日本人のためのカナダ情報
仕事・税金

働く人の権利

仕事・税金州ごとの雇用基準(Employment standards)カナダの給料・労働時間・休暇・解雇などの最低限のルール(雇用基準)は、ほとんどの職場で州・準州の法律が決めます。銀行や航空など連邦管轄の職場だけは、連邦のカナダ労働法典(Canada Labour Code)が適用されます。申し立ての期限は州で違い、BCとアルバータ州は原則6か月、オンタリオ州は原則2年、ケベック州はお金の請求が原則1年、連邦管轄の職場は原則6か月です。仕事・税金連邦管轄の職場(カナダ労働法典、Canada Labour Code)銀行、航空、通信、州をまたぐ輸送などの連邦管轄の職場では、州の雇用基準ではなく、連邦のカナダ労働法典が労働時間・休暇・解雇などのルールを決めます。標準は1日8時間・週40時間、残業は1.5倍、有給の病気休暇は年10日までです。申し立ての期限は原則6か月、不当解雇は90日です。仕事・税金職場のハラスメントと差別(Human rights・人権委員会)カナダでは、人種、出身、宗教、性別、年齢、障害などを理由にした職場での差別やハラスメントが、人権の法律で禁じられています。ほとんどの職場は州・準州の人権の法律と窓口、銀行や航空など連邦管轄の職場はカナダ人権法とカナダ人権委員会の対象です。申し立てには期限があります。仕事・税金州ごとの最低賃金(Minimum wage)カナダの最低賃金は州・準州ごとに決まり、2026年10月時点の一般の最低賃金は時給C$15.00(アルバータ州)からC$20.17(ヌナブト準州)まで幅があります。銀行や航空など連邦管轄の職場には連邦の最低賃金(C$18.15)があり、州の額の方が高ければ高い方が適用されます。仕事・税金残業代と労働時間(Overtime and hours of work)カナダの残業代のルールは州・準州で違います。ブリティッシュコロンビア州(BC)は1日8時間か週40時間を超えると1.5倍、1日12時間を超えると2倍です。アルバータ州は1日8時間か週44時間を超えた分(多い方)が1.5倍です。オンタリオ州は週44時間、ケベック州は週40時間を超えた分が1.5倍で、1日単位の残業代はありません。連邦管轄の職場は1日8時間・週40時間が基準です。仕事・税金給与明細(Pay stub)の読み方と天引きカナダの給与明細(Pay stub、Wage statement)には、総支給額、天引き(所得税・カナダ年金制度(CPP)・雇用保険(EI)など)、手取り額が書かれます。法律で決まった天引き以外は、原則として本人が書面で同意したものしか引けず、レジの不足や壊した物の弁償を給料から引くことは、BCやオンタリオ州では認められていません。仕事・税金離職票(ROE, Record of Employment)離職票(Record of Employment、ROE)は、仕事が途切れたときに雇用主が出す、働いた期間と収入の記録です。雇用保険(EI)を申請するときの最も大切な書類で、電子で出されたものは My Service Canada Account で見られます。ROEが届く前でも、EIは仕事が終わったらすぐ申請します。仕事・税金祝日の賃金(Statutory holiday pay)カナダの祝日(Statutory holiday、オンタリオ州では Public holiday)の数と、祝日の賃金の条件は州・準州で違います。2026年10月時点で、ブリティッシュコロンビア州(BC)は11日、アルバータ州とオンタリオ州は9日、ケベック州は8日、連邦管轄の職場は10日です。祝日に働いたときの扱いも州で違い、ケベック州は通常の給料に祝日の手当を足すか、代わりの休日です。仕事・税金外国人労働者の権利と相談先就労許可で働く外国人にも、カナダ人や永住者と同じ職場の権利があります。雇用主はパスポートや就労許可を取り上げたり、採用の費用を払わせたりできません。困ったときは Service Canada の相談窓口(1-866-602-9448)や州・準州の窓口に相談できます。仕事・税金解雇と予告期間・退職時の書類(Termination of employment)カナダで雇用主が働く人を解雇するときは、勤続期間に応じた予告(Notice)か、その代わりのお金を払うのが原則です。ブリティッシュコロンビア州(BC)・アルバータ州・オンタリオ州・ケベック州とも、勤続3か月前後から対象になり、最大8週間分です。正当な理由(just cause)での解雇や自分から辞めたときは対象外です。仕事・税金チップの扱いと雇用主の取り分(Tips and gratuities for workers)オンタリオ州、ブリティッシュコロンビア州(BC)、ケベック州では、客が払ったチップは働く人のもので、雇用主は原則として取り上げられません。従業員どうしでチップを分けるしくみは州ごとに決まりが違います。ケベック州にはチップを受ける人の最低賃金があります。チップは所得として申告します。仕事・税金労働組合(Union)カナダの労働組合は、労働関係委員会から認証(certification)を受けると、その職場のグループを代表して雇用主と交渉する唯一の窓口になります。法律の担当は職場で分かれ、多くは州、銀行・航空などは連邦です。組合に入ろうとしたことを理由に、不利な扱いをすることは禁じられています。仕事・税金有給休暇と休暇手当(Vacation pay)カナダでは、働く人は年次休暇(Vacation time)と休暇手当(Vacation pay)を受け取ります。ブリティッシュコロンビア州(BC)・アルバータ州・オンタリオ州では、5年未満は年2週間・給料の4%、5年以上は年3週間・6%が最低限です。ケベック州は3年で年3週間・6%になります。辞めるときは、受け取っていない休暇手当が払われます。仕事・税金カナダの職場文化(Workplace culture)職場の決まりには、書かれたものと書かれていないものがあります。連邦の Job Bank やアルバータ州政府の案内は、信頼できること、人と協力できること、自分の強みを伝えることを重視するよう説明しています。職場ごとに違うので、まわりを観察するのが近道です。仕事・税金職場の安全と労災(WorkSafeBC・WSIB・WCB・CNESST)仕事でのけがや病気(労災)の補償は、州・準州ごとの労災保険の機関が扱います。BCはWorkSafeBC、オンタリオ州はWSIB、ケベック州はCNESSTです。けがをしたら雇用主に伝え、医療者に仕事でのけがだと話し、期限内に機関へ届け出ます。危険な作業を断る権利もあります。