | 過去5年以内に2年 |
| 語学 | 職業がTEER 0・1ならCLB 7、TEER 2・3ならCLB 5 | CLB 7 | 話す・聞くでCLB 5、読む・書くでCLB 4 |
| 学歴 | 不要 | 中等教育(高校)以上 | 不要 |
| 仕事のオファー | 不要 | 不要(選考基準の点にはなる) | 1年以上のフルタイムのオファー、または州などの資格証明(certificate of qualification)が必要 |
各プログラムの詳しい条件は「カナダ経験クラス(CEC)」と「連邦熟練労働者(FSWP)」で扱います。職業の区分(TEER)は「職業分類(NOC・TEER)」、語学試験は「ビザに使える英語・フランス語試験」にまとめています。
CECの職歴で気をつけること
IRCCのCECのページ(新しいタブで開く)によると、次の職歴は原則として数えられません。
- フルタイムの学生として学んでいる間に働いた期間(Co-opの就労期間も含む)
- 自営業として働いた期間(一部の医師についての一時的な特例を除く)
卒業後就労許可(PGWP)などでカナダで働いた職歴は、CECなどの経路で使われることがあります(「卒業後就労許可(PGWP)」)。
ケベック州に住む予定の人は対象外
IRCCのCECのページでは、ケベック州以外に住む予定であることが条件とされています。ケベック州には独自の選抜制度があります(「ケベック州の移民制度」)。
招待ラウンド
IRCCの招待ラウンドのページ(新しいタブで開く)によると、ラウンドには次の種類があります。
| 種類 | 対象 |
|---|---|
| 全体のラウンド(general) | 3つのプログラムのどれかの対象になる、点数の高い人 |
| プログラム別のラウンド(program-specific) | 特定のプログラム(州推薦など)の対象になる、点数の高い人 |
| カテゴリー別のラウンド(category-based) | 大臣が経済上の目的で定めたカテゴリーの対象になる、点数の高い人 |
最低点の人が複数いるときは、プロフィールを出した日時が早い人から選ばれます。カテゴリー別の選抜は「職種・フランス語別の選抜」で扱います。点数の仕組みは「CRSスコア」にまとめています。
期限
| 期限 | 内容 |
|---|---|
| プロフィールを作り始めてから60日 | この間にプロフィールを完成させて出す |
| プロフィールを出してから12か月 | 招待されなければ、プロフィールは自動的に期限切れになる |
| 招待を受けてから60日 | 招待(ITA)の有効期間。この間に永住権の申請を出す |
語学試験の結果は、プロフィールを作るときと永住権を申請するときの両方で、受けてから2年未満でなければなりません。
手順
- IRCCの質問票に答えて、3つのプログラムの最低条件を満たすか確かめる。
- 語学試験の結果、海外の学歴を使うなら学歴認定(ECA)など、書類を準備する(「学歴認定(ECA)」)。
- IRCCのアカウントでExpress Entryのプロフィールを作り、60日以内に出す(「IRCCのオンライン申請とアカウント」)。
- プールに入って招待を待つ。状況が変わったらプロフィールを更新する。
- 招待を受けたら、60日以内に永住権の申請を出し、料金を払う。
- 求められたら、健康診断、警察証明、バイオメトリクスの登録などをする(「移民のための健康診断」「警察証明の取り方」)。
費用
2026年10月時点のIRCCの料金表(新しいタブで開く)による、経済移民の永住申請の額です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 本人(審査料と永住権の権利料を含む) | C$1,590 |
| 配偶者・パートナー(審査料と永住権の権利料を含む) | C$1,590 |
| 扶養する子ども(1人) | C$270 |
| 永住権の権利料(RPRF)のみ | C$600 |
| バイオメトリクス(1人) | C$85 |
| バイオメトリクス(家族2人以上) | 上限C$170 |
IRCCの申請のページによると、料金は招待を受けて永住権の申請を出すときに、システムに表示される一覧に従って払います。語学試験、ECA、健康診断、警察証明の費用は別にかかります。詳しくは「申請料とバイオメトリクス料金」にまとめています。
日本とのちがいと注意点だよ!
- プロフィールを出しても、招待されるとは限りません。招待は点数の順位とラウンドの種類で決まり、最低点は回ごとに変わります。
- 招待の有効期間は60日と短く、警察証明など取り寄せに時間がかかる書類もあります。日本の警察証明が必要になる人は、早めに準備を考えます。
- 就労許可の期限が近い人には、永住申請中のつなぎの就労許可(BOWP)の制度があります(「永住申請中のつなぎの就労許可(BOWP)」)。
- 自分がどのプログラムの対象になるか、いつ申請するかの判断は、IRCCの窓口かRCIC(登録移民コンサルタント)に相談してください(「移民コンサルタント(RCIC)と弁護士の選び方」)。
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